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モンスターバスター in 大江戸  作者: はなぶさ 源ちゃん
第2部 モンスターバスター in シルクロード
28/47

5 元祖ヘタレ

「金閣・銀閣はいなくなりました。」と報告し、僕たちは旅を再開した。


岩山沿いの道を進む中、そろそろオアシスにさしかかろうかという時、雲に乗って空を飛んでいる赤い服を着た『猿人?』が僕たちに近づいてきた。


ナースチャと全く同じ衣装を着て、手には棒状の武器、頭に金色のわっかをはめた『半人半猿』の男は…孫悟空に違いない!!

頭や手などに毛が生えている以外は、見た目ワイルド系のお兄さんといった感じだろうか。


「お前たち、待て!!」

孫悟空は僕たちの前方に道をふさぐように舞い降りた。


「あなたは孫悟空さんですね。どういったご用件ですか?」

孫悟空が挑発的な雰囲気なので、僕たちが警戒する中、桜姫が毅然と問いかけた。


「どういったご用件だ?!!ふざけんじゃねえ!!勝手に俺らの名前を名乗りやがって!!」

「ふざけているのはそっちだ!!あんたたちが夜逃げしたからということで、俺らが代役をやらされているんだ!それを勝手に名乗っているとかどういうことだ!!」

ナースチャが桜姫をかばうように前に出る。


「なんだとこのアマ!言わせておけば!!」

孫悟空は激高して如意棒でナースチャに殴り掛かるが、ナースチャは同じく如意棒で軽く受け流す。

「どういう事情かは分からないが、こっちも迷惑してるんだ。せめて殴り掛かるのをやめて『事情を説明』したらどうだい?」

ナースチャが硬軟両様で対応できるようにしたかったようだが、孫悟空はさらに怒りだした。

「俺様の偽物のくせに偉そうに言うな!!!」

孫悟空は完全に戦闘態勢に入り、僕たち三人はナースチャの邪魔にならないよう後ろに素早く後退した。



名前:孫悟空 500歳? 妖怪(一時は天界人) 男

レベル:712

格闘家&魔術師

スキル:棒術(LV275) 体術(LV180) 魔術(LV255)他

魔法:飛行術 分身の術 等 

装備:如意棒 筋斗雲

称号 美猿王 齊天大聖 元三蔵法師一行 

善良度:☆☆☆☆ (悪人ではないが、単細胞かつ粗暴でヘタレ。暴れん坊)

