本編 第十三話 がんばる圭子。あと、冬休みの予定
お世話になります。
圭子さんも頑張りました。
いよいよ冬休み。
「ありがとう。あんな綺麗な石、見た事ないよ。でも…良いのかなぁ?なんかとても凄いの貰っちゃった感じなんだけど。。」圭子がやや遠慮がちに話す。
「ん?いやいや、そない大したもんとちゃうよ。あんま小遣い無いし、手作りやし。気にせんでええよ?」と雄二が返すが。
「えっ?嘘っ!?手作りなのぉ?あんなしっかりした物、中々できないよ?雄ちゃんって凄い器用なんだね!びっくりだよっ!」一層、驚愕の声を上げる圭子。
(やっぱちぃとヤリ過ぎたか?ここはもうシラを切るしかないか…)
「たまたま上手くできただけやし。ま、、そゆことでw」笑って誤魔化す雄二。
「ふっ」と一度、呼吸を整えた後、真っすぐに雄二を見つめながら圭子は、
「…でね?私も何かプレゼントしたいんだけど。。。何がいいかなぁ?」と口にする。
「別になんもいらんよ。こっちが送りたいから送っただけやし。見返りが欲しくて送ったんとちゃうから。気にせんでええよ。」そう返す雄二だが、それでも何とかお返しがしたい圭子は
「でもでも・・・やっぱり貰ってばかりじゃあ…ねぇ。。」と引き下がらない。
うーんうーんと唸りながら、考え込んでいた圭子はやがて、
「じゃ・・・じゃあさぁ。。。」そう言いながら雄二に歩み寄ってきた。
雄二は自分の席に座ったままの状態である。圭子は雄二の顔が自分よりやや低い位置にある事を確認すると、少し体を屈めて、「Chuっ♡」
(うわぁ~~!!なんかデジャヴじゃね?!二日連続ぅ~♪)と、単純に喜んでいる雄二である。
やがて、唇を離した圭子は真っ赤な顔で「わ、私の初めて…あげる(////♡♡♡」と、言い放った。
(あ、あのぉ…圭子さん?確かに初めてなんでしょうけど。。その言い方は如何なものかと。。)
そう心の中でツッコむ雄二に対し圭子は更に、
「もう一つの初めて…女の子の一番大切なもの…はもう少し待ってね♡♡♡」そう暴走気味に宣った。
それを聞いた雄二は平静を装いながら、「まだそうゆうのは早くね?焦らずゆっくりいこうやっ!」と諭すように言って頭をなでた。
(女の子の一番大切なもの・・・って百〇ちゃんの歌やんかっ!)と更にツッコミを入れながら。
すると圭子は再び屈んで両手で雄二を抱え込むようにしながら
「だってぇ・・・・雄ちゃん、モテるし。不安なんだもん」伏し目がちにそう呟く。
「そんな事ないって!モテへんて。」と、宥めるが
「貴美子だって「好き」って言ってたし、由佳ちゃんもそうみたいだし…」
圭子はそう言って不安そうに見つめてくる。
雄二は席からゆっくり立ちあがると、圭子を優しく抱きしめながら、耳元で
「不安にさせたんやったらごめんな。でも心配せんでええからっ!」と囁く。
そのまま幾泊か置いたのち、右手で圭子の顔を上げさせると、雄二は圭子の唇を自分のそれで塞ぐのだった。
「まだ不安か?」と尋ねると圭子は潤んだ瞳で黙ったまま首を横に振った。
その後、通知表はどうだったかとか、冬休みの予定とかおしゃべりをしていたが、そろそろお開きにして帰宅する事になった。
「途中まで送る」という事で雄二と圭子は並んで歩きだした。
途中、外野が煩かったが、スルーした。
そろそろこの辺まででいい地点まで来て、「ありがとっ!じゃあこの辺でいい。」
圭子が俯き加減で言うと、雄二は少し迷いながら
「あのさ、なるべく送ったブレスレット、普段から身に着けてて欲しい。信じられんかもしれんけど、あれに想いを込めて話しかければ俺に伝わるから。一度騙されたと思って試してみ?」そう言った。
「??・・・うんっ!わかったよ。今度試しみるね。」と答えて。
「じゃあ、またね!」お互い手を振りながら別れた。
「ただいまー」「おかえりぃ~」帰宅の挨拶を済ませ、仕事場にあるストーブで手を温める。
だいぶ温まってきたので、母親に今日学校で配られたPTA関係のプリントと一緒に通知表を見せる。
それを受け取った母親はニヤリとしながら「どれどれ」と言うと、中身を確認する。
一通り見終わると、満足げな笑顔を零しながら、
「雄二はほんま凄いわ!長いこと入院しとったのに、勉強もこんな立派な結果を残すし、先生の所見もええ事しか書いてないし、おまけに秀美の勉強も見てくれて♪」
そんな風に母親にお褒めの言葉を頂戴していると横から父親が、
「さすが俺の息子やっ!」などとほざいてきた。
母親がすかさず「あんたに似とらんから優秀なんや!」と木端微塵に父親を葬る。
父親は表面上は笑顔だったが、息子の雄二には確かに見えた。号泣している親父の姿が!
