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異世界

学校からの帰り道

時刻は19時を少し回っているところだ。


何故、こんな時間になったかというと

部活には入っていないが浩司の剣道部の試合の助っ人に付き合って、その後に打ち上げをしていたらこんな時間になってしまった。


だらだらと街灯の少ない路地をあるいていると、道の片隅に『占い』と看板を出した老人が僕たちを呼び止め、意味のわからないことを言う。


「お前さんたち・・・選ばれたんだね。

頑張って生きておいで。

お前さんたちこの世界では過ぎた力を持っている。

どう生きるはお前さんたち次第だよ。

さぁ時間だ。」


「アンタ、なにを・・・」


親友の浩司が光に覆われる

眩しすぎて直視できないくらいだ。


「フミ!」


浩司がとっさに叫ぶが、僕は僕で大変なのだ。


体を覆う闇

まるで意識を持っているかの様に僕に絡んで離そうとはしない。

もがけばもがくほど体に絡みつき侵蝕していく。

僕をこの世界から遠ざけていく。



こうして浩司と僕は世界とサヨナラをしたのだ。



――――――――――――――――――――――――――――――――





何だったのだろうか、あの闇は・・・。


そして此処は何処だろうか、周りにいる人間達は何者なんだ?


瞳に映るは恐怖と期待、そして好奇心



「・・・あの、ここはどこでしょうか?」



いつの間に起きたのだろうか。


浩司が間の抜けた顔で聞いた。


だが、周りの人間達は話を聞きもしない。



「おお、勇者が二人も召喚されてしまった。」

「どういうことだこれは!」

「巫女を、巫女を呼べ!!」

「おい、片方は黒髪黒目だ。 まるで魔人の様だぞ」

「お前は何を言ってるんだ?! 失礼であろう。」



ざわざわと騒ぐおっさん達だが巫女姿の少女の登場により


冷静を取り戻していく



「皆さん、落ち着いてください。

 勇者達の前なのですよ? 取り乱してどうすると言うのですか。」



神官と思われる男性達から「私としたことが」などの言葉が伺える



「あのっ! ここどこ?! 聞いてるのかよ!」



無視をされることを嫌っている浩司が口調を荒げる


青い髪の少女がこちらに向き直るとにこりと笑った



「ようこそ勇者様方、どうか私たち光の民をお救い下さい。」



呆気にとられる浩司の変わりに僕が口を開く



「ふざけるな。 ここは何処だと聞いている。」



巫女と呼ばれた少女を鋭く睨みながら質問をする


乱暴な物言いに周りの人間達はきょとんとしている


僕をまるで怪物か何かを見るように瞳には恐怖が浮かんでいた


だが巫女の瞳には好奇心が宿っている


僕には理解不能だ


改めて周りを見渡す


石造りの部屋に西洋魔術に出てくるような魔法陣


おそらくここは何かの儀式場だろう






一呼吸おいてから少女が語りかける



「申し遅れました。私はイスナ・フォン・メイザース。

 光の巫女を務めるものです。あなた方を召喚したのは私たち神殿の者たちなのです。」


「はぁ、どうも」



浩司が間の抜けた返事をるする


どうやらこの巫女に目を奪われているみたいだ


神経を尖らせて隙をうかがっている自分がバカらしい



「俺の名前は上條浩司でこっちが辰巳文月だ。」


「ちょっ! 浩司ってば少しは考えろ阿呆が」


「あほって言うほうがあほなんだぞ!!」




イスナがくすりと笑い、一礼をもって歓迎の言葉を紡いだ



「改めて、セイナーム王国へようこそ。 勇者様♪」



こうして、僕、文月の異世界での生活が始まるのであった





ヤヴァイっすよ


自分の才能にぜつぼうだぁ!!

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