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ゴリラ「ウホッ、良いパンツ」

ん…

なんだ?何が起きたんだ?


瞼を開け、未だにぐらつくようにゆらいでいる意識の中、突如目の前に広がる青空を見ながら俺はそう思った。

そして突然電撃が走るように、俺は今までの事を思い出した。


そうだ…俺はあの爺に叱られたあと、突然意識を失ったんだ…ちっ…くそアイツに殴られたか、くそ殺してやりて…


俺はそう愚痴を永遠と垂れ流しながら、ふとなんだか体が金縛りにあったかのように動かない事に気づいた。


…あれ?何で体が動かないんだ…なんだ?金縛りにでもあったのか…

あり得る、そう俺は思った、なぜなら先ほど俺は訳のわからない超人的力を持った爺に会ったからである、なるほど…あいつならこんな事をするのもあり得る、俺はそう思った。


まあ、さすがにいつか直るだろう、俺は楽観的にそう思うと、金縛りが解かれるの今か今かと待ち始めるのであった。






数時間が経過した…


おい…全然直んねーよおい、それにしてもやばくないか?俺はそう思った。

だってよ、もうかれこれ半日くらいたってねーか?ずっと上にある青空だけ見てるよ、それになんだ?普通こんなに動けないでいたら何かしら体に異常をきたすだろう普通!!なのに…なにも異常をきたしていない、トイレに行きたいとも思わないし、腹が減った感覚もない、寝過ぎて何処かしら痛くなった形跡もない…

はっきり言って是は異常だろう!俺はそう思った。



ウホッ!!

この異常な状況にすくなからず混乱している俺の耳に、なにやらゴリラみたいな声が聞こえた。

うん?

俺は先ほどゴリラみたいな鳴き声が下方向を向いた、と言っても体が動かないので限定的であるが。

「ウホッ!ウホッ!」

そこには…あれだな…

巨大な双頭のゴリラが居た…

 


おれがあまりにもの出来ごとに思考停止しているのなんて構わず、その双頭のゴリラは俺に興味があるようにズンズンと近づいてきた。


「ウホッウホッ」

…おいおい

俺は思った。

人生オワタ?


「ウホッ?」

ゴリラが突然を俺をまるで紙切れでも持つかのようにヒョイと持ちあげ始めた。

…おい俺を食っても上手くはないぞ、俺は巨大な双頭のゴリラを見ながら、なぜか呑気にそう思った。


「ウホッ」

突然ゴリラがそう言うと、突然俺をガッシリ掴み、そして、俺を自らの下半身へと持って生き始めた…

へ…?

俺はそう思った。


ズ…

そして俺を踏みつぶすかのように、俺にむかって足をもっていく。おそらくこのまま行けばその巨大な足によって俺は踏みつぶされてしまうであろう。

あ…俺の人生終わったか…ああせめて某アイドルのパンツ位嗅ぎたかった、そんな屑みたいな事を思っていた俺であったが、脚はまるで俺の体の中ズッポリと入って行き、そして貫く様に出て言った。


え…

俺はなんだか気味が悪かった。

あれ?なんで俺の体の中にこのゴリラの足が入り込んでるんだ?そう考えるのも束の間、すぐさもう片方の足が、迫ってきた。

うおおおおおお!っちょやめろ!

俺はそう思ったが金縛りにあっていては声も発する事も出来ず、またゴリラの足が俺の体の中にすっぽりと入り、そして貫く様にまた出て言った…


俺は自らの体の中に、このゴリラの足の感覚が有る事を感じる…気持ち悪い…だって人の体の中に、ゾワゾワとするゴリラの毛の感覚がするんだぜ…気味が悪くない方が可笑しい。


俺がそう思っていると、今度はゴリラは両足を俺の体にブッ刺したまま上に持っていた。

っちょ!今度は何をするつもりだ?俺はそう思った。

そして俺の体の中に、あるものが当たった。


ぷに…



あ?

俺は訳の分からない感触…のような感触に困惑した。

しかし、俺はすでに気づいていた…是はあれだよな…男のナニだよな是…

いつも触っている感触から、俺はその結論に至った。


…はっ詰まりなんだ?どういう事なんだ?なんで俺の体の中にそんな感触がするんだよ!!訳がわからん!!


俺はそう嘆いていたのだが、俺をそんな訳の分からない状況に追い込んだ等のゴリラはお構いなしで、まるで自分の姿を確認するかのように近くにあった水溜りの水面を覗き込んだ。



…ッ!!

そして…俺は見てしまった、水面に浮かんだゴリラの容姿と共に、自らの哀れな姿を…

そう…水面に映った俺の姿は…



パンツだった…


俺が盗んだ女の子ものの、可愛いピンクのパンツ…

それが今の俺の姿であった。


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