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モンスターバスター in 大江戸  作者: はなぶさ 源ちゃん
第2部 モンスターバスター in シルクロード
36/47

13 悪魔?は再び

 牛型の大妖怪、『自分を独角じ大王』と言い張るミノタウロス男や黄眉大王、南山大王、黄風大王、黒大王などの『妖怪大王軍団』をナースチャがあっさり一人で粉砕し、旅は続いたのでした。

 僕たちの出番があんまりないのですが…。

 ちなみにカイザスさんの背景魔法が強化され、『多大な効果音』が付くようになりました。おかげで、ナースチャの戦闘シーンが非常に盛り上がるものに…一応なりました…。

 『能力の無駄使い』はやめてください!!


僕が乗馬がうまくなるにつれて、旅はさらに順調になっていった。

三蔵さんも沙悟浄さんも僕たちとどんどん打ち解けてくれて、その意味でも旅が快適になっていった。

 ただ、二人とも元祖悟空さんのことを気にかけているようだ。二人のためにも悟空さんには早く立ち直ってほしいものだ。



 僕たちがテントを設営し、たき火を囲んで夕食を食べていると、背の高い人影が小さな人影を背中に担いで歩いてくるのが見えた。

 まもなく、それは背中にカンフー少女八戒を背負ったマッスル三蔵さんだとわかった。

 二人ともかなり疲れた顔をしており、しかも八戒ちゃんは酷く焦燥とした感じに見える。


 「おっさん!何があったんだ?!」

 マッスル三蔵さんは疲れた顔で僕たちを見やると口を開いた。


 「君たちは幸いなことに無事なようだな。

 我々は敵に分断させられたうえ、悟空と沙悟浄がやられ、八戒が何とか逃げてきたのだよ。私があの二人の巨人どもにおびき寄せられたばかりに!」

 三蔵さんが悔しそうにつぶやいている。


 「師匠は悪くないある。うちらがあの『狼の怪物』と『謎の美男子』の二人に全然歯が立たなかったのが悪いある。

 師匠はあの『筋肉隆々の巨人たち』を見事に粉砕したあるよ。

 十分に役割を果たしてくれた上に、私を何とか助けてくれたのね。」


 「それは大変だったな…。ところで、狼の怪物というのは身長が五メートルくらいあり、爪の長さが一メートルくらいある、筋骨隆々の半人半狼の怪物じゃないか?それと、謎の美男子はやたら顔が青白いエキセントリックな感じの『東洋人』で冷たい表情の怖い感じの美男子ではないかい?」

 ナースチャが八戒ちゃんに優しく問いかける。


 「その通りある!なんでわかるあるか?もしかして会ったことがあるのか?」

 「そうだね。多分、俺らの想像通りの相手だと思うな…。」

 ナースチャのセリフに僕と桜姫がうなずいた。カイザスさんは……『なにそれ?』みたいな顔をされてるんですが……。


 「それと、悟空と沙悟浄はやられた後に『光を受けて体が消滅した』んじゃないのかな?」

 「その通りある。敵をやっつけた時と同じように消えていったある。」

 「では、おそらく元の世界に無事に戻されたんだろうね…。そのあたりのことは観音様に確認しておきたいよね。我々全員にも関係してきそうだし。」

 ナースチャの言葉にみんながうなずく。

 今まで異世界から召喚された敵達はやられると『戻された』ような感じがしていたけど、実際にそうなのか、それが僕たちにも適用されるのか…そして…。


 「そして、敵が思った以上に手ごわいから、こちらの世界の三蔵さんたちが万が一やられた際にどうなるのかも確認しておかないとね。」

 ナースチャがみんなが思っていることを言葉にする。


 そして僕たちがさらに話をしようとしていると、唐突にイザベラ観音様が姿を現した。


 「ちょっと!三蔵さんたち、なにやってんの?!!敵に負けただけでなく、なにをなれ合っているわけ?!

