表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺ってばぁ、何か知らんけど神超えちゃったみたいなんだけど?えっ?好き勝手しちゃっていいのぉ?  作者: 未だ厨二病な翁(じいじ)
第二章 未来の為に… ~高校時代そしてテイクオフ~
178/216

本編 第048話 娘と

小生 物語はハッピーエンドじゃないと嫌なんです!(⌒∇⌒)

「おとーさんっ!!!」と泣き叫びながら雄二に飛びつく幼女。

5、6歳ぐらいだろうか?クリクリとした瞳に泪をいっぱい溜めているが、かなり可愛い。

雄二は雄二ですぐさましゃがんでその子をしっかり受け止め、きつく抱きしめていた。

雄二の周りにいた嫁達はあまりにも突然の出来事にみんな固まる。

幸い嫁以外はほとんど近くに人影が無かったのと暗闇だったので騒がれる事も無かった。

心なしか雄二自身も泣いているのか、肩を震わせている。

今ここに居合わせている嫁のうち、事情を知っているのでいち早く再起動した詩織、アリーは表情を和らげ優しい微笑みさえ浮かべるのだが、訳が分からない他の嫁らは当然・・・

「へっ?!い、今…確か『おとーさん』って言ったよね?よねっ?」

「ゆゆゆゆ;;ユージ様ぁ???;;;どどどどど……」

「えっ?ええええええええええ~~~っ!!!」

「はわわわわわわっ~~~!!あわわわわわ~~!!」

「あはははははは・・・・まさか…嘘でしょ?・・・・・」

「おとおとおとおとおと・・・・おとーさんっ??!!」

「マ、マサカソンナ…(ブツブツ)雄二君?・・・どゆことぉ?ねぇねぇ!」

「えとえとえと…雄二君は今16歳ですからぁ・・・えっ?10歳でぇぇ~?!!」

「ほほほほえぇぇぇ~~~!!!雄様にお子様がぁぁ??!!Σ( ̄ロ ̄lll)」

「ゆゆ、雄さんにかかか、隠し子ぉ~~~???あっいえっ!ほんとにぃ~~?」

「(ぷっしゅぅぅ~~~~っ!)ココハドコ?ワタシハダレ?うひゃひゃひゃ!!」

これまでにも雄二にはかなり驚かされる事が多かったのでだいぶ免疫が付いて来たかに思われた嫁達であったが、それらと比較しても最大級の爆弾を投下されたのだから軒並み大パニックになるのも無理もないだろう。今回のはそれ程インパクトが凄かったのだ!

当の雄二はそれどころでは無かった。

いつもならどんな事があろうとも冷静沈着な雄二であるはずなのにこの時は珍しく感情を爆発させており、周りにいる嫁らの事など一瞬忘れてしまっているようにも見えるぐらいだったのである。

実際、雄二には嫁らの言葉も届いていないし、気にする余裕さえ無かったのだ。

{そうなのだっ!それ程の事なのだっ!雄二にとっては周囲を忘れるぐらい待ち望んでいた最愛の娘、彩華との再会が叶ったのだからっ!ようやく逢えたのだからっ!!}

何十年ぶりかで見る幼い彩華は雄二の記憶にある彩華そのものだった。

髪型も目も口も顔の輪郭も声も…その全ては雄二が『タイムリープ』する前の世界で愛でてきた幼少の頃の彩華のまんまだったのだ。とても冷静でいられなくなるのも仕方ないのだ。

「あやか・・・あやかぁぁぁーーーっ!!!!」

「えぐっえぐっ・・・お…と…ぉ…さ…ん・・・・おとーさぁぁぁんっ!!!!うぇ~~~ん!!!!」

彩華も父親である雄二に逢う為に自ら望んで『前・世界』を捨て、雄二と同じ時代へタイムリープしてきたのだ。

そしてやっと逢えたのだ。

ここで更にもう一人の家族とも再会を果たすのだった。

「ねーたんっ!!」

なんと!それまで今生の母親である純に抱っこされていた()()がいつのまにか地面に降りて彩華に抱きついて来ていたのだ!

「っ!!!だ…い…ちゃん?・・・・・だいちゃぁぁぁ~~~んっ!!!!」

雄二の腕の中に抱きしめられていながらもその小さな手でもっと小さな大樹を抱きしめようとする彩華。

そんな()()を包み込む様に改めて抱きしめる雄二。

見ている者からすればとても心温まる親子の絆が感じられる感動的な光景のはずだ。

実際この時空を超えた‟確固たる家族愛”の因果律が解っている詩織とアリーはもらい泣きしているし、他の嫁らも訳が解らないのは置いておいてこんな場面を見せられては号泣一直線である。

15分ほど経過しただろうか?

