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俺ってばぁ、何か知らんけど神超えちゃったみたいなんだけど?えっ?好き勝手しちゃっていいのぉ?  作者: 未だ厨二病な翁(じいじ)
第二章 未来の為に… ~高校時代そしてテイクオフ~
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本編 第029話 その後の顛末。ここで文乃のターン

毎度ありがとうございます。じいじですw

この部分が公開されてる頃にはかなり寒くなってきているのではないかと存じます。

皆さま、お身体には十分ご留意ください。

エリーことエルクリスティーナ姫とその侍女であり雄二の手により生き返ったターニャが去った後の惑星『ワードック』は以降どうなったかというと・・・???

まずは『イアネスクフル皇国』だが。

これも雄二により公開処刑された『ゾルドム王国』ブヒ王の後継に就いた皇太子による敵討ちの様相を呈して行き、完全に滅ぼされた。

皇王はじめ皇族は一人残らず殺された。

その戦勝国であるはずの『ゾルドム王国』自体も間を置かず隣国である『イーエル第4帝国』の侵攻を受け、結局は攻め滅ぼされて行った。

以前から『ワーボック』のあちらこちらで起こっていた天変地異が更に激しさを増していくのも丁度この頃だった。

各地で頻発する地震、津波、火山の爆発、地盤沈下、ハリケーンに洪水…等々。

極めつけは突然、地割れがしたかと思いきや地下から噴き出す溶岩や水蒸気。

誰の眼にもこの星が破滅の道を歩み始めている事は明らかになっている。

そんな状態になれば秩序や規律など何の意味も持たなくなる。

この星に住まう者達の心は荒んで行くのみ。奪い合い、騙し合い、殺し合う。

雄二が一度 全宇宙ごと消滅させた際、『ワーボック』も同じように消え、せっかく雄二により再生されたのだが、いかんせん管理する者が長きに渡り不在だった事により正に()()()()()()へのカウントダウンが始まってしまったのだ。致し方ない。

(地球もいずれはこうなるやろうな・・・)

雄二がタイムリープする直前までいた21世紀の地球。

イデオロギーの相違だけでは片付けられないそれぞれの利害や思惑が絡む複雑怪奇な世界情勢。

これらを鑑みると『ワーボック』の状況が他人事にはとても思えない雄二なのであった。

───────────────

一方、雄二が『ワーボック』に渡っていて不在になっている地球では・・・

嫁達はそれぞれの実家へ日帰りでの里帰りをして、家族と過ごしていた。

そしてその多くは天気が良かったのも相まって買い物や食事を楽しんでいた。

しかし彼女ら一人一人が極上美少女な訳で。特に雄二の加護下にある為、美少女度が格段にグレードアップされている。つまりはどこに行ってもむちゃくちゃ目立つ=(イコール)下心駄々洩れで無粋な連中が寄ってくるのが常である。

中には雄二との関係を知っていながら雄二が傍に居ない事をいい事に、

「どうにかお近づきになろう」とか「ヤツがいないうちに寝取ってやろう」とか、酷いのになると「強引に拉致ってヤッちまえばいいんじゃね?」とか「人質とかとればこっちの思い通りじゃね?」というような邪な考えをする輩も当然出て来る。

しかしそこは雄二なので予防線は既に設定済みである。

{そもそもの話、雄二は強制的な行為とか寝取りとか浮気などに対する忌避感が半端なく強いのだ。このような行為をする奴など死ねばいいっ!とさえ思う程、大嫌いなのだ。(雄二の場合はこの時代からすれば歪で貞操観念の欠片もないみたいに見えるが、全ての嫁に対して本気であり、基本的に分け隔てなく平等に愛しているのだから問題ない。)}

よってこういうクズ連中が嫁に近づこうとしたり、そんな邪念を抱いた瞬間 そういった野郎どもはこの世界から抹消されるようになっている。それが個人であろうと集団であろうと…あるいはそれが人智を超えた存在、『ゼウス』のような主たる神であろうと、『サタン』のような闇を支配する魔王であろうと...だ。

もっとも、彼女らの心が雄二から離れているのであればその限りではない。

彼女らが雄二を愛している限りは雄二の加護により絶対護られていくわけである。

それが例え、嫁の仲間入りして間もない、まだ雄二と正式に結ばれていない純&瞳姉妹や柚姫、恵、まどか達であってもだ。

既に雄二と結ばれた嫁達は『魂の絆』で順次強固に結ばれているので、雄二への愛情が無くなるなどという事は勿論絶対あり得ない。

尚、これは地球だけに限られた事ではない。異世界だろうが神の領域だろうが絶対有効である。

というわけで・・・今も母親と買い物に来ている良江にちょっかいを出そうとした男達が人知れずこの世から消えた。

無論、彼女も母親もそんな輩の存在自体認識していない。

因みに彼らは死んではいない。では彼らはいったいどうなったのか?? 