特記事項 半人半猿の妖怪。頭や手を隠せば、ワイルドでカッコいいお兄さん(20代半ば)に見える。 現在『逃亡中』



 「だりゃーーーーー!!!!」

孫悟空は思い切り如意棒を振り回しながらナースチャに攻撃を続けるが、ナースチャは冷静に『如意棒』で攻撃を受け流し続ける。


 「へえ、体のこなしは大したものだね。でも、動きがちょっと単調だぜ。」

 しばらく孫悟空の攻撃を受け流し続けた後、ナースチャは要所要所で孫悟空の体に如意棒の攻撃を当て始めた。


 「痛て!!痛い痛い!!」

孫悟空は慌ててナースチャから少し離れると如意棒を構え直した。

「く、そんな『偽物の如意棒』で俺の頑強な体にこんなダメージを与えやがって!!」

孫悟空はナースチャを睨みながらいきり立っている。


「ああ、その如意棒は本当にいい武器みたいだな。同じクラスの武器だったら今頃折れてしまってるはずだ。いい武器はもっと上手に使ってあげないとかわいそうだぜ。」

ナースチャがわざと煽るようなことを言う。


 「ざけんなあ!!伸びろ!如意棒!!」

 孫悟空が叫ぶと如意棒は十メートル以上に伸び、その如意棒をナースチャに向けて思い切り振りまわした。


 「大振りだなあ…。」

ナースチャは呆れたようにつぶやくと、如意棒を軽く飛んで避け、一気に孫悟空の懐に飛び込んだ。

 「百連撃!!!」

 孫悟空は後ろに吹っ飛んだあと、頭をふらふらさせながら何とか立ち上がった。


 「そろそろ話し合いをする気になったかな?」

ナースチャは冷静に孫悟空を見やっている。


「…これ以上、これ以上負けられるか!!!!分身の術!!」

 孫悟空は髪の毛を何本か抜くと、宙にばらまいた。

その毛はあっという間に大きくなって、孫悟空の大群が出来た。

何十人という孫悟空は如意棒を振りかぶると一気に襲い掛かってこようとした。


 「しゃあない、本気で行くか!!伸びろ如意棒!烈火杖!!」

ナースチャが気合いを込めると如意棒が5メートルくらいに伸び、真っ赤に燃え上がった。

そして、凄まじい勢いて如意棒を連撃すると偽孫悟空は次々と燃え上がり、本物の孫悟空は思い切りド突き倒された。


 「…まだだ!まだ倒れんぞ!!」

完全にフラフラになりながらも孫悟空は何とか立ち上がる。



 その時、彼方から僧侶服の女性?が走り寄ってくるのが見えた。

「悟空!もうやめて!!」

「バカ言うな!!そんなわけにいくか!!」


 女性が叫んでも孫悟空はさらにナースチャに向きなおろうとする。


 「仕方ありません!『緊箍児呪きんこじじゅ』!!」

その女性僧侶が呪文を唱え始めると、孫悟空が頭を抱えてうずくまってしまう。

「痛い!痛たたたたたた!!!」


 「なんで、こっちも締まるの!!痛いってば!!」

ナースチャも同じように痛がり始めたじゃん!!


僕たちは慌ててナースチャに駆け寄ると同時にその女性に叫ぶ。

「そのお経を唱えるのをやめてくれ!!」


「悟空!!これ以上変なことをするのはやめなさい!!!」

全然聞いてないのですが!!!!


 その間にカイザスさんが両手に思い切り気を込めてナースチャの頭の輪っか『緊箍児』を握りしめて力ずくで外そうとするが、『締まるのを緩める』くらいの効果しかないようだ。

 闘気をフル活用すれば『戦車の砲門すら捻じ曲げる』カイザスさんでもびくともしないくらい丈夫な素材でできているようだ。



 「三蔵さん!!『緊箍児呪』をおやめなさい!!」

ようやく観音様が現れて、その女性の前で叫んでいる。

「観音様!!」

女性、『元祖?』三蔵法師は観音様の出現に驚き、ようやく呪文を唱えるのをやめた。



名前:玄奘三蔵 18歳 人間 女

レベル:180

僧侶

スキル:杖術(LV15) 法術(LV80) 仏教知識(LV90)他

法術: 念力不動金縛りの術 等 

装備:錫杖

称号  元三蔵法師一行 

善良度:☆☆☆☆☆☆☆ (※一行の良心。優しく辛抱強い。)

特記事項 女性ながら知識、法術に通じた非常に優秀な僧侶。長身の美女で変装すれば美青年で通りそう。 現在『逃亡中』



 「この輪っかを外してくれ!!!」

ナースチャが観音様に叫ぶ。

うん、本来は『暴れん坊の孫悟空を三蔵法師が制御』するための道具だよね。

 ナースチャは孫悟空と違って、桜姫に配慮こそすれ、『暴走して困らせる』とかありえないもんね。もし、付けるとしたらカイザスさんの方ではないかと…。


 「……えっとですね……。『設定上』取り外すことができないのですよ。ほら、『頭用の防具』と思ってもらえれば…。」

 「ねえ、それ何の『嫌がらせ』なの?!

俺ら、望んで来たわけじゃないし、あなたたちに危害を加えたり加えようとしたわけでないのに、何で『岩山に閉じ込め』られたり、『締め付けの拷問』受けたりするわけ!」

 「そうですよ!!改善を要求します!!無理なら『撤収』も考えます!!」

ナースチャに続いて、桜姫も思い切り怒っている。



「あーら、最初の御一行様は『敵前逃亡』で、次の御一行様は『うちわもめ』なわけ?大変なことですね。おーっほっほっほっほ!!!」

 いつの間にか現れた女性…扮装は観音様にそっくりなのですが、桜姫と同年齢くらいの外見の観音様より少し年長に見える『髪が縦ロール』になっている女性が笑っている。


 …えーと、どういうことなんでしょうか…。

僕たちが事態を理解できずに呆然としていると、孫悟空がその女性の言葉に激高して立ち上がった。

「ふざけるな!敵前逃亡だと!!」


「その通り!君たちの取った行動は敵前逃亡としか言いようがあるまい。」

女性の後ろから現れた眼鏡の男がふっと笑いながら言った。

…えーと、この男性の扮装は…。


「なめるなーーーー!!」

眼鏡の男に飛びかかった孫悟空はさらに後ろから現れた大柄な男の拳の一撃で吹き飛んだ。

「相変わらず、修業が足りないようだな!」

その男性の服装を見て、われわれ一同は自分たちの目を疑った。


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