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第六十六話「レウスの死(仮)」

 無理だって!

 本当にサブタイトル通りになっちゃう!?

 つーか本当にこのサブタイトルにすんなよ!

 皆混乱しちゃうだろ!?

 仮が付いてるだけマシだってか!?


 他の人の紹介とかやってる場合じゃないっつーの!

 やけに長かったけど、気にしたら負けだぜ!


 今ね、猛剣、両手巨剣からの人間辞退と米字飛剣の合わせ技で数センチ位削れた!

 あ、因みに(オーラ)総量の上昇に伴い、戦闘中は基本的に猛剣&両手巨剣だ。

 今話す事じゃない?

 俺もそう思った!


 ちょいと一か八か!

 最大限凝縮した人間辞退を発射後、巨剣の面を使い(オーラ)弾を……捻るっ!!


 ギィイイイイインッ!!


 きたこれ、巨剣螺旋砲完成だわ。

 え、目からビーム出てるのに見えるのかって?

 普通に見えるぞ?


 ギギギギギィイ……プスッ


 地味に削れたわ。

 10センチ位。

 残り3メートルちょい。

 俺の(オーラ)総量で、今のを30発?

 ……無理じゃね?

 ……出来るだけ削って少しのダメージを覚悟すればいいか。

 うん、それでいこう。






 数分後……。


 どうも、お腹に風穴空いたレウスです♪

 え、痛いどころじゃないよ?

 何言ってんの、最狂の方がもっと痛くて怖い事してくるに決まってるだろ☆

 ブルスの(オーラ)弾が2メートル位になったあたりから削れる量が増えてったわ。

 巨剣螺旋砲……地味に便利だな。

 巨剣の(オーラ)も一緒に乗るから破壊力がかなりある。

 ドリル状になるから貫通タイプの技なんじゃないか?

 ブルスの気口砲は貫けませんでしたけどね。


 俺の腹を通り過ぎて行った気口砲は、俺の後ろでデュークがパチンって空に弾いてたぞ。

 巨剣螺旋砲でギリギリまで削れたと思うけど、回復分の(オーラ)量を残しておいた方が効率が良いと思ったんだ。


 はい完治。

 残り十字飛剣が数発撃てるかって感じの量だな。

 (オーラ)残量は、修行してるうちにかなり正確にわかる様になってきた。

 回復ってホント便利だわ。



 さて、帰るか。


「ケント君、おんぶしようかっ?」

「ちょっとあり得ないですね」


 あぁ、やっぱり「ちょっと」は使うな。

 なんだろう……際立たせる為に使うんじゃないか?

 そうなると「ちょっと」がかなり酷く聞こえるな。


 まぁいいか、最狂だし。


「へー、(オーラ)残ってるのっ?」

「帰り道分位なら」

「ちょっと予想外だねっ」


 またちょっと!

 しかしこれはかなりの褒め言葉って事か。

 ちょっと嬉しいぞ!

 え、くどい?

 すまん。




 約数分後……。


「おー、さすがッスね!」

「あいつに伝言お願いします」

「なんスか?」

「戻って来たら毎日爪切りの刑だと」

「なはははは、仲が良いッスねぇー」

「それで……何かわかったんですか?」

「んー、まだ自分の序列じゃ情報のじの字も出てこないッスねぇー」

「危険なので無理なくお願いします。

 情報よりも……命です」

「ホント良い人ッスね!

 自分もお友達になりたいッス!」

「あはは、是非お願いします。

 後、今の状態なら、皆で強くなれば狙われる危険性が減ると思うので、いつでも切り上げて良いですからね」

「わかりましたッス」

「きゅきゅーい」

「どうしたスン?」

「きゅいっ」

「あぁ奥義書か、ありがとさん」

「回復関係は入れておいたわよ〜♪」

「そりゃ助かる。

 (オーラ)が足りないと思ってたんだ」


 防気膜(オーラガード)だけならなんとか……。


 チチーン!


「じゃあこの3枚をブルスさんに、この3枚をあの寂しがり屋に渡してください」

「この2枚は…………これ、ぱないッスね!」


 この世界で初めて聞いたなそれ。


「アタシがお腹を痛めて作ったのよぉ〜♪」

「…………へーッス」


 …………。


 渡した奥義書は6枚。

 防気膜(オーラガード)、自己再生、自動回復(オートヒール)をブルスとチャッピー用に1枚ずつだ。

 しかしさすが青竜、奥義書の中身は覗けるのか。


「それどんな技なんですかぁ?」

「そんな便利な技なら私も欲しいですわ。

 っていうかください」


 舞虎はともかくミドリガメの方はかなり図々しいな。

 あれ、ミドリガメの名前なんだっけ?

 あぁ、そうそうトルソだわ。

 たまにマカオの名前を忘れて、バカバカ言ってる現象と似てるな。


「トルソには明日あげるよ。

 舞虎さんはいつ発つんです?」

「あれ、トルソさんここに住んでるですかぁ?」

「チャッピーとブルスの許可の下、永住が確定しましたわ」


 それ許可出来ない人達だわ。

 許可出した人達に許可の許可は出してないぞ?


「へぇ、ブルスさん良いんですかぁ?」

「あ、はいっ!

 問題無いと思うッス!」

「では私もそうしますわぁ」


 …………。

 俺の前で許可出されたぞ?


「ここは良いですわ。

 レウスさん良い人だし、勇者の保護下なので、基本勇者に狙われる心配がないですから」


 あぁ、そういう特典もあるのか。

 そうか……こいつらも俺と一緒か。

 常に狙われる存在なのね。

 気付いてはいたが、そうなると俺より酷いよな。

 そうかそうか……甘えちゃいかんよな。

 俺なんか狙われて十数年だが、こいつらは数千年レベルだ。

 生き延びる為にどれだけ頑張ったかわからんな。

 ……許可してないけどな。

 え、許可しますけどもね?