地球に付随している異界層である『魔界』。その中に存在する非自治区の一画、男色インキュバスが固まって屯っている場所に招待されていた。

突然 周囲の景色が変わった状況が呑み込めず、硬直してしまうチャラ男達。

同じようにしばしフリーズしていたインキュバスらであったが、刹那 舌なめずりしながら扇情的に笑みを浮かべる。

この日、地球では結構な人数の若い男性が人知れず ()()()に遭ったようだ。

逆に魔界のとある限定的な場所では何故か歓喜に溢れていた。それに混じってあちらこちらで悲壮な叫び声があったとか無かったとか。



雄二に連れられて『ネオアース』にやって来たエリーとターニャは見るもの全てに驚きの表情を浮かべていた。

いちおう雄二により予備知識は与えられているのだが、やはり実際目で見るのとは違うようである。

前もって現地妻であるデュオンやマリア達、並びにサリエルら使用人達にはこの二人の事は伝えてあるので受け入れ準備は出来ている。

デュオンには「だんな様ぁ・・・・・またですか(-_-;)」と呆られていたが。

これではまるで捨て猫を繰り返し拾ってくる子供の様だ。

(似たようなもんかw)

自分にも多少なり自覚がある雄二は聞こえないフリでやり過ごす事にした。

こうして雄二はエリーとターニャの事を現地嫁と使用人達に丸投げし、更に現地嫁達と存分に乳繰り合った後、地球へと帰って行った。

{節操も何もあったもんじゃないっ!さすがにまだエリーについては留保のままだが。}

雄二が自宅に戻ってからしばらく寛いでいると、実家へ戻っていた嫁達が三々五々帰ってきた。

メルとルネはまだ『ズゾロ』にいる。

ママの純と一緒にじいちゃん ばあちゃんに会いに行っていた大樹も帰ってくるなり雄二に飛びついた。

文乃が鹿児島から戻ってくる際、両親に色々手土産を持たされており、その中の食材を使って今晩の献立を作ってゆく様だ。

あくる日。今日からまた普通に日常が始まる。

今週も相変わらず密度の濃い授業が展開された。

合間を縫って芸術鑑賞会と銘打って映画視聴が行なわれたり、早くもLHRで体育大会の種目決めを行なったり、夏季休暇初っ端から開催される林間学校の準備が始まったりでバタバタである。

来週からは体育大会の応援練習もあるらしい。

(しっかし・・・過密スケジュールにも程があるわなぁ;;;)

ちなみに映画視聴はわざわざ映画館まで徒歩で移動してのものだ。

タイトルは『砂の○』、松本○張原作の邦画だった。

悲しい場面では軒並み女子生徒達は嗚咽を漏らしていた。

雄二の両隣に陣取っていた恵とまどかもハンカチで涙を拭いながら雄二のそれぞれの肩に縋りついていた。

雄二のカッターシャツが両肩の部分だけ妙に濡れていたのは言うまでもない。

幸い学校側による貸し切りだったので一般客は入っていなかったから良かったものの?

一般客がこの光景を目撃していたら間違いなく、

「爆発してしまえっ!!ヽ(`Д´)ノプンプン」と叫びながら紙コップを投げつけていただろう。

このようにすったもんだしてるうちに季節は移り変わり、梅雨も明けて蒸し暑い日々が多くなってきた7月の第二土曜日。

この日からちょうど2週間と数日後、雄二がタイムリープして来る以前の地球 即ち『前・世界』では起こらなかったとんでもない大事件が発生する。

つまり雄二が21世紀からタイムリープして来て、()()病院で目を覚まし、更には“全天宇宙”たる【マキシマム・ユニヴァース】をほんのごく一部を除いて消滅/再生を行ない、結果的に救った事が。もっと厳密にいえばその事後、雄二の中に吸収された超越なる存在を開放させた事によって生じた副次的な事象なのである。

