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プロローグ
アクセスありがとうございます。
異世界の空は前世の空によく似ていた。
憧れた剣と魔法の世界。憧れた冒険者になって、着慣れない鎧を身に纏い、初めて触る武器の感触に戸惑いながら異世界生活が始まって。
そんなとき、階段に腰を掛けて見た空が、不意に前世の空と重なった。
非現実な世界が今の現実なんだと実感させられた。
見るのものすべてが新しく、退屈なんてない。
ただ転生したというのに気持ちの起伏があまりにも穏やかだった。
苦しみを感じない夢でも見ているかのように。もしかしたらまだ夢の中かもしれないって思いながら、かつての生活の一変具合に放心している。
自分を縛るものはなに一つとしてない。我慢して自分を抑え込む必要はない。搾取される人生とは永遠におさらばだ。
右も左もわからない二度目の人生。異世界の生活に少々不安は残る、それでも思う存分、自分のために生きてみようかな、と。
「さて、頑張りますかね」
立ち上がって体を伸ばしながらそう思ったのだ。
読んでくださりありがとうございます。