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エピローグ【1】

「まぁ何にせよお疲れさん、俺」

「よくもどった、レウス」

「お久しぶりですセレナさん」

「久しぶり……か」

(それがし)の子孫は、活躍してたでござるか?」

「ドンファンさんには及びませんでしたが、頑張ってましたよ」

「ほほぉ?」

「ハッハッハッハ、やはりそっちのレウスのが少し大人っぽく見えんな!」

「ケーツも久しぶり……か?」

「トゥースだっつーの!」

「そうだったそうだった」

「レウス……おかえりなさい」

「ギンにも助けられたな」

「そうか……へへへへ」

「パーパ」

「ラーナタソかわゆす」

「だっこー」

「喜んで……よっと」

「あぁ、レウスの腕の中……」


 これラーナじゃない。


「いきなりスズメに変わるなよ」

「あら、良いじゃない」

「ほれ、降りろ降りろ」

「もうっ」


 もうじゃねーよ。


「ケント君っ」

「おいっす」

「僕は強くなれてたかいっ?」

「超えむえむです」

「えむえむ?」

「「マジ無双」ですね」

「あはははは、それは何よりだねっ」

「って事はまだ記憶をもらってないんですか?」

「うん、ケント君に話してからだってこのケント君が言ってたんだ」

「さいですかー」


 一応気を使ってくれたのか。


 そういうこった。


『うぉ、入ってこれるのか!?』

【楽勝楽勝】

『そういや神で魔王で勇者なんだっけか』

【あぁ、嫌々ながら神になっちまった】

『経緯は聞かないでおくか』

【それは言っちゃいけないからな】

壱弐参(ひふみ)が経緯考えてないだけじゃねーのか?』

【それは言っちゃいけないからな】

『はいはい』


「レウス、私も抱っこなのだ!」

「おーよしよし、お腹は大丈夫か?」

「なはははは、問題ないのだ!」

「適度な運動はいいが、あまり走り回ったりはしないようにな」

「任せるのだ!」


 いやー、ハティーにも随分助けられたな。


【アレがなければ最高だったがな】

『結果だけ言えばアレがあったから早く終わったってのもあるかもな』

【まぁ終わり良ければ……か】

『んだんだ』


「レウス!」


 ガシッ


「抱きつく前に鼻を拭け」

「きゅきゅーい」

「んーんー……ありがとう、スン」

「きゅい!?」


 あ、新着の鼻水さんが投稿されました。


「ほれおいで」

「へへー」

「しかし皆はまだ記憶ないのに何でそんなに歓迎モードなんだ?」

「レウスに言われたんだぞ!」

「きゅっきゅきゅーい」

「労ってやれ……か」

「400年後、お前もちゃんと言ってやれ」

「覚えてたらな」

「そういや言ったわそんな事」


 相変わらず俺だな。

 400年の成長が見られない?

 いや、いつまでもこんな感じって事か。


「レウス、私もーっ♪」

「はいぎゅー……」

「ぐえっ」

「あ、悪い」

「ちょっと力が強くなったのかしら?」

「あぁ、魔石の話……まだしてないのか?」

「俺が来たのはついさっきだよ」

「さよかー」

「さよだー」

「キャスカ」

「ん?」

「バンスは寝てるのか?」

「うん、私の部屋で寝てるぞ」

「そかそか」

「ほら、ちょっとおネムだけどレンも抱っこよっ♪」

「よしよしよーし」

「すー……すー……」

「ははは、部屋に連れてってあげな」

「うふふ、そうねっ♪」

「カカカカカカッ」

「リボーンも頑張ってたぞー」

「カタカタッ?」

「先生ぇ、俺はどうだったんでしょうかぁっ!」

「オーベロンさんは寿命で死んじゃったので知らないっす…………」

「なんと!」


 っておい、うまい事記憶渡せるのか?


【まぁ安心しろ。

 そこは俺がここに来た理由でもある】

『……死ぬなよ』

【一番大変なのはこの後なんだよ】

『……まぁわかる様な気がする』

【その予想……正解だ】

『やはりか』


 何にしても賑やかな家族になりそうな事だ。


「あははは、こっちのケント君はもう少しって感じだねっ」

「そこの俺は……想像出来ない程強いっすよ」

「うん、これから一回斬ってみようと思ってねっ」

「はははは、毎日の様にデュークさんとは戦ってますからね」

「勝率は?」

「デュークさんが3万勝したあたりから数えてないが、未だに勝った事がない」

「どんだけ強くなるんですかあなたは」

「この先俺が考える技術がインフレを起こすんだ」

「ほぉ?」


「「「……っ!」」」


「まぁそれは後で教えてやる」

「これ以上強くなって何すんだよ?」

「それも後でだな」

「……まぁ、まずはこの闘気をどうにかしなきゃな」

「あははは、お邪魔しちゃったかなっ?」

「「わざとなのは知ってます」」


「アハハハハハハッ!

 凄い、本当にそっくりだよっ!」

「「本人ですし」」


「アハハハハハハハハハハハハハハハッ!」


「そんじゃ暗くならないうちにやりますか」

「うん、()ろう()ろうっ!」


『【あー怖い】』

『今のお前なら余裕だろ?』

【あの顔で、あの笑顔でこれから3万回以上斬られるんだぞ?】

『そりゃ怖いわ』

【あぁ、歳の上限が召喚術で変わったからな】

『苦労してんな』

【これから先大変だぞ?】

『俺もお前もな』

【そういう事だ】






 はい、勇者ハウスの外……から北に5キロ程の荒地でございます!


 ビビったトルソが留守番で、他の全員がここにいらっしゃいました!


