目次 次へ 1/429 序章 業火の中に 視界が真っ赤に染め上げられる。 狂ったように猛る業火の中で、それでも、東城大輝《とうじょうたいき》は笑みを浮かべていた。 それは彼の持つ能力。 何者もその上に立つことを許さず、ただ焼き尽くすだけの異例の力。 全てを燼滅に導く業火を手に、少年はただ笑っていた。 「俺が、終わらせるんだ」 瞼の裏に焼きついた、黄金のように美しい髪の少女へ誓いを立てるように。 紅蓮の眷属を付き従えたまま、彼は拳を握り締める。 「俺が全部焼き尽くして、お前を護ってみせるから」