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お礼

ゆきーーーーー!


・:*+.\((*⁰▿⁰*))/.:+

「あのっ!この間は」


あー、また来た。

最近毎日のようにまとわりついてくるこの女。はっきり言ってうざい。なんでも「お礼」とやらがどーしてもしたいそうで断っても断っても御構い無しにくっついてくる。


「オリバー、飯食い行こうぜ」


もう無視だ無視。こんな気持ち悪い女の相手なんかしたくないし。


え?貴族の義務?学園内は別にそういうマナーは気にしなくていいからいいんだよ。この間は初対面だし将来のためのイメージ作りみたいな感じ。、、、性格がねじ曲がってるのは知ってるからほっとけ。


「ああ。」


「あの!」


「今日の日替わり定食何かな?」


「またシェフの気まぐれなんちゃらじゃね?」


「あの!!!」


しつこいな


「、、、さっきからなんだ」


「あ、えっと、この間のお礼がしたくて」


「いらないっつっただろ。」


「でも、」


「そういうのいらないからさっさとどっか行ってくれ。」


「、、、、、」


はぁぁ。だんまりかよ


「聞いてんのか?」


「、、、、ふぇぇぇん」


え゛


「なんでそんなこと言うんですかあ?お礼したいだけなのになんでそんな冷たくするんですかあ?ひどいですう。私はただっ、、、」


、、マジかよ。めんどくせえなあ


「あのさ、泣いたからって優しくしてくれるとでも思ってんの?はっきり言わなきゃ分かんないんだったら言うけど、お前うぜ」


「アンドレア流石にそれはダメだ。周りよく見ろ」


あまりにも頭にきて気づいてなかったがオリバーに言われ見渡すと、周りにはだんだんと野次馬が集まり始めていた。


「、、、ちっ。とりあえずそう言うことだから。2度と俺に近づくな。」







---------------------------




「あいつ頭ん中沸いてんじゃねえの」


「うん。流石にあれは俺も引くわ。」


あの言い合いの翌日。


『あの、昨日はごめんなさい。私そんなつもりなくて、、、。これ、お詫びのお菓子です。私の手作りなんですけど、、、』


あの女は本物のアホなんだろうか。


「まあ、それで受け取っちゃうお前もお前だけどな」


「だって受け取らねえとまたまとわりつかれるだろ。ま、食う気はないけどな」


受け取った袋にはクッキーが入っていた。まるで店に売っているようなクッキーだが、、、何が入ってるかわかったもんじゃない。


「ちょっとそのお菓子見せてくれよ」


「ああ、いいぞ」


俺は袋をオリバーに渡した。開けて匂いを嗅ぐとオリバーは顔をしかめた。


「、、、これちょっと持って帰って調べてもいいか?」


「え?ああ、構わないけど、、」


「もし俺がなんかヤバそうだったらとりあえず殴ってでも止めといてくれ」


「いきなりなんだよ」


「いや、万が一の話さ」


その万が一が本当に起こるとは俺は露ほども思っていなかった。









---------------------------------------


「ふふっ。これであの人も私のもの、、、。」


私は混乱していた。あの人との出会いは廊下でぶつかったことから。そこから私がお礼と称してお菓子を放課後に渡して優しさアピールをすればアンドレアルートは始まるはずだった。それなのにあの人はお礼を一切受け取ろうとしなかった。でも、ついに受け取ってくれたわ。これでやっと進められる。


「うふふふふっ」


たったそれだけのことでも、考えると笑みがこぼれた。


「これであの人もあなたたちの仲間入りよ♡嬉しい?」


「あ゛、、、ぁ゛、、」


「嬉しいに決まってるわよね!」


その女はニコリと天使のような微笑みを見せた。赤く染まった手は彼女の肌の白さをより際立たせている。


「じゃあ、また来るわね。今度はあの人も連れて♡」


重い鉄の扉が閉まると、部屋に差し込んでいた明かりは途絶え、闇に包まれた。








今日は寒いですね!

私のクラスはインフル大流行で学級閉鎖目前ですよ……


風邪にはお気をつけて!

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