ここにきてどうにか冷静さを取り戻した雄二は自分が置かれている状況、そして彼の周りで泣きはらした顔を見せている嫁達にようやく気付き、

(ヤベ・・・マジヤベ(-_-;)・・・・どっどないしよ?)

非常に気まずい状況である事を理解する。

雄二がどお説明して収束させるべきか考えあぐね、珍しくテンパっていると詩織が、

「だぁりん?もぉけっこぉな時間だしぃ…とりあえずお家に戻ろ?」

「ん?・・・だ、だぁりん?・・・・」

ここで初めて詩織が自分自身の呼称を変えた事に気付く雄二。

「そだよぉ(⌒∇⌒)これからはぁゆうくんの事ぉ、だぁりんって呼ぶからネッ♪♡♡♡♡(^_-)-☆」

「あ、ああ…(^^ゞポリポリ」

もの凄くこっぱずかしくなり、顔も赤くなる。

「それより帰ろ?だぁりん♪」

詩織はそう言いながら雄二に近づくと雄二を立ち上がらせ、頬を撫でる。

[大丈夫だよぉ(^▽^)/何も心配ないよぉ☆彡]

と【テレパシー】でも告げて来る。

アリーも近づいて来て雄二のもう片方の頬を撫でて、

[何も問題ありません。。。主様の御心のままに]

と伝えて来る。

二人の…いや二柱の最強女神のお陰で幾分落ち着きを取り戻した雄二は、他の嫁達の方へ向き直り、【ヒール】と極弱【ホーリー・ライト】を施しながら、

「えっと・・・時間も遅いし、訊きたい事は色々ある思うけど、後でちゃんと話すよって今のところは一旦解散つう事で;;」

と切り出す。

気が付けば時刻は午後8時になろうとしていた。

嫁達も言いたい事、問い詰めたい事が山ほどあったが、確かにこれ以上遅くなるのもそれはそれで問題だ!…と判断し、雄二のその言葉に従う事にする。

という事でまず雄二はみんなを連れて校門を出て周囲を確認した後、今のところ家族の許で暮らしている恵、まどか、瞳、柚姫を各自宅のすぐ傍まで先に転移で送り届けた。

そしてアリーが家から乗って来たワンボックスワゴンをいつものように【空間拡張】すると残り全員を乗せて家路に就くのであった。

もちろんその中に彩華も含まれている。

大樹が彩華にビトーッとくっついて離れないのだ。

彩華がどこから?どうやってあの場所に来たのか?彼女の()()()での家族は?こんな時間に幼児が出歩いていいのか?勝手に連れ帰ったら誘拐になるんじゃ?…などなどツッコミ処、いやっ!一般常識から考えても色々トンデモナクオカシイ事だらけなのだが。。。

取りあえずは自宅に戻って来た雄二達だが、迎えた家族は当然一人増えている事に気付くわけだ。

「おかえりー♪お兄ちゃん♡♡♡今日も遅かっ・・・ってっ!!えっ?お、お兄ちゃん?その子…誰ぇ?」

「おおっ!お疲れやったなぁ^^先に晩飯食べた・・・って!!おいっ!そのメンコイ子どーしたんや?雄二っ!」

「あらまぁっ!!雄っ?どこの子やのん?えらいかわええコやないっ?!」

と、家族から問われるのは至極当たり前。

「ん~?…ちょっとな;;・・・先にメシ食わしてくれっ!メシ食って少し休憩したらちゃんと説明するし。」

雄二はそう答えると着替える為、彩華を伴って自室へ向かった。一緒に戻って来た嫁達もそれぞれ自分の部屋へ散って行った。

普通ならここでも説明を先にすべきであり、雄二のこの対応には功が怒っても不思議ではないのだが、雄二がこれまで両親に話した事柄、更に今までの雄二の実際の行動を顧みると、両親も従わざるを得ないのである。

