本編 第020話 現地妻たちとのふれあい①
怒涛のイチャイチャラッシュ突入ww
「2、3日ゆっくりしたら順番に俺とデートしてもらうからそのつもりで。」
雄二の考えを察した地球組の新嫁以外の者達はコクリと頷いて目を輝かせているが、現地妻達と新嫁達はキョトンとしている。
「ほんでデュオン、カーミラ、ガブリエルは俺がこっちにおる間は代行業務はせんでええからな?」
まだ言葉の意味が呑み込めていない3人は頭の上に❔マークを浮かべて首をかしげている。
「せやから今まで頑張って来たんやからたまには休めってことやw」
ようやく雄二の意図する事を理解した3人は表情を和らげる。
「当面は俺が仕切るからゆっくり羽を伸ばして英気を養ってくれ。んで嫁同士の親睦を深めてくれw」
すると秀美がすかさず、
「ねぇねぇ!海行っていい?海!」
と雄二におねだりしてきた。
「ん?かまへんよwあーっ!人数が増えたから後で追加せんとな。。。明日以降にしてくれ。」
「わかったー♪」
「3日後から俺と二人きりの時間を過ごしてもらうからwと言っても秀美とルーシェはまだお子ちゃまやから遊園地とかで単純に遊ぶだけやけどなww」
この言葉を聞き、嫁達は一斉に色めき立つ。ルーシェは無邪気にはしゃいでいる。
それを見て大樹も「キャッキャッ」と大はしゃぎ。
新規嫁になった純達は若干顔を赤らめている。現地妻組は色々想像してるらしく真っ赤っかになっている。
ちなみに『ネイティブ・コア』のマリアにも既に通達してある。手が離せないらしく、ここには来ていないが。
「まずはデュオンさん達からだよねー(^_-)-☆」
詩織がまるで雄二の心を読んだかのようにウィンクしながら言葉にするが、
「め、めっそうもございません!奥方様方からで「せやからアンタらもその奥方様やからっ!そろそろ自覚せんとなぁww」」
自分らより地球組の嫁達を優先しようとするデュオンの発言を遮るように雄二がツッコむ。
どうもデュオンとガブリエルには多分に遠慮というか、自分達が嫁達と同じ立場である事を畏れ多いとでも思っている節がある。
「ええかぁ?デュオンもガブリエルもカーミラもヘスティアもみんな俺の嫁やっ!こっちにおるアリー達と全く一緒!同じ立場やし優劣も上下もない!過ごした時間の長短なんてクソくらえやっ!みんな平等に愛するし、平等に大切にする!これだけは誰が何と言おうと譲れん!!おぼえといてくれっ!!」
高らかに力強く宣言した雄二を両目に溢れんばかりの泪を溜めて、ただ見つめるだけの現地妻達。
更にそんな雄二をこれ以上ないくらいのキラッキラッなハートマークな眼差しで嘱目している地球組の嫁ら。
どうやら雄二はまたしても無自覚に強力スキル【女たらし】を発動させてしまったようだ。
辺り一面が一気に桃色空間へと変わる。
給仕の為控えていたメイドさん達もアテられて濃縮モネリンを吐いていた。
「ちゅうことで…まず最初にマリアで、その次はデュオンなっ?」
嬉し恥ずかしで俯いてしまうデュオン・・・何ともまあ初々しいこと!
