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724 いつまでも不慣れな関係

電話がかかって来た。

私羽柴羽衣は誰の電話番号か確認する前に電話を取る。


雷雨の影響で電車が止まり帰宅できないこの状況でかけてくるとなれば家族のはず


「もしもし」

『もしもし、戸塚健太です』

「え…、義兄さん?」


長女の愛姉さんの結婚相手である健太さんからの電話に私は思わず驚いた。


『愛から連絡が来たんだけどまだ駅にいるんだよね』

「うん、そうだよ」

『東口のロータリーに来れるか?

愛を迎えに行くついでに家まで送ってくよ』

「あ…分かった。

すぐ向かう」


電話を切らず私はその場から東口へ向かう。


東口のロータリーを見渡せば見知った空色の車がこちらにパッシング。

私は雨に濡れながら急いで車に駆け込んだ。


助手席に素早く体を押し込める。


私が状況を整える前にゆったりと車が走り出す。


「あの一瞬でめっちゃ濡れたな」


そんな一言共に横からタオルが差し出される。

運転する義兄さんの表情は社内が暗いからよく見えない。


差し出されたタオルを受け取り「ありがとう」と返事を返す。

車はゆったりと大通りに向かうが直ぐに止まった。


「羽衣ちゃん。愛に渋滞に巻き込まれたかもって送って」

「分かった」


言われるがままに私は姉にメッセージを送る。

すると姉から簡素な「了解」のスタンプが返って来た。



……


車内のデジタル時計の時間を確かめればまだ10分も立っていない。

…何か決まずい。


考えて見れば姉が結婚してから数年経つが義兄さんと話した回数はあまりない。

と言うか二人きりになるのなんて私の記憶上初めてだしどうしたものか…。


それに私は義兄さんに一方的な苦手意識を持っている。

東大卒で3か国語ペラペラな義兄さんに対して私は高卒のアルバイターで日本語すら怪しいコミュ障だ。


定職に就かずフラフラしている私と社会的にも人間的にも尊敬できる義兄。めんと向かって顔を合わせるのだって難しい。

スマホに現実逃避しようとした直前声をかけられた。


「羽衣ちゃん。

趣味の方の進みはどう?」

「どうって―――まぁぼちぼち」

「あぁ、そう」


終わる会話。

決まずい空気。


「羽衣ちゃんは僕の事苦手かい?」


これどう答えるのが正解なのだろうか…。


「まぁ別に苦手でも良いんだけどさ、時には頼ってくれていいからね」

「頼るって…何を…」

「チケットノルマ、毎回達成出来てないって聞いたけど」


すごい痛い所を突かれ私の心が軋んだ。


「僕なんかは高給取りだし友達も多いからそう言う所だけでも頼ってね」


多分気遣ってくれたのだろう。

気遣いは嬉しい―――が。頼るわけにはいかない。


今家族を頼ったら私は成長できなくなるという予感がある。


「…うん」


モヤモヤとした私の頭からひねり出された言葉に思わず自分自身で落胆した。

不慣れって言うのは変化を起こしにくい状態で、小説って言うのは変化を書く物なので何というか色々相性が悪い…。

面白くするとしたら第三者を入れてその人の視点から話を進めるのが良いのかも…と書き終わってから気づきました。


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