第百話「百話なのにサブタイトルが思いつきませんでした」
ふざけたサブタイトルが久しぶりにきたなおい。
城内はあちこち石造りの豪華版?
というか大理石の様にツルツル光ってる感じだ。
レッドカーペットは相変わらずだが、なんか俺の左右に兵がずらーっと並んでる。
んで左右の兵が槍を斜め上に掲げて、槍の門を作り、俺がそれをくぐると俺の後ろに付いて来る……。
え、凄い羨望の眼差し的なアレなんですけど!?
ブルームの意思だけじゃないだろこれ!
はい、謁見の間です。
謁見の間に入ったら兵が左右に分かれて離れてったわ……。
現れたのは2人。
黒いローブに包まれた老人……かな?
腰がかなり曲がってるからそうだろう。
それと、めっちゃ若いブルームって感じの男だ。
即位して間もないのかしら?
相変わらず紫が色調の王の服って感じだ。
これは伝統かなんかなんだろうか?
「ぉおおっ……あの時の、あの時のままで……」
「レウス・コンクルードで間違いないのだな?」
「はい、左様でございます」
俺を知ってるのか?
「初めまして、レウスと申します」
「ブルウス・ダリスだ、宜しく頼む」
「待ってましたよ……レウスさん……」
誰だ……?
ハーフエルフの知り合いって言ったらガラテアとかレイヴン位しか……。
レイヴンは俺に「さん付け」しないだろう。
ガラテアは寿命的に生きてたらとんでもないし……ゲブラーナだろ?
ロンド……は人間だった。
って事は……。
「もしかしてダイアンかっ!?」
「おぉ、とても懐かしい響きです……」
「レウス・コンクルードで相違ない様だな。
そなたの真の名を知る者は少ない」
「って事は今は偽名を?」
「はい、アインと名乗っています」
「ダイアン、お前ハーフエルフだったのか……」
「そういえば……まだ言ってま――ゴホッゴホッ」
「お前……今いくつなんだよ……」
「ダイアンは現在2041歳だ」
「ふふふふ、いつ死んでもおかしくない身体ですよ……」
「うわぁ……何も言えねぇ……」
「やはりレウスさんだ、あの頃のままですね……」
「その「あの頃」とやらから、こっちに時間移動しちまったんだ」
「やはりそうでしたか……」
「あれ、死体はあったはずだけど?」
「利休さんが「神に気に入られてるアイツが雷ごときで死ぬわけないだろう」と周りの皆に言ってたんですよ」
「そりゃ初耳だわ……」
「ですから、レウスさんを知る……生きる者全てが……強く、強く生きる事が出来たのです」
くそっ、利休がMVPだわ。
良い仕事しやがる……。
【あやつがそんな事をのぅ】
【………………】
【あ、はい】
もしかして俺が死んですぐ、利休が副神ってやつとコンタクトをとったから……あの転生ラッシュだったのか?
【可能性は高いのぅ】
【………………】
【……】
「私も先祖代々より伝えられている。
レウスを名乗る者が現れたら国を賭して協力しろ……と」
「ブルームの奴もか……」
国は賭けちゃダメだろうに。
「しかし神者ギルドの目が光ってる中、国が協力したら、この国が危険になります」
「ハハハハハッ」
「?」
「そう言うだろうとも伝えられている」
「時代を飛び越えて心を読まれたのか……」
「さぁレウスさん、こちらへどうぞ……」
「へ?」
「玉座の裏手に隠し扉があるのだ」
「あぁ、ブルームに「テンプレでは玉座付近に隠し部屋があるはず」だとかふざけて言った記憶があるな……」
「ゲブラーナの……いや、世界の英雄レウス殿、お目にかかれて光栄だ」
「……大げさですよ」
「いえ、レウスさんの功績は偉大ですよ」
「どういう事だ?」
「勇者レウス、その扉を自らの手で開け、そして見るのだ……」
いや大げさだって…………ギィっとな。
……こりゃおったまげた。
「「「「ガォオオオオオン!!!!」」」」
「「「「グァアアアアアッ!!!!」」」」
「「「「ウォオオオオオオ!!!!」」」」
十手ゴリラ、マーダータイガー、デスウルフが種族に分かれて整列してるぞ!?
つーかここなんだ!?
城の中に……森がある……。
中央に誰かいる……あれは……。
「ジージ!?」
「待っとったぞぃ」
「こんなとこにいたのか!」
「こんなとことは失礼な奴じゃのぅ、ゲブラーナ城の中じゃぞ?」
「あ、すみません」
「ハハハハ、構わぬよ」
「しかしこりゃ一体……」
「ほれ、得意じゃろ?