「んで…その後はガブリエル→カーミラ→ヘスティアなっ!」
名前を呼ばれた本人達はもはやお花畑状態で自分の世界へと旅立っていった。
更に雄二は文乃、純と順番に見やり、
「お待たせしましたww」とお道化てお辞儀すると、
「地球組のトップバッターは文乃なっ!そいで…純→恵→まどか→瞳→柚姫っちゅうことでっ♪」
ここまで告げて「終了!」と言わんばかりに大きく息を吐いてお茶を啜る雄二に、
「ねぇねぇ!あたしらはぁ?お兄ちゃん?ねぇ⁉」
すぐさま秀美が期待の眼差しで尋ねて来る。
「ん?…ああ、忘れとっ「コラァーッ!!!」」
兄のボケに速攻でツッコむ妹様。さすが半分とは言え、血を分けた兄妹である。
(うむっ!見事なツッコミやっwよくぞここまで…)
雄二が手で目頭を押さえ、感泣きする素振りのアクションを起こしていると、
「もうそういうのは良いから、サッサと順番を決めいっ!!」
容赦ない無慈悲な言葉が秀美から放たれる。
「…くっ!!きょ、今日の所はこれくら「お兄ちゃんっ!?」・・・はい。。。」
この兄妹の力関係を垣間見た嫁達は雄二に同情の視線を向けるのだった。
イタイ視線を一身に受けていたたまれなくなった雄二は、
「コホンッ!え…えーと、ルーシェから始まって 秀美→ルネ→アリー→良江→メル→圭子→しーちゃん、でお願い致します。」
何故か妹に敬語で答えながら頭を丁寧に下げていた。
こうして今回『トゥルリバパラピア帝国』を訪れた真の目的が嫁達に告げられた。
嫁達は大喜びで食堂を後にして宮殿4階のそれぞれの私室へと散って行った。
新規嫁達の部屋も既に準備万端整えられており、専属メイドが付けられ案内されて行った。
設備等の使い方も既存嫁達や専属メイドがサポートしてくれるだろう。
雄二も自分の部屋に移る為、食堂から出る事にした。
主が不在であってもキチンと清潔さが維持されている回廊を歩きながら、【マルチタスク】を行使する。
帝都内 各地方都市の様子を窺いながら、遥か南方に確保してあるプライベートビーチに設置したコテージの改修を行なう。
同時に新たに加わった嫁達の分の水着等を追加していく。ついでに既存嫁達のソレも新調してしまう。
{つくづくマメな男である。(呆}
バタバタした一日だったがようやく落ち着きを取り戻し、夜も更けてゆく。
雄二は入浴を済ませ、私室の隣にある主寝室に通ずるドアを開けて寝る為の支度をする。
すると間を置かず、廊下側入り口のドアがノックされる。
(やっぱ来るよなぁww)
笑いながらドアを開くと、大樹を抱っこした秀美を先頭に嫁ら全員がなだれ込んで来た。
みんな寝間着姿((特にお子ちゃま以外は極薄生地の))である。恵 まどか 瞳 柚姫は若干恥ずかしそうにモジモジ。
純粋な人間の嫁の中で一番年長である純も何故か頬を赤らめている。
雄二が嫁達と共にここを訪れた時の恒例になっている『みんな一緒にオヤスミ』が今回もやはり敢行されるようだ。
大樹も含んで総勢19名が超キングサイズのベッドへと乗っかってくる。
(ちゅ…ちゅーか、なんでみんなノーブrぁ(自主規制))
気付いてしまった雄二は嫁達の寝息を聞きつつ悶々としながら目を閉じ、寝たふりをするしかなかった。
結局一睡もできずじまいで朝を迎えた雄二はまだ寝ている皆を起こさないようにこっそりと寝室を抜け出した。
やって来たのは5階のラウンジ。窓の外はまだそんなに明るくなっておらず、遠くに見える地平線が徐々に光を帯びてきたところ。
備え付けの大画面液晶TVを点けてみる。
そこに映されるのは同時期に日本でリアルタイムに放映されている朝の情報番組。
{問答無用のご都合主義である。}
しばらくは映像をホケーッと観ていた雄二であったが、画面に映ったBIG BENを観て何か思いついたようにソファーから腰を上げた。
(オリジナルのBIG BENは既にコピってるし…ここはこの国独自のシンボル的なモン創るかなぁw)
‛思い立ったが吉日!'とばかりに雄二は帝都の最も人通りの激しい道路に面した広場にとんでもなく大きな時計台を創ってしまう。
文字盤の上にはこれまた大きなつり鐘が設置されている。更にその上にはここ『トゥルリバパラピア帝国』のエンブレム・フラッグが2本交差してはためいている。
(えーと、朝8時と正午と午後5時に鐘が鳴るようにすればええかな?)
