プロローグ
はい、初めまして。
俺の名前は「宮崎剣人」27歳。
大手製薬会社ピュアドラッグに勤める自称フツメンだ。
彼女は沢山いるが、素人童貞だ。
彼女? 小さい液晶世界に入れないし、出て来れない魔法がかかってるのさ。
勿論彼女達はそんな事実は知らないし、可哀相でそんな事言えないっ。
素人童貞なのには理由がある。
彼女達や俺に魔法がかかっているのは仕方ないが、会社の上司に誘われてね。
行ったのさ。
ヘルスに。
あぁ、ソープじゃないよ。
ヘルスさ、いわゆるホテヘルってやつさ。
つまり本番無しの性感サービス。
俺は上司の誘いに断れず、店内のいかついにーちゃんに写真を見せられてね。
可愛かったさ、写真は。
俺が指名したアリサちゃん、21歳。
茶髪で細身、けど出るとこは出てるDカップ。
どこにでもいるややギャル風の可愛い子。
メイクで誤魔化してるのは知ってた。
けどあれはあんまりだ。
あれは違う。
出てきたのは変身後のザ○ボンさんだった。
いや、茶髪だったよ?
写真のフェイス修正ってすごいね。
ニキビが消えてるんだ。
本物は勿論ブツブツ。
山脈と渓谷が沢山あって、俺の目はえっちらおっちらだ。
気に入られたよ。
なんかね。
出そうが出すまいが、早く終われと思ってね。
ずっとベッドの上で寝っ転がってたのがまずかった。
いつの間にかド○リアみたいな頭のゴムが俺の息子に被せられてたよ。
で、いつの間にか入ってたよ。
ザ○ボンのダルンダルンの身体が飛び跳ねてたね、俺の上で。
ド○リアとザ○ボンは相性が良いみたいだった。
そんな描写なかったのにね。
まぁ、これ以上は思い出したくないからさ。
あとは想像に任せるよ。
ここからはついさっきの事だ。
ホント偶然だったんだ。
いつも通りいつもの電車に乗って通勤してたよ。
都内某所にあるビル街を歩いてた。
会社まで後100メートルってとこで事故が起きた。
俺にとっては事故、周りでは事件が正解かな?
あんな偶然ってあるんだね。
上から降ってきたんだよ。
女が。
俺と同い年位かな?
顔?
知るかよ。
ぐちゃぐちゃだったし。
俺のフツメンもぐちゃぐちゃだったけどな。
うん、通勤時間だったからね。
人が多くてさ。
まぁ、そんな中にぐちゃぐちゃしたものが目の前に二つあるわけよ?
ビル街がゲロ街になったよね。
なんか二人の異臭なんか気にならない位ゲロ臭かったと思うよ。
んで、ここで俺の意識もプツン。
死にたくなかったけどさ、死んじゃったもんはしょうがないよね。
まぁ、俺も運が悪かったって事であきらめたけど。
そしたらさ、なんて言うのかな、幽体離脱?
ふわって浮かびあがったんだよ。
身体が。
……身体か?
目の前に雲に乗った爺が現れたんだよ。
白い髭が印象的だったな。
長くてさ、踏んでるんだよ、自分で。
片手に杖を持って、ハンカチみたいなので禿げかかった頭拭きながら俺に話しかけてきた。
「いや、申し訳ない。
君、剣人君だっけ?」
「はい」
「ごめん……君、老衰で死ぬ予定だったのじゃが、ちょっと風神と喧嘩してしまってのぅ。
その人が風で流されず君にストライクしちゃったわけで……」
風神と喧嘩……つまりこいつも神の中の一人って事か?
なんだストライクしちゃったって?