「来たか」

「あれ、利休さん……来てたんですか?」

「先輩から連絡を受けてな、これからとんでもないイベントを観れると…………あれはやはり別時間軸からのレウスの転移体か?」

「そういう事です」

「主役の活躍が全然ないな?」

「400年後の主役が頑張ります」

「プライド皆無だな」

「皆無ですから」

「楽しませてもらおう」

「俺は実況頑張ろう」


 デュークの今の速度なら目では追えるから大丈夫か。


「レウスったらホント良い男になっちゃって〜♪」

「そうですねぇ」

「あれは自分の全力でも無理ッスね!」

「我ならば勝てるもん」

「えー、僕は無理だと思いますけど?」

「ガラードはお腹が減った」

「はははは、楽しそうな事をしておりますな!」

「カイネル、お主も来たか」

「北に向かう御一行が見えましてな」



「ピリピリしてやがるぜ」

「それがわかると言うならば、トゥース殿も確実に強くなっているという事でござる」

「あの(いただき)に……私もいけるだろうか?」

「……精進あるのみでござるな」

「だな」


「ビアンカ、あなたもう少し離れた方がいいわよ」

「子供より後ろには行けないわよっ」

「……なら私が少し下がるわ」

「うふふ、抱っこしましょうかっ?」

「結局私が前じゃない」


「よくわかんないけど何か凄いぞ!」

「よくわからないけどレウス頑張るのだ!」

「きゅきゅーい!」

「カタカタカタカタッ」

「先生ぇ、ぶっ殺してやってくださいっ!」




「まるで僕が悪者みたいだねっ」

「はははは、今回は許してください」

「あははは、無理言ってるから仕方ないよっ♪」

「俺は俺で楽しんでますよ」

「あはは、それじゃ始めるかいっ?」

「いつでも」



 果たして戦闘と呼べるものになるのか!?



 戦闘開始!!!


 おっと実力の差を感じたのかデュークが先制攻撃!

「第八十八話「レウス(強)」」から2年で修得した、透速連斬(とうそくれんざん)だ!


 ススッ


「よっと」

「……すごいね」


 おぉーっと、レウスがかわした模様!

 元の立ち位置に戻ってる所が強さアピールかーっ!?

 2000年後デュークと比べると見劣りしてしまいますが、それでもデュークが最強なのにはかわりありません!

 それ以上の存在である、400年後レウス!

 いきなりデュークの「っ」を取り除いたぁっ!


「いやいや、めっちゃ速いっすよ。

 200年前ならかわせませんでした」


 どうやら200年は勝てない模様です!

 あ、弾く事ならもう少し早く出来るかもですね!


「僕なりに抜透速横一文字ばっとうそくよこいちもんじを改良したんだけど……通じるかな?」

「お、アレですね?」


 どれだよ。


「通じ無さそうだね」

「わかりませんよ?」

「それじゃあ」


 見た目は普通の抜透速横一文字ばっとうそくよこいちもんじ


「……ふっ!」


 …………。


 見えないのは良いとして音がしない!?


 ブンッ!


 レウスも剣を1回振り上げただけ!


「あははは、すごいや!」

「説明しよう!」


 してくれるそうです!


「今、デュークさんは空間を斬りました!」


 だそうです!


「決まっていたら俺の上半身と下半身がアハーンな状態になったでしょう!」


 えーっと、三人称視点で説明するとだな……。


 デュークは着弾点をレウスの胴体に定め、空間を裂いた剣技を放った。

 しかし、レウスも同じ技を放ち、身体の少し手前に着弾点をずらしたのだ。これは、空間と空間の間に「ズレ」を生じさせる事によって可能になるが、正面から放たれた「空圧剣」を押し戻す「ズレ」となると、デューク以上の威力が求められるのは言うまでもない。


 こんなもんでいかが?


「あー、そんなのやったやった。

 まじ便利だよなそれ」


 俺ならば……。


 これはアレだ!

 なんか空間的なアレを斬り裂く剣技なんだろうけど、それをレウス()は防いでみせた。

 って事はレウスへの攻撃にズレが生じたんだろうな。

 どんな原理かよくわからんから、後で俺に聞いてみるか。


【こうこうこういう技だよ!】

『把握』


 こうなる感じだな!


 めっちゃ手間が多いよね!


「剣人、遊び過ぎだぞ」

「気を付けます!」

「あぁ、気をつけろ。

 もう後ろにいるからな」


 いつのまにかデュークがレウス()の背後に回って剣を振りかぶってる!?

 しかしレウス()は微動だにしない!?

 これはどういう事だぁっ!?


 ガキィーンッ!


 レウス()肩部(けんぶ)にクリーンヒット!

 だがしかし、異常な音がしたーっ!


「…………凄く……痛い」


 おーっとデュークから全然似合わない言葉がぁああああっ!


 ボトッ


 なんと、あの狂神が剣を地面に落としたぁ!

 自分の手を見ながら徐々にニコニコしていく姿は正に不気味であります!


「その身体、何で出来てるんだい?」

「最高状態のグロウストーンが100個、特硬化の魔石が300個、特抵抗の魔石が250個ってとこですかね?

 まぁこれでも結構抜いて来たんですけど……」


「「「「…………」」」」


「か、身体にウェポンエンチャントしたのか!」

「流石俺、よくわかったな」

「アハハハハハハッ、それは硬いわけだねっ」


 流石エピローグ……何でもアリだなおい。

1000万PV・150万ユニーク・10000件ブックマーク等々、ありがとうございます!


やや不定期ではありますが、今日からエピローグを更新していきます。

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↓連載中です↓

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【天才×秀才】全ての天才を呑み込む、秀才の歩み。

『善良なる隣人 ~魔王よ、勇者よ、これが獣だ~』
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おっさんは、魔王と同じ能力【血鎖の転換】を得て吸血鬼に転生した!
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