ひと仕事を終え、自己満気味に寛いでいるうちに嫁らも段々と目覚めてきてる様子。
この日は朝食後から雄二と嫁達は別行動になった。
雄二は“『トゥルリバパラピア帝国』皇帝”として帝城にて執務を熟していった。
案の定、突然街中に現れた巨大時計台に関する問い合わせが臣下達からあった。
「この国のシンボルの一つとして俺がこさえた」
と返答して、同時に遠く離れている地方の主要都市にも幻影という形ではあるが、帝国に時間を知らせる為に表示するように設定した旨を伝えた。
するとサザーランドをはじめとする国の重臣達から、
「陛下のご健勝なるお姿を是非とも全国民にご披露して頂きたく。。。」
跪いて懇願されればやらないわけには行かず、結局は翌日の昼から急遽 帝城のバルコニーにて一般参賀が執り行われることになった。
その姿は勿論、国内の主要都市をはじめ、至る所に立体映像で映し出される事になる。
その通達は全国民に向け、大々的になされた。
(えっ!?・・・何これ?)
一方 嫁達は午前中、私有地内に設置されている各種施設を新加入嫁らへの説明がてら巡るみたいだ。
無論、半日で回れるわけがないので明日、明後日に分けるそうである。
そして本日昼からは常夏のプライベートビーチで遊ぶ予定らしい。
(・・・・・俺も行きたい(TT))
こうして、雄二は後ろ髪を引かれる想いを抱いたまま、数日間 全国民へ向かってその存在をアピールする準備を含めて皇帝としての振る舞いに終始するのだった。
雄二が皇帝としての執務を熟している数日の間 嫁らは相変わらず、私有地内の各種施設巡りを楽しんだり、海のリゾートを満喫したりと随分楽しんでいるようで何よりである。
目ぼしい執務等をほぼ片付けた雄二はいよいよ今回の主たる目標達成に向かって動き出す。
「じゃあ、まずはマリアんとこへ行ってくるわw」
朝食後、嫁らとサリエルにそう伝えると雄二はその場から姿を消し、【ワープ】を行使して遥か彼方の『ネイティブ・コア』へ向かった。
予めマリアには連絡してあるので直接、マリアがいる『ゼロ∞』内の『コントロールセンター』へと転移した。
「よぉ!元気やったかぁ?」
「っ!!ま、マスターッ!!」
予定より早く現れた雄二に珍しくびっくりした表情をするマリアだったが、すぐさま雄二に飛びついてきた。同時に雄二の胸板下方にマリアのぱふぱふがぷにょん。
やはりずっと一人だけ遠く離れた地に居たのだから寂しかったのだろう。
雄二はマリアをきつく抱きしめ、頭を撫でながらむにょんの感触を味わいつつ、
「よーがんばったなっ!もう一人にさせんからな!!」
その言葉にマリアの涙腺が決壊してしまったようだ。
その姿は至極普通の人間の しかも超絶美少女にしか見えない。
だが、厳密に言えばマリアは人間ではないし、生命体でもない。
森羅万象、全宇宙の全ての情報が蓄積されている【アカシック・レコード】なのだ。
その【アカシック・レコード】が雄二との交信を重ねているうちに一部が独立した感情を持ち始め、雄二がこの『ネイティブ・コア』の構成要素である『カーネル・コア』『プライマル・プレイス』等と『ゼロ∞』をドッキングさせるため訪れた時、雄二の«神力»を拝借して受肉して完全に独立したのがマリアなのである。
こうして感情を顕わにするところを見る限り、完全に人間である。
しかも雄二の他の嫁達に勝るとも劣らない超絶美少女なのだ。{大事な事なので2回言う。}更にマリアの持つポテンシャルは外観的にも内面も凄まじい破壊力なのだ。
外観的にはアリーやメルに匹敵する強力なウェポンを装備し、内に秘めた実力もこの全宇宙に於いて雄二の次に強いらしい。
『ゼウス』をはじめとするオリュンポスの神々が束になって来ても触れる事無く、秒殺されるほどに。
とは言え、雄二と比べたら塵にもならない程の歴然たる差があるそうだが。
「ここでマリアが今までやって来てくれた主な作業は俺が自動制御するようにして、問題があったり異変があった時は俺に即連絡が入るようにするから。。。マリアはこれからは『ネオアース』で他の嫁と共に暮らせばええ。そして俺を支えていってくれ!」