秀美は秀美で両親以上に色々知っている訳であるし、口では辛辣な言葉を吐いても兄を信頼しきっているので特に怪訝にも思わず静観する様だ。

予め今日は帰りが遅くなる事はわかっていた雄二はルネ、文乃、純に頼んで夕食の下ごしらえをしてもらっていたので、両親と秀美も問題なく先に済ませる事ができたのだ。

自分の部屋へ戻ると雄二はすぐさま【異空間部屋】を開き、彩華と共に中へ入って行く。

言うまでもなく【異空間部屋】内は時間経過はどうにでもなる。

だからじっくり愛娘との再会の喜びを誰にも邪魔される事無く、噛みしめる事が出来るのだ。

しかしながら今の彩華はあくまでも年端の行かない幼児である。

ましてや漸く待ち焦がれた父親との再会が叶ったのだ。

興奮して泣き疲れたのか、気が付けば雄二にしがみついたまま眠ってしまったようだ。

そんな娘の記憶のままの可愛い寝顔を見つめつつ、愛娘との再会を叶えてくれた‟宇宙の意思”に心から感謝するのであった。

(時間はどーにでもなるし、起きるまでこのまんま寝かせとこ^^)

と考えた雄二は彩華をそっとその場で創った小さなベッドに寝かしつけた。

すると・・・

〔今のうちに彩華様を【サイコメトリー】して頂く事を推奨いたします♪〕

実に久しぶりに頭の中に響く【アカシック・レコード】の声。

(フム...確かにその方が手っ取り早いわなっ♪)

雄二は眠っている彩華の頭を撫でながら、

「ほな彩華?ちょっと覗かせてもらうでなっ^^」

と呟いて彩華を対象に【サイコメトリー】を行使するのであった。


【サイコメトリー】によって明らかになった事柄は以下の通り>>>

彩華が‟謎の存在”に呼びかけられ、その導きにより父親である雄二の後を追って『タイムリープ』して来たのはこちらの時代で言えば丁度春先の頃、雄二が高校へ入学した時期である。

気が付いた時には自分は5歳児の身体になっていた。

大樹がこちらに来た際は魂が別の子供の身体、純の本来の子供であった(まあくん)の身体への憑依?入魂?…のような形での転移転生であった。

これも無論 ‟宇宙の意思”による御業であり、大樹の魂が入り込んだ事により外見も大樹そのものになって行った。

雄二以外の周囲はそれに気づかず、さも最初から大樹が純の息子であるかのように諸々が【改変】されているのだ。

身体から追い出された形になったまあくん本来の魂は一旦初期に還され、待機状態になっている。

いずれ近いうちに雄二と純との間に()()()()問題なく生まれて来る事になっている。

そして今回の彩華の場合は最初から彩華の身体のまま転移した事になる。

ただしそこには次期‟宇宙の意思”の後継たる〖雄二〗の都合が介在している為、5歳児に遡及してしまっている。

精神年齢や知能も5歳児相応になってはいるが、雄二が‘父親’であるという確証認識は植え付けられているし、漠然とではあるが、雄二と過ごした日々の記憶も残ったままになっている。

この辺は大樹と同じであるようだ。

またこの姉弟がコチラの世界に現れたタイミングも明らかに何らかの意思が働いている。

転移した時点での彩華の周辺環境はと言うと・・・

コチラの世界での彩華の家族は彼女が転移してきた時点で祖父母のみとなっていた。

父親は誰だか定かでは無く、行方も生死も判ってはいない。

母親も彩華を産んで間もなく病死した。…という設定になっているらしい。

幸い、育ての親である祖父母は割と裕福であった為、ひもじい惨めな生活はしなくて済んだようだ。

何の憂いも無いよう手厚く扱われていた。

何をかくそう…実はこの祖父母はこの星の者ではない。

彩華を護り、雄二の許へ送り届ける為の案内役として()()()()により遣わされた‟使徒”なのである。

彩華が5歳児として目覚めた時点から一貫して雄二の存在あるいは現状について教え伝え、巡り逢う機会を用意してくれていたのだ。

この計らいのお陰で彩華は雄二と再会するまでの数ヶ月間、5歳児でありながら寂しさや侘しさなどに耐える事ができたのだ。

彩華自身も幼いながらも昼夜を問わずいつも何かに護られているという感覚と絶対父親に逢えるという確信めいたものを常に感じていた。

母親に対する想いも無い訳では無いし、叶うなら母親とも再会したかったのだが、潜在意識の中に雄二に対する想いの方が勝っていたし、祖父母からもその辺りは都合の良い様に説明されていた。