当ててみぃ」
「……世界大戦になった時に……ブルームの子孫が魔物を……助けた?」
「概ね正解じゃの」
「って事は……」
「既に……いや、2000年前からまとまっておるぞぃ」
「大げさじゃなかったわ……」
「レウスさん、種族の長と話してあげてください」
『あ、初めまして』
「ゴチョウと申します」
「あり、人間言語で……名前がゴチョウ?」
「長の名前はゴチョウと決まっております」
「世襲制って事か……レウスです、宜しくお願いします」
「レウス様の手となり足となる為、今まで鍛えてまいりました」
「へ?」
「皆を救うんじゃろ?」
「そりゃそうだが……」
「安心せい、ワシがみっちり仕込んだんじゃ。
ゴチョウもマイガーもあやつも勇者・魔王ランキングの20位程の実力はある」
「どんな仕込みだよ」
「大魔王になっただけじゃよ」
「……恐怖だな」
「ほっほっほっほ、真骨頂じゃい」
「ったく……あなたがマイガーですね」
「へっへっへっへ、ミルキィは大好物だぜ?」
「これ、ちゃんと挨拶せいっ」
「悪かったって、テンションが上がっちまっただけじゃねぇか」
「軽いノリだなおい」
「へへへ、レウスの旦那はわかってるぜ」
今俺わかった様なリアクションしたか?
「まぁ……宜しく頼むわ?」
「奴等を血祭りにすりゃ良いんだろ?」
「良くないな」
「え、話が違うぜジージ爺さん!!」
凄い呼ばれ方だな。
「そもそもワシャそんな話をしとらんぞぃ」
「あぁん、そうだったっけか?」
む、この手の奴はちょっと注意した方が良いか。
「勝手な行動をとったらワシが噛み殺す予定じゃい」
「とった後じゃ困るんだ」
「ふむ……ではどうするのじゃ?」
「ここに置いてく」
「ちょ、そりゃないぜレウスの旦那っ!!」
「子供はいるか?」
「おぅ、5人の子供がいるぜっ!」
「お前が勝手な行動をとったら、その子供が死ぬと思え」
「ひ、人質かよっ!?」
虎がそう言うと違和感あるが、人格が良い感じで形成されてきた証拠か。
「レウスが殺す訳ないじゃろうに。
神者ギルドの奴らに殺されるという意味じゃい」
「そういう事だ。
言葉は乱暴だが、それを理解出来るか?」
「……わーったよ!」
注意が必要そうだ……。
絶対土壇場で暴走するタイプだわ。
「さて最後になっちまったな」
「構わぬ、それで我らとレウスの信頼関係が崩れるわけではない」
「あぁ、名前は?」
「本日この場で頂けると聞いている」
まーた勝手な約束しやがってからに。
「頂けないのか?」
「……ハチとポチ、どっちが良い?」
ハッチポッ○すてーしょぉん♪
「ポチの方が響きが好きだ」
「んじゃポチで」
「……ポチ」
「嫌だったか?」
「いや、いいものだな」
「そりゃ何よりだ」
種族で性格が結構でてるな。
ゴチョウはしっかり者、さすが霊長類的なアレだな。
マイガーは大雑把で血の気が多い。
んでポチは忠犬って感じか?
「ジージはどうするんだ?」
「ワシはもう今のお前より弱いからのぅ。
これをやれる位じゃ」
「おぉ、グロウストーンか!」
「見た感じ……5つで良いんじゃろ?」
「んだんだ」
「新しいヤツだが、第一段階にでもなれば、お前なら足しになるじゃろう」
「あぁ、十分だわ」
「若者共をたのむぞい」
「へーい」
「レウスさん……」
「ダイアン……ありがとな」
「戦士ギルドのギルドマスターですからね……」
「確かに勇者ギルドと繋がってた戦士ギルドのギルドマスターなら……そりゃ偽名も使うわな……」
「レウスさんの言ってた通り、戦争は恐ろしいものでした……」
「気を抜いたらこっちがやられちまうからな」
「利休さんから言伝です」
「なんぞ?」
「お前が頼りだ……と」
「物語におけるヒントが欲しいもんだが……」
「もう一つありますが……」
「どうせもう一つは「爺死ね!」とかだろ?」
「ふふふふ、素晴らしい千里眼ですね」
【…………】
【…………】
【…………】
「んじゃこいつら連れてくわ」
「私は……疲れたので……休ませてもらいますね」
「ダイアン」
「?」
「落ち着くまで生きてたら飯でも食おうや!」
「……はいっ!」
「良い友をもったな」
「はい……」
「ブルウス王」
「ブルウスで構わんよ。
私の血が、レウスを友だと訴えている」
「大げさですねぇ……」
「ふふふふ、で、何かね?」
「友ならば言葉はいりませんね」
「そうだ、礼などいらぬ!」
「皆を宜しくお願いします」
何かアツい展開になったなおい。
だがしかし、やる事は細かい事ばっかなのよね〜。
あ、とりあえず3人を連れてアジトまで帰ったぞ。
「おいレウスの旦那!」
「……なんだよ」
「何でエヴァンスに攻撃を仕掛けねぇんだよ!?」
「お前生意気なのだ!」
「ハティーの姉御には言ってねぇよ!」
「あ、姉御と言われて照れてなんかないのだ!!
