フードさん「・・・なんでこんな所にパンツ?」
あれから一年がたった…
え?早すぎじゃないかって?
いや…パンツになるとなんだか別にそんな事あんまり感じないんだよホント、ていうか本当に一年かどうかが分からない、なにせカレンダーすらないからな、時間的感覚すら麻痺してきた。そろそろこの世界にきてどれくらい経ってきたかわからなくなってきそうだ。
え?怖くなかってか?いや・・・別に怖くわないが
なんでだろうな…パンツだからか?まあどうでもいいけど。
とりあえず俺のステータスをみてみよう。
lv265
種族 そもそも生き物ですらない
攻撃力 そんざいしない
防御力 そんざいしない
魔力 あると思うか?バーカ
筋力 筋肉が存在しない
視力 目がない
俊敏力 動く事が出来ない
跳躍力 動く事が出来ない
魅力 パンツに魅力も何もない
健康力 パンツが病気になる事はない
威圧力 パンツが脅威に感じるだと?バカだろお前
宿主支援魔法 F
宿主支援値 16982
ものすごく上がっただけだが、基本的にはそんなに変わらなかった…まあ閲覧できるステータスが増えたと言う感じだ、ちなみに見れるステータスはこれ以外にも多々ある。
例えば血圧とかそんなの?
健康力に振っちまえばそんなの改善するのにわざわざなぜそのようなものがあるし、意味がわからない。
まあとりあえずそんな細かいところまでいじれるということよ。うんうん。
それにしても散々な言われようだな、どうすればいいのやら・・・世界を救えとか言われてるけど、現状そんなの不可能だし、まあとりあえず今は気に留めてもしたかないし、気にしないでおこう。
それにしても宿主支援魔法は一向に増えないな…なにか他に必要な物でもあるのだろうか…
まあいっか、さて俺の宿主であるゴリラさんのステータスだが。
名前 ソゲルガー
lv60
種族 ゲパチュ
攻撃力 340
防御力 339
魔力 1
筋力 250
俊敏力 200
跳躍力 167
魅力 0
健康力 350
威圧力 240
瞬発力 356
なんて言うかあれだ、存続のステータスに、瞬発力と言う独自ステータスが表示されている、そして気づいた事がある、魅力と言うステータスを詳しく見ると念じると。
身長 267センチ
体重 167キロ
等々…簡単に言えば相手の体を細かく弄れると言うわけだ、減らすことはできないけど…まあかなり成長したと言えるだろう、因みに自分のステータスの時は発動しない、はあ…まあパンツに魅力が有るわけないしな、気にしたら負けだ。
あと宿主支援値であるが、これはなんと自分が脱がされた場合、自分の意思で念じれば、一度リセットされると言う仕様だ、これで大量に宿主支援値を振った後に、見捨てられて勿体ない事をした…という感じになる事を防がれたと言うことである。正直これは嬉しい。
これ位かな?俺がこの一年?掛かっで得たものと言えば…
え?空しくないかって?
何故か空しくないんだよな…パンツだからか?まあいいや。
まあ別に現生活に特に不満はない、飲み食いしなくてもいきていけるし、さらにパンツが老化で破れる事なんてなかったし(普通はありえないが、双頭のゴリラが居る世界だぜ?常識なんて通用しない)精神的に異常をきたすこともなかった。パンツになった影響で精神も変ったためなのかもしれないけどな。
唯一不満が有るとすれば、男によって履かれている事かな?まあこれは当たり前だ、健全な男子諸君であるならば、こんな毛深いどころかゴリラでしかもオスなんかより、超絶美少女に履かれたいと思うさ。
いや…ほんと履かれたいよ美少女とかに…せめて美少女じゃなくても女の子とかにさ。もう大歓迎、いい加減なれたとはいえ、男の何ナニに当たるのは精神的に辛い…どっかにいないかな美少女…
それにしても俺の時間間隔可笑しいな、こんな思いを抱いたのが一年以上前だったのに、今でも焦ることなく色濃く残っている。
パンツだからか?
