表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖獣王国物語~課金令嬢はしかし傍観者でいたい~  作者: 白梅 白雪
課金令嬢はしかし傍観者でいたい
18/111

ステータス1

 


 思いきり遊び終えたアルは、現在私の膝に頭を乗せてお昼寝中。すぴすぴと愛らしい寝息を聴き、丸くなった背中や柔らかい髪を撫で、ゆるりと過ごすティータイム。なんたる至福。はぁ、この時間がいつまでも続けばいいのに。私はただただ、アルの温もりと重みを幸せに感じた。



「で、あんた達いつまでいるの?」


「「最低」」


 見事にハモる二人。クッションを抱えてジトっと見つめてくるけど、乙女か。最低でもなんでもないでしょうよ。うちに来てから、かれこれ3時間は経っている。その間していたことと言えば、会話(おしゃべり)だけ。女子か。暇なのか。そんなわけなかろう。

 私はアルを預けて、二人と対面する。


「二人は王子でしょ?子供とはいえ、やることがないとは言わせないわよ」


 そう、曲がりなりにもロイとソウシは王子。毎週のように他国に遊びに来る時間などあるのだろうか。いや、ないでしょ。ていうか──、


「そもそも、なんで毎週来んの?」


 そう聞くと、二人はキョトンとした。


「なんでって、お前に会うために決まってるだろ」


 何を当然のことを聞いてるんだと言いたげな顔だけど、いやいや、他国の王子が毎週会いに来るなんてどんだけよ。前世で弟ということは周囲はもちろん知らないわけで、王子が通い詰めてるなんて世間に周知されたら、この家どうなるのかしら……。まず間違いなく社交界で注目を集めるわよね。社交界デビューしてない私にはよく分からないけど。もしかして、王子を狙う女の子達からいじめられるかしら?はっ!まさか他国のスパイ疑惑が生じて拷問!?一家全員火炙り!?まさかね……いや、でもなんかこういう世界ってありそうじゃない?そうよね、ありえるよね。他国の王子と会うって、それくらいことよね。ダメだわ。



「私達、もう会わない方がよさそうね」


「は?」


「うん、その方がいい。ソウシとロイに会えなくなるのは寂しいけど、仕方がないよね。お互い逞しく生きていこう。さようなら」


 遠い目をした私を、二人は呆然と見つめている。ロイは心配そうだけど、ソウシは呆れているみたい。


「まーた何か勝手に突っ走ってるぞ。こいつ昔から思い込むと激しいからな」


「マナリエル、ちょっと落ち着こうか」


 今生の別れを決意した私を宥めようと、ロイは私の前に屈んで手を重ねてきた。アルは変わらずスヤスヤと眠っている。


「何を心配しているのか分からないけど、マナリエルが考えているようにはならないから安心して」


「どうせ他国のスパイ疑惑がかかっちゃうー!とか考えてんだろ」

「ナンデワカッタ」


 お前の考えなんてお見通しだ、とでも言いたげに、ソウシはフフンと得意気に笑う。


「そんなこと考えてたの?それは絶対にあり得ないよ」


「この世に絶対など存在しないのだ」


「お前は魔王か」


 ソウシの突っ込みにロイは苦笑する。


「いい?君の母上であるリリーさんは、シルベニア国出身だよ」


「はぁ」


 それがなんだというのだ。


「そしてリリーさんのご実家は、シルベニア国随一の魔力を持ったなんだ。シルベニアでは、魔力を持つ一族は爵位と同じように上下関係が確立されている。リリーさんのご実家、つまりカルティア家は、シルベニアでは最も羨望されている一族ともいえるんだよ」


「要はカリスマ的存在ってことだな。ま、あの一族を敵に回そうなんて考える人間は、シルベニアにもティスニーにもいないだろ」


「そうなの……お母様ってすごいのね!そうなんだぁーよかったーそれなら安心よね!ふぅーん、そっかそっかぁ、カリスマかー、へぇーなるほどねー。


 ……で、魔法とは?」


「え?」


 ロイが目をぱちくりさせているけど、ぱちくりしたいのはこっちだわ。魔法なんてワード、こっちの世界で聞いたことないぞ。


「あれ、もしかしてこの世界に魔法があるの知らね?」


 そんな「俺んち犬飼ってんの知らね?」みたいな感じで言われても。こちとら放心状態だわ。


 え、魔法とかできちゃうの?この世界。ステータス確認的な?


「ステータス!」


「いきなり叫んだ!」


 ウィン。あ、なんか出た。


 ───────────────

 名前/マナリエル・ユーキラス

 属性/???

 HP/61600

 MP/???

 攻撃力/9500

 防御力/8650

 スキル/自動課金(オートチャージ)、絶世の美女

 ───────────────



 あ、絶世の美女ってスキルなんだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