ちなみに雄二の通知表はオール5。生活態度も全部◎。
こうして親子のふれあいを感じた後は昼食を摂ってから、しばし自室へ。
冬休みの課題をさっさと片付けてしまおうと考えたわけである。
どうやら秀美は先に戻ってたみたいで、今は友達と遊びに行ってるみたいだ。
秀美の成績も飛躍的に伸びたみたいでご機嫌だったらしい。
課題を片付けながら、ラジオを点けると淳〇の「はじめての出〇事」が流れて来た。
なんつータイムリーなっ!
それにしても懐かしい曲だ。(そういえば当時はどちらかと言うと淳〇の方が好きだったなぁ。)
集中して取り組んだからだろうか?二時間ほどで全ての課題が終わってしまった。
時間を確認すると午後4時過ぎ。
(この冬休み、どう過ごすかなぁ?)と考えながらゴロンとベッドに寝転がる。
(星でも作ってみっかなぁ。地球の構成を参考にすれば、簡単じゃね?)
早速【アカシック・レコード】に問い合わせると、次のように回答してくる。
・地球そのものを丸ごとコピーするのも、生物以外の構成物質を模範にして別の天体を創造するのは容易である。
・どうせなら恒星から創造して太陽系のように構築する方が良いだろう。
・まずは既に存在している地球と類似する惑星(異世界)を実際に見てみて参考にする事を推奨する。
というものだった。
(なるほどなるほど。)
(そういえば以前、聞いたよな。地球と似通った惑星が【天の川銀河】だけでも数千だっけ?数万だっけ?あるんだったよなぁ。他天体となればそれこそ無数に存在するってことだよなぁ。。。異世界かぁ…なんかオラ、ワクワクしてきたぞぉ!!{悟○風味})
やや興奮気味にあれこれ考察し始める雄二である。
色々考察した末、この冬休みでの主な行動目標を次のように掲げた。
1、他天体にある異世界に行って見聞を広める。
2、自分で惑星(できれば太陽系みたいな構成で)を創造してみる。
3、代理人(金策、法的行為等を代行してくれる者)の選定。
4、詩織とデート。
5、圭子とデート。
(こんなもんかな?あとは臨機応変にってことで♪)
大まかな目標を立て終わってダラけていると、秀美の気配がした。
どうやら外出先から戻ってきたようである。
「お兄ちゃん?入っていい?」早速おいでなすったようである。
「いいよ」と返事をしてやると、すぐ入ってきて雄二の寝ているベッドの傍に座る。
「お兄ちゃんのお蔭で成績がだいぶ良くなったよ♪ありがとねっ♡♡♡」
とお礼を言ってきたので、身体を少しだけ起こし、頭を撫でながら「秀美が頑張ったからや!俺はちょいとヒントを与えただけやしw」
満面の笑みで「お母ちゃんにも褒められちゃった♪」と言いつつ、雄二の寝転がってる上に乗っかってくる秀美であった。
ほんと今更だが、これ程懐いてくる秀美を見てちょっと心配になり、聞いてみる事にした。
「秀美さぁ、お前好きな男の子とかおらんの?。。てかまだ早いか…」
「ん?お兄ちゃん以外いないよ?」と平然と言ってのける妹様。
訂正しよう。かなり心配である。
「えーと、お兄ちゃんとしてはこの上なく嬉しいのだが、俺達兄妹やし…」と雄二が言っても、
「えっ?それがどぉしたのぉ?なんかいけないのぉ?」こんな返しをする秀美。
(いやいや、とてもイケナイ事なんですよ?秀美さん)
兄妹仲良く戯れていると、秀美が思い出したように、
「そういえば、またお正月が過ぎたら京都に行くってお母ちゃんが言っとったよ?」
京都に母親のお姉さん、つまり叔母さん夫婦がいるのだが、ここのところ毎年正月過ぎの3日くらいに泊りがけで遊びに行くのが恒例になっていた。
(う~~む、どうしよう?さっき立てた目標が・・・)
などと考えているうちに母親に呼ばれて秀美が部屋から出て行った。
ひとりになり、一旦考えるのを放棄し、目を閉じてジッとしていると、ふいに呼びかける声が頭の中で響いた。
[雄ちゃん?本当に届いてるのかなぁ?これって。雄ちゃん?もしもーし?]
(おおっ!圭子か、ちゃんと聞こえとるぞ!)
[っ!!!へっ!?・・・う、うそ?ええええええ??!!]
(うん。気持ちはわかるが、ひとまず落ち着こうか?)