それ程までの彩華の雄二に対する想い。・・・それは父親に対する感情、否っ!それだけではないっ!それをも超越する深い深い〖情愛〗であった。

…でなければ自分のそれまでの人生を全て捨ててまで自ら雄二が渡った時代まで転移・転生しようとはしないだろう。

ちなみにコチラの世界で彩華の世話をしてくれていた祖父母役を担っていた者達は雄二との再会が達成された時点でお役御免とばかりに既に姿を消している。<<<


【サイコメトリー】にてこれまでのいきさつを確認した雄二は彩華のそれほどまでの強い想いに嬉しくもあるが同時に戸惑いを隠せない。

(コイツ...こないファザコンやったっけ?;;)

〔多少はマスター仕様の影響もあるかと存じますが、概ね『前・世界』のままの感情であると断定いたします。〕

【アカシック・レコード】にも断言されてしまう。

更に、

〔現状の彩華様のマスターへの感情は詩織様やマリア様らのソレに近いものかと推察いたします。〕

(っ!!・・・・それって・・・・つ、つまりぃ?Σ( ̄ロ ̄lll))

〔実の妹である秀美様もそうですよねぇ?・・・・・フッ...何を今更っ〕

(ぐはぁっ!!!た、確かにそうやけど…そうなんやけど;;)

雄二は何故かひどくやるせない思いに陥った。

そうこうしているうちに彩華が目を覚ましたようだ。

「ん…ん・・・っ!おとーさんっ!!」

目が覚めるや否や雄二に抱きついて来た。

今までの想いが改めてこみ上げてきたのだろう。

二度と離れないっ!という強い感情がひしひしと伝わってくる。

雄二の現状については祖父母役の者達からある程度は教わっているだろうからここは多くを語らず、

「じゃあ、着替えてご飯食べてから皆を紹介するからな^^」

と、彩華の頭を撫でながら優しく告げるのであった。



雄二は彩華を連れて【異空間部屋】から出ると部屋着に着替え、彩華にも速攻で創った可愛らしい部屋着を着せ、1階へ降りて行った。

急遽 彩華の為にルネが作ったお子様ランチに瞳を輝かせる娘を温かい目で見つめる雄二。

そんな雄二を更に微笑ましい眼差しで見つめる詩織ら。

そんなほんわか気分の中 夕食も終わり、雄二は嫁、そして家族に2階リビングスペースに集まってくれるように願い出る。

嫁らはほぼ毎日そこで過ごすが、両親が2階リビングスペースに来るのなんてほとんど無い。

こうして家族、嫁達が全員集められ、そのほぼ全員の視線が雄二と雄二の隣にいる彩華、大樹に注がれる。

尚、嫁達は()()である。つまり一旦帰宅した瞳や柚姫、恵、まどかはもちろん…普段は『トゥルリバパラピア帝国』にて普段はそれぞれやるべきことをこなしている現地妻達や『ヴィトゥルブ王国』王城にいるルーシェも含んだ文字通り全員である。

既に与えられている各人の自室に設置されている『転移ドア』を通して集められたのだが、一堂に集められるのも『ご都合主義』であろう。

雄二はひと通り集まった者達を見渡すと漸く口を開く。

「えーっ、まずは集まってもろておおきに^^」

しかし秀美が指をくるくる回し急かすように、

「そーゆうのはいいから早く本題に入れっ!」と目で訴えて来る。

少したじろいだ雄二であったが、

「えっ!うん;;えっと…まずはみんなは前世、現世、来世って聞いたことあるやろ?」

唐突に雄二から問われて京子は、

「確かに仏教でもそないな話聞くわなぁ。」

そこにすかさず功が、

「あれって・・・作り話とちゃうんか?」

と否定的な意見を返す。

これに対し雄二はやや呆れた顔で、

「お父ちゃん?俺が神様に会うて神様から不思議な力もろたって話したやろ?忘れたんか?」

「あっ!・・・・ああ、そうやったなぁ;;」

周りからの冷たい視線を一身に受け、功はアホな発言をした己を悔やんで汗ダラダラ。

「それに…これも前に話したやろ?メル、ルーシェ、ルネはもちろんのこと、デュオン、カーミラ、マリアとかぎょーさんここに地球以外のもんがおるやんかっ!┐(´д`)┌ヤレヤレ」

