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地下の牢獄

いつもより長いです

アンドレアは一体どこへいったのか。


「答えはきっと、あの女が持ってるはずだ。」


まだこの時間ならアカデミーにあいつはいるはずだ。急がなくては。



















アカデミーにはもう使われていない古い階段がある。その先は古くなったものが置いてある物置だけだ。でも私は知っていた。そこに続く道があることを。


物置の奥、本棚の後ろには広大な地下室に続く階段が眠っている。そこへ入るには、ある呪文を唱えればいい。


「我ここに至り。汝我を誘え、、」


ミシミシと音を立てながら扉は開く。目の前に続くのは先の見えない暗闇。それに迷いなく足を踏み入れる。ジメジメとカビ臭い石畳の階段を下っていく。




そうするとある鉄の扉に着く。


「おまたせ!私の可愛いお人形さんたち♡」











「ハナ?そういえば見てないなぁ。どこへ行ったんだろ」


「俺は知らないな。」


「ごめんね、わかんない」


なんで!誰もハナの行方を知らないんだ、


アカデミーの中を駆けずり回ってもハナの気配はまるでなかった。

誰に聞いても『そういえば』とハナの居場所はわからない。


そもそも『そういえば』なんてありえないのだ。

これだけ生徒がいて、あれだけ目立つハナを誰も見ていないというのは。


時間が経てば経つほど焦りが募っていく。早く見つけなければ、、


だんだん離れの方へ進み人がいなくなった頃





ふと違和感を感じた。



誰も使っていない立ち入り禁止の階段。見れば埃がつもり明らかに誰も通った気配はない。でもハナの気配はした。なんでそんなことが分かるのか自分でもよくわからない。でも、ここしかない気がした。


階段に足を踏み入れれば確信はさらに強まった。

間違いない。この先にハナはいる。


階段を駆け上がる。はやく、はやく!


登りきったところには扉があった。中から声が聞こえる。


「我…に………を誘え………」


ミシミシを音がした。暴れる心臓を抑えそっと覗く。



そこにはハナがいた。

暗闇の中へと足を進めていく。ハナの姿が見えなくなった頃、扉が閉まり始めた。


急いでなかへ入る。しかしそこは暗闇でなにも見えない。一歩一歩確認しながら進んでいく。どうやら石畳の階段のようだ。



そこには、扉があった。


ハナはもう入ったらしい。姿は見えなかった。


一つ深呼吸をした。


「アンドレア!!!」


鉄の扉をぶち破った轟音が響く。


その先は、地獄絵図だった。


見たことあるような顔ばかりが並んでいた。

眼球がないのもあれば、三つあるものもいる。腸は綺麗に抜き取られ天井からぶら下がっている。脚が無造作に立てかけられ胴体は壁にくくりつけられている。



バラバラだった。みんな。ぜんぶ。



そのくせ血の匂いはしなかった。部屋の中も清潔感にあふれていた。そして何より。


バラバラの人達は生きていた。




「ねぇねぇ、すごいでしょ。みんな私のお人形さんなのよ。これからまた二つ増えるの。嬉しいなぁ。しかもお気に入りになるから丁寧に扱わなきゃ」


振り向きたくなかった。でも体が勝手に動いていた。


にたりと笑みを浮かべる少女がそこにはいた。














「、、、、ここは?」


気づいたら俺は暗闇の中だった。なにも見えない聞こえない。ここは一体、、、


「目がサメタ!ヤッタァ」


ふと、小さなぬいぐるみが目に入った。ダンスを踊るようにクルクルと動いている。


「、、、ここはどこだ。お前はなんだ」


「ヤダナァそんなにケイカイしないでヨ。」


ぬいぐるみはけたけたと笑った。動かない表情はどことなく最後に見たあの笑みと似ていた。


「アタシがなんなのかハキニシナイデイイヨ。ここはね、………」


「な、んだと、、、?!」


「あら、目が覚めたのね。もうちょっと時間がかかると思ってたわ」


背後から声が聞こえた。その声に全身が粟立つ


「お前は、、、!」


「やっと手に入るのね、、ふふ。」


気味が悪かった。


「ハナ、、、」


「やっと私の名前呼んでくれタァ!嬉しいなぁ」


「そんなことはどうでもいい。お前は一体なにをしてるんだ。オリバーをどこへやった!」


「奇遇ね〜。オリバーも君を探してるよ?ちょっと見せてあげる」


ハナは指を鳴らした。目の前に見たことのない光景が広がる。


「オリバー!!!」

『アンドレア!!!』


間違いなくあれはオリバーだ。


なんでオリバーがあんな所に、、、


その部屋は見ているだけ吐き気がした。バラバラの人体が大量に放置されている。


『ねぇねぇ、すごいでしょ。みんな私のお人形さんなのよ。これからまた二つ増えるの。嬉しいなぁ。しかもお気に入りになるから丁寧に扱わなきゃ』


振り向くな、オリバー!


『お前、、、!』


『うふふ、なーに?』


『一体なにをした!アンドレアはどこだ!』


『あそこにいるわよ〜?』


指をさした先には俺がいた。まるで眠っているように、横たわっている


『アンドレア!!』


それは悲鳴に近かった。なぜならそれは他と同じようにバラバラだったから。


「嘘だろ、、」


「ミナイ方がヨカッタンジャない?」


またけたけたとぬいぐるみが笑う


「なんで、、、!俺はここにいる!」


「そうね。でもあなたはもう私のお人形なのよ??」


「『貴様、、、!』」


俺はハナに掴みかかった。いや、掴みかかったつもりだった。


ハナの体を突き抜け俺は倒れこむ。そのまま動けなくなった。まるで金縛りだ。


それはオリバーも同じだった




「『、、、、!!一体何をした、、、ぐっ、、、!?』」


突如心臓を握りつぶされるような痛みが体を襲う。


「えー、何って?だってこれからあなたたちは私のか〜わいいお人形さんになるのにぃ〜〝貴様〟なんて言葉遣いじゃダメでしょう?」


『「ふざけんな、、!!』」


「別にふざけてなんかないわ〜。、、、じゃあ、『まずはあなたからにしようかな♪』


オリバーと対面しているハナの口が動いた。ペロリと舌なめずりをする。


「ッ!ややめろ!!オリバーは関係ないだろ!」


「あーもううるさいわねえ。ちょっと黙っててよ」


パチン、またハナが指を鳴らすと俺の声が出なくなった。


「、、、、、!ーーーー!」


「あら、なんだかその状態もそそるわね♡うめき声も素敵だけどこれはこれでなかなか♡」


全身の身の毛が粟だった。こいつは狂っている。


『まずどこからにしようかしら〜♡腕?脚?、、、決めた!その綺麗な瞳からにしましょう♪』


そう言ってハナがオリバーの上にのしかかる。


「ーーーー!」


くそ!声が出ない、、!


「タッたヒトリのシンゆウなのニカワイソーに。君にカカワッたバッかりにネェ」


不意にぬいぐるみが喋った。


、、、、!俺の、せい、、、?


「ソりゃソーデショ。あのコハ君をオイかけてきたバッカりにハナノお人形にナルンダヨ?」


お、俺は、、、、


ーーーーそんな言葉信じないで!!アル!!!


この声は、、サクラ、、、?



すごい間が空いてしまってすみません!!m(_ _)m

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