半信半疑でブレスレット越しに話しかけてきて、本当に通じた事に驚いてパニクる圭子さん。
落ち着くのを待って、頃合いで話しかける雄二。
(大丈夫か?。。。まあこんな塩梅に会話ができるちゅうこっちゃ。)
[う、うん。前から思ってたけど、雄ちゃんって色々すごいよねぇ!]
(まあな。)
[ひょっとして超能力ぅ?雄ちゃんってユ〇・ゲラーみたいな超能力者だったのぉ?]
と、追及してくる圭子にどう説明するか悩んでいると
[まあ、これでいつでも雄ちゃんとおしゃべりできるからどぉでも良いかぁ!]
それを聞いてひと呼吸すると圭子に告げる。
(そう言ってくれると助かる。似たようなもんやしな。でも他の人には秘密にしておいて欲しい。)
[そうだよね。。。うんっ!わかったぁ。絶対誰にも言わないよ。二人だけの秘密だねっ?♡♡♡]
もう既に同じようにしている人がいるのだが、それは決して言えない雄二なのである。
(それはそうと、圭子は冬休みの予定とかどうなっとるん?)
[ん?、、そうだねぇ……大晦日と三が日は祖母の家で過ごすし、30日は大掃除の手伝いだしぃ…1月4日~6日はそのまま家族とスキーに行く予定かなぁ。]
(けっこーハードやねっ!俺も似たようなもんか。。なら27日~29日は?予定あるか?)
[えっと…明日は友達と出かける予定。だから28日か29日は何も無いと思う。]
(そっか。ならそのどっちかで逢わん?)
[うんうん!逢いたいっ!逢いたいよぉ!!本当はもっと一杯逢いたいのになぁ…]
(それは、まぁしゃーないわな。んじゃあ、どっちがええ?)
[じゃあ、、、29日でいい?]
(わかった。ほんなら29日ってことで!。。。どっか行きたいとこある?)
[んーと、雄ちゃんとならどこでもいいよぉ♪まかせるぅ♡♡♡♡]
(了解!考えとくわっ♪ っ!めしに呼ばれたわ!。。んじゃそゆことで♪)
[あっ!ごめん、、最後に。。。これってブレスレットがあればどこでもこうやってお話できるのぉ?]
(ああ。どこでも。距離も関係なくいつでも繋がるぞ?)
[そぉなんだぁ♪嬉しいっ!じゃあ、ごはんだよね?ゆっくり食べてきてね♪またね!ありがとぉ♪大好きっ♡♡♡♡Chuっ♡ばいばいっ♪]
最後は怒涛のごとく言い切って会話を終える圭子だった。雄二はと言うと、
(これって良かったのかなぁ?)と、思いつつ夕食の為、部屋を出るのだった。
夕食後、リビングで適当に過ごし、部屋に戻ると今度は詩織から話しかけられる。
こちらはほぼ毎日。そして今日も今日とて、である。
こっちにも冬休みの予定を確認し、とりあえずは28日に逢う約束をする。
詩織はよっぽど嬉しかったのか物凄くテンションが上昇しており、その様子が雄二にも伝わって来るほどであった。
そんな詩織をとても愛おしく感じていた雄二だが、ふと気付いた事を聞いてみる。
(そういえば詩織って3年生やったやん。受験勉強とか大丈夫なん?)
[ええ~っ!今更それ聞くかなぁ?。。。全然大丈夫ぅ~♪余裕余裕~♪]
(そっかぁ、なら安心やな。ちなみにどこ受けるん?)
[県立なら〇高かな?]
(へぇ~~!一番ええとこやんっ!詩織って頭良いんだぁ?やっぱ)
[ふふん♪今頃気付いたかっ!詩織ちゃんは出来る子なのだよっ♪]
(はははっ!じゃあ、俺もそこにするわ。志望校)
[うんうん♪やっと同じ学校になれるよねっ♪絶対そうしてね♡♡♡]
(うん!そうするっ!)
詩織は雄二の事情を知りつつも、全く屈託のない素振りを続けている。
雄二が未来から舞い戻って来た神でさえ平伏させる特異な存在であると知っても尚、揺るぎない確固たる信念を持っているのだ。
雄二がタイムリープする前の世界ではあの日あの場所でやはり詩織は亡くなっている。雄二は言わないが、詩織は直感でそう理解している。
だからこそ、雄二が詩織に関する記憶を失くしていても耐えられるのだ。雄二と永遠に離れ離れになるよりはこのまま一からもう一度やり直した方が数億倍マシだと考えているのだ。
それ程までに深く強く、詩織は雄二を想っているのだった。
せっかく雄二によって救われたこの命。そしてやっと幼い頃から傍に居てくれた最愛の人に再会できたのだ。
ならばその雄二の為に一生を捧げよう・・・と、この時既に詩織は決意していたのだった。
それを知ってか知らずか定かではないが、雄二は自分の好きなアイドルや映画の話を冗談交じりに展開するのだった。
こんな具合に相変わらずたわいもない会話をしながら夜は更けていくのであった。
冬休みはイベント目白押しw
どうなりますやら?