全宇宙から見れば塵にもならない極々些細なたわいもない事なのだが、地球に住まう人類にとっては有史以来初めて経験する未曾有の事態がいよいよ差し迫って来た訳だ。

正にフィクション(映画やアニメ)でしか見た事が無い空想が現実に起ころうとしているのだ。

そんな事が起こるとは露知らず、雄二そして嫁以外は呑気に暮らしているのだった。

雄二は雄二で2週間と数日後に何が起こるかわかっていながらも、特に緊張も焦った様子もなく、いつもと変わらない。

そしてこの日は文乃の実家がある鹿児島へと文乃を伴って転移していた。

実は4日程前~~

雄二は思い立ったように嫁達や両親がいる前で、

「そろそろ文乃ん家にきちんと挨拶に行こうと思う。」

と何の前触れもなく言い放ったのだ。

「おまっ!・・・いっつも唐突やなっ!おいっ!!」

父親である功が即反応してツッコミを入れて来る。

それを華麗にスルーして雄二は更に、

「文乃からちょっとご両親の都合を訊いてみてくれへん?」

と、文乃に向こうの都合を尋ねてくれるよう頼むのだった。

「おいこらっ!何を無視しと「そうやねっ♪文ちゃんの親御さんとこにそろそろ行った方がええかもしれへんねっ!」」

功が雄二に文句を言いかけるが、遮るように京子が雄二の言葉に賛同する。

文乃はやや躊躇いながらも承諾する。

功は毎度おなじみorzポーズを披露する。

雄二の嫁のうち『ネオアース』にいる嫁は新たに加わったエリーを除いて皆既に結ばれているし、関係者とも顔を合わせている。

しかし地球組の嫁のうち純と瞳の姉妹以外はまだその肉親と面識がない。

特に文乃は親を説得してまでわざわざ鹿児島からやって来た訳であり、しかも既に一年近く経とうとしていた。

文乃とは今年になって嫁の仲間入りした純、瞳、柚姫、恵、まどからと同様にそれなりに自分との仲を進展させてきたが、まだ雄二は彼女らとは正式に結ばれたわけではない。(無論、お子ちゃま組はまだあくまでも対象外)

詩織や圭子、良江の時は親に挨拶する前に手を付けてしまったのだからあまり説得力はないかもしれないが、やはり親御さんへの挨拶を。。。中でも文乃を優先すべきだろうと考えたのだ。

~~てな流れで、今しがた鹿児島市内にある谷山駅入り口に転移したところだ。

まるであたかも何度も訪れた事があるようにスタスタ歩いて行く雄二に驚いて、

「雄様ぁ?・・・確かこの辺りはあまりご存じじゃないはずですよねぇ?…って雄様だから仕方ないかぁ;;;」

文乃にもかなり雄二の言動にに対する免疫がついてきたようだ。

雄二は文乃のセリフは聞こえなかったフリを決め込む。

鹿児島市内を走る路面電車に乗っていくつか目かの停車場で降りて、そこから数分歩いて文乃の実家に到着する。

文乃の母親であろうふくよかな中年女性が玄関で迎えてくれた。

「まあまあ、こげんとこまでぇ~…おじゃったもんせぇ♪」

「ども、はじめまして。」

挨拶を交わし、リビング…ではなく和室へ通される。

和室には厳つい顔のおっさんが眉間に皺を寄せて座っていた。父親であろう。

雄二は動じることなく自己紹介と挨拶をする。

文乃父は「うむ」と短く返してギロッと雄二を睨む。

そしてあからさまに値踏みをするような視線を向け、

「こげん子どんやったとは・・・」といって大きくため息をつく。

すぐさま文乃母が、

「おとーさん?そんたちょっと失礼じゃなかっ!?」

と諫めても、

わい(おまえ)は黙っとらんねっ!!」

威圧をかけ言葉を荒げて来る。

雄二は心の中で(┐(´д`)┌ヤレヤレ)

この時代は特にだが、鹿児島の男は『己が天下』とばかりに空威張りのオンパレードだった。

タイムリープ前の功も似たようなもんだった。

だから雄二はある程度織り込み済みであるし、慣れている為いくら恫喝まがいな態度をとられてもどうってことは無い。

隣にいる文乃の方がビビりまくっている。

雄二の落ち着きぶりが余計気に障ったのか、文乃父は雄二に向かって、

「文乃をばどげんこつして(どのようにして)誑かしよったか知らんが、おい()は認めんっ!!」

(出た~♪娘を欲しくば俺を倒してみろっ!…みたいな昭和の頑固おやじww)

