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エピローグ【2】

 あの後、デュークが笑顔で降参したぞ。

 まぁ勝てる訳がないよな。

 武器として使えるものならウェポンエンチャント出来る……俺は昔こんな感じの事を言ってたな。

 身体を武器化出来るなら可能だけど、ウェポンエンチャント出来るのは俺しかいない訳だ。

 容量に関しては剣のレア度に似て、強い者程増えるそうだ。

 強い者勝ちみたいな世界が非常に怖いと思います!

 これに関しては魔石無しの状態の強さって事らしい。


 ドンファンの料理を久しぶりに食い、食事中レウス()の400年後の話を……一切聞けなかった!

 まぁ流石に未来の情報を過度に与えるのはマズイって事なんだろう。



 って思ってた時期が俺にもありました!


 なんかレウス()が「今日は一緒に寝ようぜ!」とかキモチワルイ事言って来たので断ったら、「大事な話がある」ってぬかして来た。

 仕方が無いので、夜はレウス&レウスでお送りしたいと思います!


【レウス君、二人っきりだね!】

『そうだねレウス君!』

【で、話なんだが】

『おう、なんぞなんぞ?』

【何から聞きたい?】

『何を話せるのかが知りてぇよ』

【あぁ嫁問題はだな、明日俺が2000年後の関係者の皆の同意の下に記憶を渡すから、そのうちケミナもビーナスも来るだろう】

『怒られないかね?』

【心配するだけ損だぞ】

『へいへい』

【んでだ、回収してない様なフラグとかってあったっけか?

 何しろ400年前の事なんかあんまり覚えてないもんでな】

『んー……レディービアンカとか?』

【あー、転生者のアレな!】

『400年も生きてれば会ったんじゃない?』

【会った会った】

『関係無い感じ?』

【顔だけ関係あったな】

『顔?』

【まんまアリサちゃんだったわ】

『そんなプロローグの話、エピローグに覚えてる奴いなさそうだぞ』

【それもそうか】

『記憶とかは全く関係ないんだろ?』

【あぁ、普通の人生だったらしい】

『へぇ……』

【あ、けど根っからの悪人だったからゴディアスに斬られちゃったわ】

『魔王の30位前後だっけか?』

【んだんだ】

『他だと……マカオが話してた大昔の落神の話かな?』

【あぁ、あれ斬ったのデュークだよ】

『先祖って事か?』

【ガラードが言ってたろ?