日本語で話せよ。
ル○語出せばいいってもんじゃねーんだぞ。
「で、俺はどうなるんです?」
「生き返らせる事は出来ないんじゃが、転生くらいなら……」
なんだ、くらいならって。
こいつのくだらない喧嘩の為に俺は死んだのか。
ふむ、少しのわがまま位なら許されそうだな。
「好条件で転生させてください。
それで許します」
「具体的にどういう?」
「頭脳明晰、運動神経抜群、イケメン、長寿、良い家柄……まぁ、こんなとこで」
「相わかった」
そんなやり取りをしたのを覚えてる。
そしたら急に空が光ってな。
何にも見えなくなった。
気が付いたら俺は茶髪のねーちゃんに抱かれてた。
あぁ、ベッドインじゃねーよ?
普通に抱っこされてたんだ。
中々良い乳してるねーちゃん。
瞳も茶色くて色白、唇はぷるんぷるんでセクスィなうなじ。
好物件ですね。
そして隣にはシルクハットを被った黒髪ちょぼ髭のおっちゃん。
部屋の中でシルクハット被んなや。
それ仕様なの?
なんか二人で喋ってるけど、何言ってるかわからねぇ。
鏡に俺が移ってる。
良い感じに禿げちらかしたベイビーだ。
そうか、この二人が両親だな。
把握把握。
中々に金持ちそうで、いいね。
ぐっじょぶ神。
――1ヶ月経った。
なんとかこいつらが喋ってる内容がわかる様になってきた。
おはようとか、こんにちはとか、こんばんはとかその程度だ。
こっちも喋りたいけど、舌の神経がまだ弱いのか歯が生えてないからなのか、あーとかうーとかしか言えねぇ。
どうでもいいけど、親父がシルクハット外さない。
あれ髪の毛の一部?
とりあえず口の中で舌の体操でもしておこう。
――2ヶ月経った。
大体のヒアリングはオーケーだ。
相変わらず親父はシルクハット被ってるけど。
因みにシルクハットはトム、お袋はジュリーだ。
危なかったなおい。
名字は知らない。
まぁ、夫婦間では言わないし、そのうちわかるからいいんだが。
――3ヶ月経った。
俺をベッドに置いたまま隣でギシギシアンアンすんじゃねぇええよぉおおお!!
マジありえねーわ!
流石に泣くわ!
いや泣いた。
行為が止まった。
ざまぁ。
――4ヶ月経った。
乳歯が生えてきた。
早いなおい。
お袋も気付いた。
上唇を捲られる。
何度もビローンだ。
たらこ唇になるからやめろマジで。
仕方ないから口の筋力総動員で「まーまー」って言ってやった。
めっちゃびびってる。
わろりん。
……シルクハットがずっと「パパパパ」言ってる。
マジめんどくせぇな。
その帽子外したら言ってやるよ。
――5ヶ月経った。
おい、神、話が違うぞおい。
ここ地球じゃないね。
馬の脚六本あんぞ。
初めての外出で気付いたわ。
さすがに一匹だったら珍種の馬かな? とか思うけど、二匹揃っちゃ疑う余地ねーじゃねーか。
ふざけんな。
まじで元母親にHDDの中身が見られないか不安だ……。
そして鬱だ。
そんなワタクシ、今、馬車に揺られてます。
長時間馬車に揺られて、お袋もシルクハットも夢の中だ。
さて、そろそろ乳をしゃぶりたくなったぞ。
いっちょ泣いて起こしてやるか。
ふっ、子供は辛いぜ。
その時だった。
ガタンと馬車が揺れた。
ちょっとちびったけど、大丈夫。
実も出たけど大丈夫だ、安心してくれ。
……ごめん嘘ついた。
大丈夫じゃない。
シルクハットの野郎が俺を落としやがった。
この二人なんで起きないの?
泣こうにも、身体が揺すられて、腹筋に力はいんねーよ。
やばいやばいやばいやばい。
馬車の扉開いた。
御者の野郎、鍵くらい閉めておけよ。
……あ、落ちた。
死んだな俺……。
幸い車輪に轢かれる事はなかった。
芝生に落ちた。
めっちゃいてぇえええええええっ!