思わず雄二は心に思ってたことが顔に出てきてしまったようで「( ´,_ゝ`)プッ」としてしまった。

その反応が尚の事、このオヤジの逆鱗に触れてしまったらしい。

文乃父はおっさんとは思えない俊敏な動きで立ち上がり、床の間に飾ってあった日本刀を鞘から抜き取り、何の躊躇もなく雄二めがけて振り下ろした。

勿論、雄二は予め予見していたので慌てる事無く、両手…ではなく左手の人差し指と中指の間で真剣白刃取りしてしまう。

文乃も文乃母も一瞬何が起きたのか理解できず、思考停止状態に陥る。

やらかした側の文乃父も驚きのあまり固まっている。

刹那、ピキッという音とともに日本刀の刀身部分にひびが入り、すぐさま粉々に砕け散る。

これにはさすがの頑固おやじも腰を抜かし尻もちをつき、おまけに後ずさりする。

「ななななな…ないごて(なんで)っ!!!???」

「あーっすみませぇんw壊しちゃいましたww」

雄二はあくまでも平常運転で呑気に心が無い言葉だけの謝罪をする。

「でも、まぁ模造刀とはいえ…これって傷害未遂?もしくは殺人未遂?」

ごくわずかに【威圧】をかけながら文乃父にそんな言葉を投げかける雄二。

恐怖と驚きのあまり、途端にガタガタ震えながら土下座する情けない文乃父。

「ほ、ほんのこて(本当に)すみもはんじゃしたっ(すまなかった);;;こん通りじゃっ!!許してたもんせっ!!;;;」

恐らく文乃父は本能的に自分では太刀打ちできる相手ではない事を痛感したのだろう。

今まで固まっていた文乃母も夫の隣に土下座しながら、

「う、うちげん人がぁ(うちの旦那が);;;バカな事を!!!まこってすみまっしぇんっ!!;;;」

泣いて謝って来た。

雄二の隣にいた文乃まで土下座しだした。こちらも号泣である。

埒が明かなくなってきたので、とりあえず落ち着いてもらう為にその場にいる者達に【状態改変】などを施す。

全員が落ち着いたところでこうなった経緯を尋ねる。

要約すると。

文乃が例の工作員の毒針により死にかけたところを雄二に救われ、その事実を文乃は雄二の家族に教えられ、雄二に逢ってお礼が言いたくて我慢できなくなる。

そして親を説得して雄二宅まで出向いて来たのだが、母親はともかく、父親の方は文乃の話を一切信じておらず、全て雄二に騙されてでっち上げられた話だと思い込んでいたらしい。

…で、実際に文乃が連れて来るという話を聞き、化けの皮を剥いでやろうと手ぐすねを引いて待っていた。

ところが娘が連れて来たのがかなり年下のガキンチョだった。おまけにこのガキがやけに落ち着き払ってこっちが圧をかけても怯むどころか全く物おじしない。そればかりか小ばかにされるような態度を取ってきやがった。

とうとう頭に血が上って気が付いた時には抜刀してしまっていた。…

という事らしい。

自分の話を全く信じようともしないで聞き入れず、完全に悪い風に思い込んでしまっている父親だったから文乃も今回、雄二を実家に連れて帰るのを乗り気ではなかったらしい。

(こないガンコじじいやから無理もないわなww)

