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記憶喪失

作者: 祐希

彼がどんどん私の中から消えてゆく、私の記憶の海が空っぽになって、彼の記憶も一緒に溢れ落ちていってしまっている。


私は彼との暖かくて幸せな記憶を1日でも長く覚えていたくて、毎日思い浮かべていた。でも消えてゆく彼との思い出の場所も、一緒に笑い合った時も、彼の存在も過去の世界全てが真っ白になっていく…


ああ、私は何者なんだろうか、目の前で涙を溢しているのは誰なんだろうか、分からないでもなんだか目の前で泣いているあの人を見ていると胸が苦しくなる。

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