 それからそっち三蔵一行はどうして六人もいるわけ?!ずるくない??!!」


 「観音様!待つある!師匠はすごく頑張ってくれたある!!残ったうちら三人が弱かっただけある!うちらはともかく、師匠を責めないでほしいある!!」

 「いや、『陽動戦力におびき寄せられて、戦力の分断』をされた段階で、私は指揮官失格だ!八戒を責めるのは酷だ。全て私の責任だ!」

 八戒ちゃんとマッスル三蔵さんがそれぞれ観音様に頭を下げる。

 うーむ、二人ともこういう点でもヘタレ悟空とへたれ八戒さんよりずっとまともなんですが…。


 「イザベル観音様、今回は相手が悪いわ。話を聞いた限りでは俺らでも危ないような強敵だったからね…。

 それと、人数が少ないなら、俺らと人数を合わせて四人召喚すればいいんじゃない?」

 ナースチャの『建設的な発言』にみんながおおっとうなずき、観音様も気まずそうな顔になる。


 「…そ、そうね!じゃあ、四人召喚するわ!」

そう言ってイザベル観音様は召喚の儀式を始める。


 「さすが、ナースチャさん、すごいわ!」

 「ありがとうある!すばらしいある!」

 「やりますね、さすがナースチャの姉御!!」

 「競争相手にも慈悲深いとは、ナースチャさん、素晴らしいです!」

 「すばらしい!さすがは我が『義姉』になってくれるだけのことはある!」

 「いやいや!それを勝手に決めないでくれる!!」


 「さすがはナースチャ、モンスターバスター一〇星中、一二を争うほど『男前』だけのことはある!」

 「いや!『男前』は褒め言葉になってないから!!…ちなみにもう一人はまさか…。」

 「うん、瀬利亜嬢に決まってるじゃん♪」

 「あの、『モンスターバスター一〇星』てカイザスさん以外女性なんですか?」

 『男前の一位、二位』が揃って女性ということは…カイザスさんは『論外』として、他に男性がいたら、いろいろ問題だよね…。


 「巧人、残念!!男性が五人、女性が六人が正解でした!ちなみにナースチャ達パザロヴァ姉妹は二人で一星と換算します♪」

 いやいや!カイザスさんが嬉しそうにダメ発言しているよ?!

 ちなみに帰還後『ある人』に確認したら、男性陣はカイザスさん同様揃って『配慮する力』に欠けている…からだそうで…。僕も気を付けないと…。


 そんな話をしているとイザベル観音様が召喚の儀式を終えたようで、曼荼羅図の中に人の姿がうっすらと浮かんできた。

 その姿がはっきりと見えた時、僕らはあまりのことに絶句した。

 旧二ツ橋勇者隊の三人『皇』『長門』『池内女史』そして…よりにもよって『シーボルト博士』なんですが…。



フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト 45歳 人間 男

マッドサイエンティスト&魔術師&三蔵法師

レベル:123

スキル:医学(LV28)白魔術(LV28)黒魔術((LV33)法術(LV10)錬金術(LV25)他

    日本語(LV2 似非外人言葉)ドイツ語(LV5)サンスクリット語(LV5)

魔法: 回復 守備系 研究系 等 

装備 鑑定眼鏡(研究素材発見用)

称号 研究のために『魂を売った』男 三蔵法師 異世界勇者

善良度:☆~☆☆☆☆☆ 

(※1 邪悪ではないが、研究のためなら何をするかわからないヤバイ面はそのままです。)


この人呼んじゃダメだよね?!相変わらずと言いますか、一番肝心な部分がダメなままだよね?!



皇 誠一 17歳 人間 男

魔剣士&孫悟空

レベル:62

スキル:文系教科(LV5)理系教科((LV5)剣技(LV11) 西洋魔術(LV15)

魔法: 火炎系 氷雪系 雷系 他 

装備 なんちゃって如意棒代理(※ ナースチャの如意棒よりやや劣ります。) 

称号 異世界召喚勇者 孫悟空

善良度:☆☆☆ (異世界体験で少しはましになったようです。)


皇には悪いけど、孫悟空としては弱すぎだよね?!シーボルト博士が悪質なことと合わせてすぐに元の世界に返されそうなんですが…。



長門 和男 17歳 人間 男

魔剣士&猪八戒

レベル:69

スキル:文系教科(LV4)理系教科((LV4)剣技(LV24)体技(LV10) 

装備  釘鈀ていはもどき。九本の歯を持つ熊手を思わせる馬鍬まぐわ風の武器

称号 異世界召喚勇者 

善良度:☆☆☆☆(苦労を乗り越えると人間的に器が大きくなるようです。) 