なは、なははははははは!」
面白い位に尻尾が大回転してるな。
「ジージ様に習っただろう、戦況をよく読め……。
今はその時期ではない」
「そっ、ゴチョウの言う通りだな」
「じゃあ一体いつならいいんだよ!」
「んー……数年かかるんじゃないか?」
「なげぇよ!」
ズバッ!
「ってぇええええええっ!?」
マイガーが一瞬でダルマになったお。
「ただいまケント君っ」
「お疲れ様っす」
「この五月蝿いのはなんだいっ?」
「新人っす」
「てめぇ何しや…………ぁ」
蛇に睨まれた蛙というか、狂神に睨まれた子猫ってとこか。
殺気がやべぇぞおい。
「わがまま言っちゃダメだよっ」
「…………ごきゅ」
「とりあえず接着するわ」
「あ…………以後気をつけますハイ」
「うんっ」
……これは良いコンビになるかもしれんな?
「あはははっ、殺しちゃうからダメだよっ」
「ったく、で、どんな感じでした?」
「ケント君の言った通り色んな場所の剣士ギルドで偽名登録出来たよっ」
「でしょうね」
「7人だか8人斬ったよっ」
「手応えのある奴いました?」
「んー、殆どが勇者ランキング50位前後だったかなっ」
「大物は釣れないか……」
「どうしようかっ?」
「もうちょいだけ続けてもらってもいいすか?」
「勿論っ!」
未だに人殺しを経験してない俺だが、もはやこれはそうしてるとしか思えないな……。
いや戦争だしなぁ……極力殺しは控えたいが……仕方ないよなぁ……。
あーいやだ。
早く終わらせたいわ……。
「ケント君っ」
「気を抜いたらこっちが死ぬ……でしょ?」
「わかってるなら良いよっ」
「デュークさんとの修行でどれだけ言われたと思ってるんすか」
「あはははっ、身に沁みる位かなっ」
「ほれ、終わったぞ」
「すげぇ、こんなに早くくっつくのか……」
「この怖いお兄さんの前では言動に気をつけろよな」
「レウスの旦那よりつえぇのか!?」
「世界最強だ」
「…………気をつけるっす」
「マイガー、ポチが戻って来た。
我々の警護の時間だ」
「おう、わかってらぁ」
「レウス様、行ってまいります」
「気をつけてな」
「彼も新人かいっ?」
「今行ったのがゴチョウで、こいつがポチっていいます」
「ポチだ」
「デュークですっ」
「おいレウス」
「どうしたケーツ」
「アークが呼んでるぜ?」
どうしたのかしら?
「し、師匠っ……」
「ず、随分やつれたなアーク……」
「人手が増える程…………仕事が増えるでありますっ!」
「ですよねー」
「ゴチョウ達を警護に回せるから、テレスとビアンカをこっちへ回す。
あと、全部やろうとしなくて良い。
仕事を終えようとしなくて良いんだ。
働いても12時間まで、基本は8時間で仕事を放り投げて構わんぞ」
「そ、それでは仕事が溜まる一方でありますっ!」
「溜めていいんだよ」
「へ?」
「むしろそんな不可能な事はしない方が良い」
「……はぁ」
「後で手の抜き方を教えてやるよ」
「手を……抜く?」
「ある程度溜まったら皆でやりゃいいんだよ」
「べ、勉強になります……」
んー、頑張り過ぎてるな……人選間違えたかなー?
多分テレスとビアンカを回せば円滑に進むだろう……。
問題があれば俺がクッション役をすればいいべ。
この面子ならば問題は起こらないと思うけどね。
あ、ラーナにジージが見つかった事を伝えておいたぞ。
リボーンはしばらく帰って来てないが……まぁ大丈夫だろう。
とりあえず我が城、ワンルームのアパートまで戻りました!
チーン!
おや、一般人からメッセージが?
お仕事かしら?
《大口の仕事が入りそうですよ!
取り引き先は神エヴァンス城の神者ギルド!!》
……あいつのネットワークどうなってんの?




