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0624 肌を伝う汗

呼吸が落ち着いてきた。


持久走終わり。渡り廊下脇の風通しが良い建物の陰に座り込んでいた俺は顔の汗を手で拭う。

肌に伝う汗を反り上げるように顔の下から上に絞り上げる。


吹き抜けた風が皮膚を冷やし心地よさがやってくる。

心地よさ。やり切った爽快感。


周りでは誰より早かったとか、タイムがどれだけ上がったとか話題が聞こえる。


そんな自分も充実感を噛みしめていると友人に後からやって来た友人に話しかけられた。


「いやぁ…早いね。

今日は何位だったの?」

「二番目だよ」

「あ、最高記録じゃない?」

「そりゃね」

「すごいなぁー。

何でそんなに早いのさ。

君帰宅部だろ」


確かに自分は帰宅部で大した運動はしていない。---が、すぐ理由に思い至った。


「そりゃぁいつも時間ギリギリで無遅刻無欠席貫いてるからな」

「うーん?怪我の功名??」



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