 神で魔王で勇者だって】

『いや確かに言ってたけどさ』

【変神の言った通り、俺が魔神でデュークが破壊神】

『破壊神になったら過去に行ったってか?』

【直接的な介入は出来ないから、過去にデュークの因子を落としたんだよ。

 勿論、その時代の変神達に気付かれない様にな】

『難しそうだが、デュークの血を過去に出まわらせたって事か?』

【ざっつらいと】

『その血脈から今のデュークが生まれた、って事?』

【さすがにそれは危ないわ。

 だからその因子には子供が出来ないプログラムが入ってる】

『つまり種無しさんだな』

【種無しさんだ】

『そんな因子落とさなくちゃならんのに、なんで変神は落神にしたんだよ……』

【本来の落神は、能力的には人間と変わらないんだ】

『そいつと利休は稀だったって事か』

【そーゆーこった。

 気付けないし、防ぎ様がない】

『時代超えてまで別の神に迷惑かけるとはな』

【ままあるらしいぞ。

 長期不在の神もいるから仕事を回せないそうだ】

『あー、あとあれは?』

【他にもあったっけか?】

『えーっと、第二話「成長」でチャッピーが話してた竜族の戦争の話と、人間世界の世界戦争の話と、魔王と勇者の伝説』

【魔王と勇者の伝説ってのは、さっきの落神とデューク因子の件だな】

『あぁ、それがそうなのか』

【竜族の戦争の話はチャッピーが盛っただけだ】

『なんだ、いつものアレか』

【そういうこった】

『人間世界の戦争は?』

【あれは普通の争いだ。

 俺達が介入出来るわけもない】

『ほえー』

【テンプレなら強い敵が出るとこだが……いつも殺されそうになってる日常は変わらないさ】

『常にラスボス、破壊神君か』

【神になった分、俺も生命力が人外だからな。

 たまにモザイクかけなきゃヤバイだろってレベルで斬り刻まれてる】

『……回避出来ねーのかよ』

【勿論俺も俺にそうやって聞いたさ】

『なんだって?』

【「悪人になる他ないんじゃない?」って言ってたわ】

『まぁそしたら未来は変わるわな』

【今未来の話をお前に話すのは神から許可をもらったんだよ】

『色んな意味で信頼されてるって事か』

【そーゆーこった】

『……で、後何があるんだ?』

【何が?】

『エピローグだよ。

 この後まだ何かあるのか?』

【いやー、肝心なとこなんだが、こっから先は俺も憶えてないんだよな……】

『おいおい、ぐだぐだになっちまうぞ?』

【あ、思い出した】

『はえーよ』

【確かこの後――】












【――こうなるんだ】


「いや、こうなるって……」


 家の前に現れたのは、一組の男女。


「初めまして風神でございます」

「お初にお目にかかります。

 雷神と申します」

「あ、レウスと申します」

「レウス、ガラードフォンの出番が無かったぞ」

「ガラードは俺と遊ぼうか」

「む、ガラードはもう一人のレウスと「色鬼」をするぞ」

「おし、ハティーとスンも誘ってやるか」

「おいおい、お前いなくていいのかよ?」

「その二人はこの時代のレウスに会いに来てるからな」

「そうか」


 風神……白髪のお姉さんで美人。

 セレナと少し被るが線が細くて、瞳は青くて、年は30代に見えるな。

 身長は165センチ程で、白い布のドレス……というか薄すぎてスケスケでエロエロだ。

 むぅ、変神め…………けしからん。


 雷神……黒いダブルスーツのスキンヘッド。

 眉が無くグラサンかけてる。

 トゥースと被るが、この強面は身長185センチ程のガタイの良い丸顔さんだ。

 因みにトゥースは縦顔だぞ。


 というかエピローグに新キャラ出すなよ。


「ふふ、存在だけは知られていたので、謝罪も兼ねたご挨拶に伺いました」

「先日はご迷惑をお掛けしやした」

「本当に申し訳ありませんでした」

「あぁ、いえ……ここじゃなんなので、あがってください」


 という訳で、勇者ハウスのリビングまで来ました!


「粗茶でござるが……」

「ありがとうございます」

「ほう、雅な碗ですな」

「外にいるチャッピーの作品です」

「底にレウス用と書かれていますね?」

「最近何作ってもその印字が入るんです。

 模様の一つだと思ってください」

「素晴らしい愛ですね」

「……美味い」


「「「…………」」」


 何話せばいいんだよ……。


「剣人よ」

「はい、何でしょう?」

「HDDの中身を消去すれば良いのかね?」

「……え、干渉出来るんですか?」

「インターネット経由でデータを食べるウィルスを侵入させればいい話だ」

「是非お願いします!」

「では私は剣人さんの財布に入っている、アリサさんの名刺を風化させましょう」


 え、貰った覚えがねーぞ?


「薬局のメンバーズカードの裏に忍ばされていますね」

「お、お願いします」


「あまり長居は出来ないので本日はこれで帰りますが、いつでもお力になりに参ります」

「それだけ我らの罪は大きい」

「今の生活は今の生活で気に入ってるので、あまり気にしないでください」

「ありがとうございます」

「では失礼する……」


 ……フッ。


 おぉ、消えた!


「真の神なのでござるな」

「神のトップが異質過ぎるだけで、他の神はしっかりしているみたいです」

「レウス」

「なんでしょうセレナさん?」

「外でハティーが何か叫んでるぞ?」

「なんじゃろな?」


 はい、外まで出て来ました!


「レウス!」

「なんでしょう!」

「タッチなのだ!」


 ……くぴ?


「レウスが鬼なのだー!」

「うふふふ、アタシを捕まえてごらんなさ〜い♪」

「あれ、俺はどこ行ったんだ?」

「私達以外に記憶を与えに行ったわよっ♪」

「んじゃお前達はもう?」

「レウス、かっこよかったぞ!」

「きゅっきゅい〜!」

「ケント君、後で剣を作ろうねっ」

「……なんか普段と変わらないなー」

「ふふふ、我とレウスの絆は、そんな事では微動だにせぬわ」

「早く色を決めるのだ!」

「んー、そんじゃー……黒!」

「我ぇー、我の色ぉー!」

「ガラードの色だな」

「僕も黒いです!」

「いや、身体の一部はダメだぞ?」


「「「えっ!?」」」


「都合の良いルールにしない。

 はい、よーいどん!」


 ドタドタドタドタッ……。


「チャッピー地面抉りすぎ!」

「フハハハハ、我は偉大なる――」

「空の支配者が地面に迷惑かけない!」

「はい!」

「あははは、楽しそうだねっ」

「あれ、デュークさんも行かないんすか?」

「うん、僕は剣が出来るのを待つよっ」

「あ、はい」


 ……平和だねぇ。

 さてさて、2000年後(あっち)はどうしてるかな……?



















 ――っていう俺からの引き継ぎ方もあり得るな?


「師匠っ!」

「どーしたアーク?」

「リュウリュウの準備が整いましたっ!」

「おーし、そんじゃあ調印式始めっかー」

「はいっ!」


 あの後の事か……。

 マサゴはアンチを許したそうだ。

 スンに聞いたら、ミノリはともかくリュウリュウは不満そうだったが、うまいこと押し殺したんだとか?

 しかし、アンチは殺されないだけで、処分自体は過酷だ。

 今後の勤務先は、ジャコールから魔人門にかけての交易ルート統括マネージャーだ。

 可哀想っちゃ可哀想なので、たまに遊びに行ってやろうと思ってる。


 そしてあれから数日経った今、休戦って話がどんどん飛躍し、同盟を結ぶというところまで進んだ。

 勿論、完全な同盟関係ってのは難しいから、商業同盟って事に落ち着いた。

 各国の関税や単価比率なんかを会議で決めましょうって条約を決めてしまうのが大きい利点かな?


 今起きてる問題はと言うと……ビーナスの寿(ことぶき)退社とかかしら?

 ビーナスが、俺の件が落ち着いたから神者ギルド抜けるって言い始めてな?

 各国の支部を統括している「レオナが辞めたら暴動が起きる」とリュウリュウが問題を指摘。

 席だけは置いてもらう様に俺がお願いして、引き継ぎ作業を行ってるって感じだ。


 んで、本日はその商業同盟の調印式って訳だ。

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