17/18
0527 ジェラシー
私、殿街裕子は先程クラスメイトの一人に告白し、フラれた。
人生初の恋で、一生の中で一番努力して綺麗になったのにフラれてしまった。
それもフラれたり理由が「許嫁がいるから」だ。
私が欲しくてほしくてたまらなかった彼は初めから誰かの特別で、そんな人に私は片思いしていたらしい。
私の最大の努力は徒労で、最初からいた誰かの前には無意味だった。
悔しい。
自分の努力が報われない事が。
妬ましい。
最初からその席を奪っていた顔も知らない誰かが。
最初から知っていれば、もっと早くに思いを伝えていれば、許嫁などいなければ。
様々なありもしない「もしかしたら」が頭の中を駆け巡る。
私は泣いた。