まあとりあえずそんな願望をいだていたりもするけど、それでもまあ俺とゴリラは仲良く平和に暮らしてたわけよ、まあしかし・・・
平和は長続きしないとはよく言うもん、昔の訳の分からない人が言った、争いの中に平和が有るように、あるひ…ついに現れたんだよ。
なにかってか?それはな…人間だよ、ホモサピエンスだよ諸君…
それは何の変哲もない日の事であった、いつも通りゴリラがチョウチンアンコウ象をぶちのめした後、すみかである洞窟へと帰宅しようとした時。
突然氷の刃が降って来たのよ。
え?なぜにそんな異常気象顔負けな事が起きたかってか?そんなわかるわけないだろ。とりあえず氷の刃がふってきた、これだけはスターリンの大号令をもってしても覆せない事実であって、そしてその突如振ってきた氷の刃によって、いままで心身ともに生活してきたと言っても過言ではないゴリラさんが頭を見事にぶち刺され即死したんだよ。
いや…ほんと驚いたよ、いや驚かないほうが可笑しいけどな、悲しくないかって?そりゃあまあ悲しいさ、一年間ずっと過ごしてきたんだぜ?普通は悲しくなるさ、まあとりあえずそう思った俺は一体だれがこんな事をしたのかと探してみたわけよ、すると。
「…ゅぁぇ」
なんと、人間の言葉が聞こえて来たと言うわけなのさ、言葉が全然分かんないけど、とりあえず俺は喜んだね、なぜかって?そりゃ一年ぶりの同族に会えたのだもの、嬉しくない方が可笑しい、しかも女の人の声…うん癒される。え?ゴリラの件はどうしたのかって、そりゃあなんだか心が痛むが、所詮は人間>>>>越えられない壁>>>>>ゴリラだしな、それに前にも述べた通り、俺は美少女に履かれたいと言う願望が有る、すなわちこの人が美少女でなくても毛深いゴリラオスよりかは幾らかマシである事は、脳筋の某将軍にも分かってもらえるであろう。
え?その前に相手の言葉が分かんないとか、お前もはや人間じゃないから、人間として認識されなくね?それってやばくね?ってか?
俺もそう思うけどよ、けどこうなってしまったのものはしたかがない、なんだかパンツになってからはそんな諦めが肝心な性格になっちまったんだよな…パンツだからか?まあ別に問題はないが。
おっと、そんな事をしている内に人間さんが姿を現したぜ…うん、一言で言うとフードをかぶっている女の人って感じかな?顔が見えないのが残念だ、とりあえず人間さんだなんてそんな事言いたくないので、この子の事をフードさんと呼ぶ事にしよう。
「…」
フードさんは何かを言った後、なにか魔法を唱えた、え?なんでそんなに冷静なのかって?別に魔法攻撃をくらった事はいくらかあるし、森の中にも魔法を使う猛獣結構いるし、別に魔法を使われた事に違和感はない。
ぶわ…
Oh…俺は外人さんみたいにそう言った。
なにせフードさんがなにかしら呪文を唱えると、ゴリラさんの死体(俺の体も)光に包まれて、なんと毛皮と肉と骨等、いろいろバラバラにされちまったんだ、え?俺の事?俺は大丈夫だぜ、そこらへんに転がっている。
「…」
フードさんは何か言った後、まずは毛皮を掴んで、自らの袋に入れた、おおっ四次元ポケットみたいな袋やな、あんな大きな毛皮がすっぽり、さすが異世界、ファンタジーだ。
…っと、フードさんがこっちにやってきた。なにやら呟いているようだが、別に問題ないのだろうか、フードさんが俺を掴んで袋にほうり投げた…いや分かってたって…おれが人間だと言う事に、盗んだパンツにかえられた哀れな男だと言う事を気づかれないだ事ぐらいさ…まあ良いよ、パンツだし…真っ暗だな袋の中。
早く外にでたいな。