ツーバウンド目で田んぼ? に落ちたので、以降の痛みは少なかった。
痛い……けど生きてる。
よかった。
あの揺れだ、気付いて拾いに来てくれるはずだ。
俺はゆっくり待ってやるぜ?
ごめん嘘ついた!
おい、沈む!
沈んでくって!
ゆっくりとか言わず今来い!
今すぐ来い!
なんだこの田んぼ、底なしか?
俺は底なしにはなりたくても、底なしに埋まるのは嫌なんだよ!
あぁ、頬まで埋まった。
ギリ鼻呼吸。
セーフ、頭脳明晰の俺に死角なし。
…………。
止まった……?
……嘘ついた!
止まらねぇ!
あ、俺死んだわ……。
神殺す。
まじ殺す!
神狩りだ!
髪も刈ってやんぜ!
あの爺、転生5ヶ月で死ぬとかなんだよ!
長寿って言ったじゃん!
蝉か?
土から這い出た蝉な感じなのか俺の寿命は?
確かにそう考えれば長い寿命だなおぃ!
あ、鼻埋まった。
さようなら。
今日俺嘘つきだ。
生きてたわ。
なんか角が二本頭の両サイドから生えてるにーちゃんに救われた。
何あの角?
山羊っぽい。
なんか肌も赤黒い。
……あぁ、メッサー○だ。
あの洞窟でレベル42まで上げたよ。
羽も生えてないし、鬣も生えてないし、顔は人間なんだけど、角生えて赤黒いわ。
髪は銀色、灰色の布一枚って感じ。
肩から布かけて……なんか風呂でも造りそうな感じ。
けど、なんか怖いな……。
え、これ食われないよね?
あぁ、助けてくれたんだから礼は言わなきゃな。
「あ、あいだどー」
……すまん。
泥が口に入ってるせいだ、許せ。
何か無言なんだけど……やっぱ食われる感じ?
すっごい見られてる。
両脚掴まれて宙ぶらりん。
おい、頭に血が溜まる。
股関節脱臼すっから。
やめろまじで。
とりあえず泣くか。
そう持つなと。
「あぁああああん!
あああああああぁ!」
どうだ、参ったか?
あ、めっちゃ見てる。
すっごい見てる。
え、口開いた……。
食うのっ?
食われちゃうの!?
「ガァアアアアアアアッッッ!!!」
やばい、下腹部の中身全部出たわ。
布おむつの中は大惨事だ。
めっちゃびびったわ。
何だあの牙。
硬口蓋通り越して軟口蓋まで牙あんぞ。
因みに舌の上にくる硬い部分が硬口蓋だぜ?
とりあえず黙るか。
黙っといてやるよ。
「……」
お、相手も黙った。
わかったよ、降参だ。
さ、行こうぜ相棒?
ところでさ、布おむつから汚物が下がってくるんだ。
逆さにしないでもらえないか?
今腹部まで下がってきてるんだ?
あ、胸まできた……。
おいおいわかったよ相棒、我慢するさ。
で、どこまで行くんだ……いっ!?
え、何このスピード?
六本脚の馬も真っ青なスピード。
死ぬって。
脚痛い。
あ、顔に汚物きた。
……臭い。
5分位かな?
とりあえず相棒の集落みたいな場所には着いた。
脚マジいってぇ。
あ、なんか女っぽい人が出てきた。
相棒の妻かしら?
やるなにーちゃん。
あ、引っ叩かれた。
俺の持ち方の注意を受けてるみたいだ。
お、ベビー服の首根っこ掴まれた。
頭頂部までいった汚物が垂れてくるぜ。
あとちょっと喉苦しい。
あ、また引っ叩かれた。
そんな日もあるぜ相棒。
女が持ってくれた。
女が臭そう。
そらそうだ、すまんなベイビー。
とりあえず上った血は回復したぜ。
お、どこに連れてくんだ?
あ、あれは!
水場!
MIZUBAじゃないか!
……おーちべて!
丸洗いだぜ。
うんうん。
臭みがとれていく。
とりあえずみんな銀髪だ。
このねーちゃんも口の中牙だらけなのかな?