「ああ…そういやぁそうやったなぁ;;忘れとったわ(;・∀・)」

やや虚ろな表情をする父親を尻目に、

「んで?それがどーしたの?お兄ちゃん」

またしても秀美が急かす。

{せっかちな妹様である。}

「んでな?人間だけやのーて生きとし生けるもの全てには輪廻っちゅうもんがある。現世では秀美もこうして人間として俺の妹として生まれてきた。」

「うんうん・・・で?」

「ザックリ言うとここに居る彩華と大樹は過去世では俺の子供やったんや!!!んで生まれ変わって今ここに居るわけやっ!」

ダダーーーーンッ!!!とここで衝撃的事実を演出する謎の効果音が鳴り響く。

((そうきたか…(・∀・;)))とばかりに詩織、アリー、マリアらはやや引き攣り気味な苦笑いを漏らしている。

{『ご都合主義』ここに極まるっ!とばかりにかなり強引なこじつけでまとめたものであるっ!}

雄二の爆弾発言を聞き、事情が既に解っている詩織、マリアそして生粋の女神組以外は、

「えええええええええええぇぇぇ~~~っ!!!!」

と盛大に驚き、大きな声を上げる。

「で、でも…普通はそんな生まれ変わる前の事とかリセットされて記憶が無くなるんじゃ?」

戸惑いながら尋ねてくる圭子。

「まぁ、普通はなっ!しかしだっ!俺には神様の力があるし、極まれに過去世の記憶を持ったまんま生まれ変わるもんも居るんやっ!ほんで彩華も大樹も過去世の俺によぉ懐いてくれよったわ♪朧気ながらその記憶を持ったまんま生まれてきたんやろうなぁ…今世に」

雄二の言葉を聞き、それまで黙っていた純が合点がいったような顔で、

「あああっ!!!だから大樹は最初から雄さんに凄く懐いてたし、雄さんも子供の扱いが妙に慣れてたんだわっ!」

これに呼応するように京子と秀美も、

「確かに・・・・大樹くんと雄の姿はどう見ても親子にしか見えんかったわww」

「うんうん!!お兄ちゃんって赤ん坊の扱いが慣れ過ぎてたからおかしいと思ったんだぁ!!」

至極納得顔である。更に秀美が勢い余って、

「・・・じゃ、じゃあさぁお兄ちゃん?あた、あたしはぁ?やっぱり妹ぉ?そ、それとも(ウルウル)」

何故か頬を染めながら期待の面持ちで尋ねる妹様。

「あーっ!過去世でも妹やわww」

「あ・・・・・・・そう。。。(._.;)」

如何にも残念そうであった。

他の嫁らも何やら言いたげだったが、きりがないので半ばかなり強引に、

「ちゅーわけで彩華も今日から俺の娘としてここに住まわせるからっ!そのつもりでよろしくっ!」

雄二はまとめにかかる。

彩華も雄二の言葉を受けてぺこりと可愛いお辞儀をして、

「おとーさんのむすめのあやかですっ!よろしくおねがいしますっ!」

と挨拶をする。

一同歓迎の拍手をしてメデタシメデタシ…とはいかず、

「チョイ待てやっ!!そない簡単に決めて・・・・・・第一過去世がお前の娘であったとしても現世ではちゃんと親御さんがおるんちゃうんかぁ?!」

功が珍しく真っ当な意見を述べる。

「それも問題ないっ!彩華の今世での両親は既に他界しとるし、今まで彩華の世話をしてきたじいちゃんばあちゃんも既にこの世にはおらん。彩華もじいちゃんに俺の存在、そして俺と逢えるようにあの場所に行け、と教えられたらしい。何も問題ないっ!」

最後の語句にやや圧を込めて雄二が告げたので功も京子もこれ以上は何も言えなくなる。

「書類とか手続きとか面倒な事は俺がどうにでもするし^^」

金銭面でも色々と雄二に助けられていること、更に今までの雄二の行ないをずっと見てきている訳なので、少しの呆れの混ざった諦念顔で功も京子もそれ以上何も言わなくなる。

「お前がそう言うんならもう何も言わんわっ^^お前の事やから無責任な事はせんやろうし、安気やわな♪その代わり…俺達にも異世界?っちゅーの見せてくれやっ!今度。」

「そーやねぇ^^私も見てみたいわ♪」

どうやら両親は『異世界』に興味を持った様だ。


ともあれ物凄く雄二の強行突破な感はあるのだが…彩華も加わり尚一層 賑やかになる稲村家であった。












フラグ回収そして新たにフラグww(=^・^=)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