長門は確かに以前よりあたりが柔らかくなって気が…。しかし、ヘタレ八戒さんより弱いのでは苦労しそうだなあ…。



池内 沙奈絵 17歳 人間 女

魔法少女&沙悟浄

レベル:145

スキル:文系教科(LV6)理系教科((LV5)白魔術(LV35)攻撃魔術(LV40)

魔法: 回復 武装強化 守備系 植物系 等 

装備: 変身用スマホ 

称号 智慧の魔法少女 異世界勇者 沙悟浄

善良度:☆☆☆☆☆(ナースチャを見習って女子力に磨きをかけてます。)特記事項 現在『恋愛中』 対象:ナースチャ 愛の深さ:LV10

  

 どうして『魔法少女』になってるんですか??!!そして、ナースチャに対する愛の深さが『順調に成長』してるんですけど?!



 召喚されてあっけにとられていた新三蔵法師一行だったけど、池内女史はナースチャを見つけるとぱっと顔を輝かせた。

 

 「ナースチャ様!!」

 そして、あっという間にナースチャの元に走り寄ってきた。

 そして、周りを見回して首をかしげる。

 「皆さん、西遊記の扮装をされてますけど、どういうことですの?」



 ~~☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆~~



 イザベル観音様が概略を説明し、ナースチャが補足の説明をすると、みんな不承不承といった感じながらそれなりに納得したようだった。

 ついでに『殺される寸前』には元の世界の元の時間軸に無事戻されることも確認を取った。それはほぼ同様の条件で元祖三蔵法師一行にも適用されるということだった。戻る場所が旅の最初の場所という違いはあったけど。

 みんな最悪のケースがないとわかっただけでも安心できてよかったと思う。


 話が一区切りついた時にそれまでかなり不満そうな表情をしていた池内女史が手を上げた。なにやら言いたいことがあるようだ。

 二度も勝手に異世界に召喚されるのはやはり頭にくるらしい。ちなみに前回は池内女史たちを召喚したシーボルト博士が今度は召喚される側というのは皮肉なのもだ。


 「私、ナースチャ様と一緒のチームがいいです!!」

 そっちですか??!!


 「お待ちなさい!チーム戦の形式上、勝手な移籍は無理ですから!」

 「私たちを勝手に呼んでおいて、それはないですよ!!」

 イザベル観音様の言葉にも池内女史は首を縦に振らない。


 「はっはっは。待つんだ沙奈っち♪」

 カイザスさんが歯をきらっと光らせながら立ち上がる。


 「双方の任務がうまくいったら、『ナースチャがデート』してくれるそうだ♪」

 「なんですって?!それ、本当ですか!!今のチームで頑張ります!!」

 いやいや、カイザスさん!何勝手に約束してんですか!!


 「…ねえ、カイザス。沙奈っちに落ち着いてもらいたいのはわかるけど、何勝手なことを言ってるの?!」

 ナースチャがカイザスさんにヘッドロックの体勢に入りました…。


 「え、ナースチャさん、私とデートは嫌なんですか??」

池内女史がすごく悲しそうな顔をしている…。

 「いや、嫌じゃないよ…。ただ、しっかり『彼氏がいる』のにそういう行動を取るのはどうかなあと思ったもので…。」

 「大丈夫です!巧人君やナースチャ様に迷惑をかけるような行動は取りませんから!!」

……まあ、女性同士だからね…。



 池内女史が何とか納得し、チーム分けは無事終了した。

「おーっほっほっほっほ!今度のチームで前回のリベンジをきっちり行うわよ!」

…イザベラ観音様、明らかに前回のチームよりヤバイです!!特にシーボルト博士が…。



 翌朝、別れ間際にマッスル三蔵さんと池内女史にナースチャが耳打ちした。

 「以前何度かあったけど、シーボルト博士は簡単に味方を裏切るから…。

 なにかありそうだったら、とっとと『盾にして』元の世界に帰ってもらった方がいい。」

 「そんなヤバイ人物なのか?」

 「うん、裏切るどうこう以外にも『マッドサイエンティスト系』のやばさがあるから…。なんだったら、『後ろから流れ弾』を当ててもいいかもしれない。」

 普通なら絶対にそんなことを言わないナースチャのセリフにマッスル三蔵さんと池内女史は顔を見合わせた後、強くうなずいた。



 こうして『強敵との再会』を予感しつつ僕たちの旅は再開された。


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