ちょっと口あけてみ?
どうやってレロレロってすんだ?
お?
お、布オムツ交換してくれたのか!
ケツ周りが荒れるかと思ってたんだ。
デリケートの弱酸性だ。
大事にしてくれ。
見た感じ、藁を積まれた内側に木で補強してる感じの家が沢山あるな。
背中が痛くなりそうだ。
覚悟しておこう。
とりあえずこのねーちゃんにも礼を言わなきゃな。
「あいがとー」
目を見開いてる。
中々綺麗な瞳じゃないか。
血のような紅い色……え、何食べてるの?
――拾われてから1ヶ月。生後6ヶ月だ。
言葉全然わかんね……。
とりあえず俺を救ってくれたにーちゃんはドン。
救ってくれたねーちゃんはアンって事はわかった。
この二人には2、3歳の子供がいる。
男の子で名前はピン。
芸人にでもするのだろうか?
食事はなんかのミルクを木の匙で飲ませてくれる。
なかなかうまい。
おう、おかわりくれや。
……あ、終わりでしたか。
――拾われてから2ヶ月。生後7ヶ月だ。
頭良いなこの個体。
いや俺か。
日常会話くらいならわかる様になってきた。
どうやらこの方々は魔物と呼ばれる存在らしいっす。
魔物こえー。
まぁ、命の恩人だしな。
とりあえず礼言っておくか。
「どん。あん。いつもあいだとー……げぷっ」
あ、失礼。
けど、二人ともめっちゃビビってた。
ん?
こいつら一頭?
一人か?
まぁ、人型だしな。
一人、二人でいいだろう。
困った事?
夜寝てると、たまにこいつらの角が刺さって痛いくらいだな。
……寝苦しくないそれ?
――拾われてから2年。もうすぐ2歳半だ。
走るのが得意な今日この頃。
今日もピンの後をストーキングするぜ。
この集落「デビルフォレスト」は、「ブラッディデビル」という種族の魔物が暮らしている。
何でもこのブラッディデビルは、魔物の中でも上位の眷族らしい。
どうでもいいけどな。
あ、ちなみにワタクシ。
人間じゃなかった。
ハーフエルフだってさ。
ふざけてんの神?
確かに耳がやや尖ってるなぁとか思ったよ。
お袋の耳がかなり尖ってるなぁとか思ったよ。
エルフは長寿、そう相場は決まってますね。
この世界「ストレンジワールド」のエルフの寿命知ってますか、あなた?
1000年だってさ1000年。
ふざけてるだろおい。
で、ハーフエルフ。
人間との混血だから半分くらいだと思うじゃん?
2000年だってさ2000年。
倍かよ。
なんで増えるんだよ。
長寿過ぎるだろ神。
因みにこの集落の中で育って行く上で、いじめとかあると思うじゃん?
だって俺だけハーフエルフだぜ?
迫害!
HAKUGAI!!
ないんだなこれが。
理由の一つが、ドンが族長だから。
もう一つが、ピンが6歳にしてガキ大将だから。
始め2、3歳だと思ったけどあいつ4歳だったわ。
俺の名前?
ドンがつけようとしたらしいんだけど、俺のベビー服に名前が書いてあったんだ。
レウス、それが俺の名前。
中二っぽくて嫌だが、お袋とシルクハットがくれたモノだしな。
受取らないと失礼にあたるだろう。
ん、ところで親父の名前なんだっけ?
周りからは略されてレウって呼ばれてる。
二字じゃないといけない縛りでもあんのここ?
ピンはいつもドンから剣術を習っている。
この世界で生きていく上では必要らしい。
あんな牙もってんだから大丈夫だろ……。
え、駄目なの?
何それアタシ怖い。
仕方ないから二人の稽古を毎日ガン見した。
目が充血する程に。
落ちている木の枝で、真似しまくった。
それを見たピンが、俺に剣の稽古をつけてくれた。
いいのか師匠?