ところがどっこい、見事なまでに自然な動きで抜刀された刀を封じられ、おまけに模造刀とはいえ、その刀を木っ端みじんに粉砕されてしまったのである。

とても自分が敵う相手では無いと肌で感じるとともに今更ながら娘の言っていた事が紛れもなく事実であったことをこれでもかとばかりに思い知らされるのであった。

バツが悪そうにそわそわして雄二と決して目を合わせようとしない父親を見て文乃は、

「父さん?・・・ウチに何かいう事なかね?」

と“ここぞとばかり”に切れ込んでくる。よほど今までの積年の恨み?があるのだろう。

言葉遣いも普段の綺麗なものではなく、地が出て方言のまま。

娘に思いっきりジト目をされながら責められた父親はやはり目を泳がせて、

「ぐっ!!す、すまんかった;;;」

渋々ではあるが娘に頭を下げて自分の非を認める文乃父の姿を見て雄二は、

(こんな父親にだけはなるまいっ!)心に固く誓うのだった。

それでもまだ不満そうに軽蔑の眼で自分を見ている娘の機嫌を取る為に文乃父は、

「し、しっかし;;;ほんに こげん()()()()をば、よー見つけて来たもんね~・・・ははははっ(滝汗」

あからさまにおべっか使いになっていた。

そんな父娘を生暖かい目で観ていた雄二だったが、

「ああ、そういやぁお土産をまだ渡しとらんかったわw」

と言いながら何もない空間から一升瓶に入った幻の焼酎『森伊蔵』の三つ首(3本セット)やら雲丹、キャビアなどの高級食材、マスカットや夕張メロンなどのフルーツをこれでもかっ!と取り出すのだった。

これには文乃の両親揃って目が点になっている。というか、こんな場面は見慣れているはずの文乃までが何故か固まっている。

数分後、3人が正気を取り戻したところで大げさにお礼を言われる。

特に根っからののんべぇで焼酎好きな文乃父は見事なまでの手の平返しで雄二をおだてるおだてる。

(あまりにもゲンキン過ぎて逆に清々しいわww)

当時から地元でもなかなか手に入らない‛幻の焼酎'が目の前にあるのだから仕方ないのだが。

というわけでこれ以降は雄二の大歓迎会へとシフトされていくのだった。

そして宵の刻、時間的には夜11時半くらい。文乃父は既に酔いつぶれており、文乃母もとうに就寝していた。

今 雄二がいる場所は2階にある文乃の部屋。何故か布団が二人分並べられている。

上機嫌になった文乃父が強引に泊まっていくように勧めて来たのだ。

布団の上に向かい合って座っている文乃と雄二。先程、お風呂もよばれ寝巻姿である。

文乃はお風呂上りという事も相まって既に真っ赤っかになり、これからの展開を想像してらっしゃるご様子。

(それにしても何なん?この極端な変わりようはw)

雄二にしてみれば予めこの展開はわかってはいたが、見事なまでの文乃父の残念な豹変ぶりに些かたじろぐ。

文乃は少し前からモジモジソワソワ。何やら言いたげな様子。

雄二は黙って文乃が切り出すのを待つのみ。

幾ばくかの沈黙の末、意を決したように文乃が口を開く。

「あ、あのぉ・・・雄様?じ、実は言っておかないといけない事がありまして;;;」

雄二は黙って頷き次の言葉を待つ。

「じ、実は私・・・初めて…じゃないんです;;;」

いかにも申し訳なさそうに告白する。

雄二はそれを聞いても小首をかしげて「それがどぉした?」という顔をする。

「・・・えっ?!・・・ぁぃゃ...で、ですから」

ここで左手を上げ文乃の言葉を遮り、今度は少々呆れ返る素振りで、

「アンタは俺よりお姉さんやんかぁ?俺と出逢う前に恋愛経験の一つや二つあっても何も不思議やないやん?・・・俺は別にそんな事、拘りも何も無いでぇ?それにそんな事は既に百も承知やw」

とニヤリと笑う。

「で、でもぉ詩織ちゃんや圭子ちゃん、良江ちゃん、メルちゃん、ルネちゃん、アリーさんは雄様に初めてを捧げたんでしょ?」

雄二は断じて処女厨では無い。ただ時期とかタイミングなどが導かれるように整って行った為、運よく?詩織達6人の初めてを貰う事が出来たに過ぎないのだ。

「たまたまやんかwそれに純なんか既に子供までおるやんか?それでも俺は嫁にしとるし。ええか?文乃。そないちっぽけで些細な事なんかどーでもえーねんっ!大事なのは今とこれからやでぇ?」

雄二は文乃の肩を抱き寄せ、優しく笑いながら諭すように言い聞かせるのだった。

「ぁぅぅ...雄様ぁ♡♡♡♡」

文乃はウルウルしながら雄二の胸に顔をうずめる。

こうして夜は更けていき、文乃が雄二の家まで押しかけてきて10カ月余り・・・ここにきて漸く文乃は雄二と結ばれるのであった。

文乃さんにもかなり待たせてしまいましたが、やっと結ばれましたw

次回は?w

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[気になる点] おつかれさまです。 カーミラのターンはいつになるの?
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