 器が小さい?

 はい、すみません。



「外でも良ければどうぞ。

 敷地の範囲内は……ガラードが教えてくれると思います」

「合点承知之助」

「嬉しいですねぇ」

「トルソも教わっておくと良いぞ」

「わかりましたわ」

「羨ましいッス」


 お前は許可出せた位だからいつでも住めると思うぞ?

 しつこい?

 すみません。


「……いやぁここは楽しいッスね!

 また遊びに来ますね!」

「是非ともどうぞ」

「それじゃ、お邪魔しましたッス」

「またですわ」

「気をつけてくださいねぇ」

「ではまたッス!」



 ……行ったか。

 嵐の様だったな。

 さーて、舞虎の居住許可をダイムじーじにもらいに行くか。








 はい、お城です。



「よっ、レウスじゃん。

 白虎と玄武の件は問題ないからねぃ」


 一言も喋らない内に許可でたわ。

 ガラテアが報告したのか。

 たしかにすぐにいなくなったからな。

 相変わらず行動が早い……。


「玄武はともかく、白虎のあの大きさは問題では?」

「伝説の白虎と玄武が無償で中央国にいてくれるんだよ?

 問題があると思う方が問題だぞ」

「そういうもんですかねぇ……」


 持ちつ持たれつって事か。

 あのクラスの魔物は自由にここまで来れるしな。

 襲って来ないなら近くにいようが遠くにいようが関係ないのか。

 ガラテアやデュークの存在があるし、俺の事も信頼してくれてるみたいだ。

 逆に近くにいた方が抑止力とか防衛に使えるという判断って事か。


「中央国の北東は自由にしてくれて構わんから」

「……は?」

「あくまで土地として存在するだけで、あそこに住む物好きはレウス位しかおらんからな」

「それはどういう?」

「この前カイネルちゃんと話してな」


 もう魔王と親友かよ。


「なんと?」

「中央国拡大計画」


 …………。

 とってつけた様な計画だなおい。


「まぁ、外壁の延長工事するだけなんだけどね。

 ほら、うちの兵弱いじゃん?」


 そう、大体の兵は弱いんだ。

 基本的に命が大事な人は兵に、命知らずは戦士になるんだ。

 もちろん名誉な職ではあるらしいが、戦士や勇者の方がよっぽど名誉なんだと。

 あ、ゲブラーナのナザーも昔は臆病だったから兵になったそうだ。

 あそこまで成長するとは自分でも思わなかったらしいけどな。


「では工事の際の護衛を、カイネル率いる黒騎死に依頼したと?」

「そそそ」


 久しぶりに聞く返事だな。

 たしか前にチャッピーも言ってたな。


「あれだけの戦力は有効活用しなきゃね」

「見返りに何をくれてやったんです?」

「レウスの護衛隊の正式な任と位をあげたよ」

「俺の知らないところで勝手に決まりましたね……」

「だって言ってないもん」


 もんじゃねーよ。

 ……しかしこれで定期的に黒騎死に報酬が入るって仕組みか。

 カイネルがいいなら俺はいいんだが、カイネルも王だからそういうのはどうなん?

 やはり中央国ブランドはでかいって事か?

 非公認の王より、周りに認められた上流階級ってとこか。

 まぁ、仲が良いならいいけど。


「レウスがいるだけで色々助かってるよ」

「ほんとーーーーに、何もしてないですけどね」

「人望というやつじゃな」

「そうなんですかねぇ……」

「ところで……」

「はい?」

「最近人棒は使っとるのか?」

「…………」


 スケベ爺め……。

 まぁ男は大体そうですけどね?

 これもダイムの良いところか。


「まぁ適度には……」

「うむ、またラーナちゃんを連れて来る事を命じるぞ」

「……随分個人的な命令ですね」

「だって会いたいじゃん?」


 じゃんじゃねーよ。


「…………では後日連れて来ます」

「うむ、待ってるぞ」






 はい帰宅。


 ……なんだ?

 誰もいないぞ?

 いや、キャスカやビアンカ達はいるんだ。

 いないのは……魔物の皆だ……。


 なんぞこれ?

 どうなってん?


「レウス」

「ビアンカ、皆はどうしたん?」

「なんかマカオが散歩から帰って来て、いきなり叫んで、スンやハティーを連れて飛んで行っちゃった…………」

「デュークさん、どういう事かわかります?」

「あはははははっ、もうすぐでわかるよっ」


 どういうこっちゃ?


「トルソがあのマカオにしがみついてたぜ?」

「スンとハティーは、舞虎が乗せていったぞ!」

「ガラードは?」

「魔物討伐に行ってから帰ってござらん。

 間も無く帰って来ると思うでござるが……デューク殿、これはもしや……?」

「あははははっ、そーいう事っ」

「やはりでござるか……」


 もうすぐでわかるって言ってたが……。


「ただいま」

「お、ガラードおかえり」

「レウス手伝ってくれ」

「ガ、ガラード!?

 なんでダルマなんだよ!?」

「レウス、ダルマとはなんだ」

「いいから回復を!」

「足から頼む」

「あぁ、セレナさん、ビアンカ、トゥース、キャスカ手伝ってくれ!」

「わかった」

「わかったわ!」

「おうともよ!」

「わかったぞ!」

「まっすぐ行ったところにパーツが落ちてる」


 パーツって言うなし!

 しかしなんでこんな事になってんねんっ?


「あ、レウス」

「いいから回復に集中しろ!」

「そうはいかん、お客様だ」

「……は?」

「元1位だそうだ」





 ………………なーるほど。

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