ピンの教え方は上手だった。
やるじゃんピン。
型をいくつか教えてくれた。
まぁ、毎日見てるから知ってるんだけど。
ドンは、「俺にはまだ早い」とか言って教えてくれないから、間接的にピンに教わる。
受けの型、受け流しの型、攻撃の型、カウンター……が、ピンに決まってしまった。
……勝ってしまった。
そしてピンが泣いた。
翌日以降ピンが剣を教えてくれないんじゃないかとか思ったが、そんな事はなかった。
うん、ピンはいいやつだ。
――拾われてから4年半。もうすぐ5歳だ。
「森へ行こうぜ!」
そんなピンは8歳。
いつもの森で遊んでいると、木の陰からスライムが現れた。
緑色のゼリー状の魔物……大丈夫だ、まだ見つかってない。
黒い点が二つ、それが目だ。
黙ってると可愛いが、こいつら口から酸吐くんだ。
マジ怖いわ。
んで、「酸を吐かれる前に倒そう」とか、ピンが言い始めた。
一人でやれよ。
な?
そんな顔するなって。
大丈夫、骨は拾ってやる。
酸を浴びたら骨は残らないけどな。
ピンがちょっと泣きそうだったから手伝ってやる事になった。
ピンのくせにコンビ組むなよ。
因みに俺が4歳を超えてからピンには負けなしだ。
力では勝てないけど、ピンの動きが読めたり、俺の動きが速かったりとまぁ色々だな。
運動神経抜群……ないす神。
作戦は簡単だ。
遠方から石を投げる。
以上だ。
これが迫害。
そうHAKUGAI!!
可哀想だが許せよ?
ピンの石がスライムに当たる。
痛そうだ。
あ、泣いた。
おい、ピンちょっと待てよ。
やめろってーの。
ピンを殴った。
ピンが半泣きだ。
ガキ大将だろ、お前?
あのスライム子供じゃねーか?
いや、俺が言うのもなんだけど……ちょっと近寄ってみる。
うん、やっぱ泣いてるな。
ピンも木の陰で泣いてる。
ちょっと挨拶してみよう。
「……初めまして。レウスです」
「きゅ?」
え、可愛い。
お前どうやって発声してんだよ。
なんだ「きゅ?」って。
結婚しようとか言っちゃいそうだわ。
……握手出来るかな?
「よろしく!」
おぉ!
うにゅうにゅ横からなんか出て来た!
俺の手と同じ形のゼリーが現れる。
……握手。
出来たわ。
「ピンも来いよー」
あ、いない。
スライムが俺の頭の上に乗ってる。
可愛いなこいつ。
「きゅ、きゅ、きゅ」
俺の足並みに合わせてきゅっきゅ言う。
これはいいもんだ。
……家に帰ったらドンがドンッて尻餅ついた。
とりあえず正座してます。
頭の上にはスライム。
目の前にはドン、アン、ピン。
ピンは震えてる。
アンの顔もひくついてる。
ドンは困っていらっしゃる。
「スライムが懐く……か」
「どうするの、ドン?」
「酸は怒りを感じた時にしか吐かないから、怒らせなければ安全だが……」
そうそう、大丈夫だって。
食料は水だけだろ?
いけるって。
「レウ、そいつをどうしたい?」
「こいつは友達だ、一緒に暮らしたい!」
俺はやれば出来る子。
ドンが怒った時はマジ怖い。
未だに漏らす。
もりもりもりってな。
けど、今日は怒る気配がない……いけると見た。
「ふむ……まぁ、敵意は感じないからいいだろう。
皆には通達しておこう」
「大丈夫かしら……」
ふぅ。
……おい、ピンが漏らしてるぞ。
そうと決まれば名前だな。
やっぱりスラりん?
スラお?
……悩むな。
朝になっちまった。
沢山悩んだ末、この集落に合わせて「スン」と名付けた。
安直だと罵ってくれてもいいぜ?
こうしてスンが家族の一員となった。