そう言いながら雄二はマリアに指輪を渡す。
「えっ?・・・でも・・・」と戸惑いを見せるが、
「これからは俺の嫁として生きて行けばええっ!まず『ネオアース』でしばらく過ごしてどっちみちココへ戻ってくるわけやしww」
「・・・・」
それでもまだ不安そうにするマリアに、
「マリアの部屋にここへの転移ドア 創ってあるやろ?それとは別にこの『コントロールセンター』とか『プライマル・プレイス』のモニタリングが出来るようにしておくから心配ないw」
その言葉を聞いてマリアは安心したように微笑みながらコクリと頷いて見せた。
「でもたまにモニタリングするだけにしといてくれよな?よほどのことが起きない限りはここへの転移禁止やww」
「ぅぅ...わかりましたよぉ!マスター」
やや不服そうである。
「マリアにはこれからは俺の傍におって欲しいねん!んで俺の仕事を手伝ってもらいたいねん!具体的にはマリアには帝国の情報・ネットワーク関連の統括管理を頼みたい。」
それを聞いてようやく、満開の笑顔を見せ、再び 雄二に抱き着いてきた。
機嫌が直ったところで雄二は、
「んじゃ…俺が設定変更しとるうちにこれからどこに行きたいかとか考えとってくれ!」
と言いながらテキパキと作業を始める。
マリアは既に自分の世界に入り、あんな事こんな事を色々想像していた。
(ホンマどっからどぉ見ても人間にしか見えんなぁwしかも表情豊かやし♪)
先程から目まぐるしくコロコロ変わるマリアの表情を微笑ましく感じながら雄二は作業を進める。
【マルチタスク】を駆使して最適効率、超速処理で10分ほどで設定し終える。
「よっしゃ!これでマリアがココを離れても大丈夫やなっ♪AIにあとは任せればええわっ!」
ひと通り作業を終えた雄二は横で様子を窺っていたマリアに向き直り、
「行きたいとこ、決まったか?」と尋ねる。
マリアはややはにかみながら、
「マスターとならどこでもいいです♡♡♡♡敢えて行きたい所をあげるとしたら…そうですねぇ...まだどなたとも行った事が無い場所をマスターと歩いてみたいです♪」
「へっ?誰も行った事が無い場所?」
「はいっ♪♪他の方々とはまた違ったデートをしてみたいですっ♡♡♡♡♡」
「フム・・・わかったwじゃあ、準備しておいで?」
「はいっ♬」
マリアはいかにも嬉しそうに一旦そこから消える。
その間、雄二は設定し終えたばかりのAIを起動させ、自動制御へと移行させながら【アカシック・レコード】本体に手頃な場所がないか問い合わせていた。
無論、マリアとリンクされているのでその情報は共有されてはいるのだが。
そして見つけたのは【天の川銀河】から『ろ座』の方向へ約327億光年の位置にある【UDFj-39546284】という銀河。そこにも地球に酷似した惑星がいくつも存在する。その中の一つで、そこに住まう知的生命体達からは『ワーボック』と呼ばれている惑星。
この惑星は様々な点において地球と同じであり、そこに生息する生命体も似たような外観のものが多くみられる。
更に構成要素、物質も地球と何ら変わらないので普通に呼吸も出来、水も普通に存在する。
せっかくなので雄二は自律自動制御させたシステムを使い、試験的に転送してみる事にした。
雄二であれば【ワープ】でいとも簡単に行けてしまうのだが、実験を兼ねてやってみる事にしたらしい。
準備を整えたマリアが雄二の前に姿を見せたので装置を使って転送する事を告げる。
行き先は既にマリアと本体で情報共有されているようなので特に何も言わない。
転送装置にマリアを連れ立って入り込んだ雄二はシステムにアクセスして転送を開始させる。
「うぃーん」という機械音と共に視界がグニャリと歪み、やがて万華鏡の中にいるような光景が表れる。
2分ぐらい経っただろうか?一瞬だけ煌めいて視界が回復すると、二人は見知らぬ建物の上に立っていた。
見上げた空は薄いモスグリーン。明らかに地球や『ネオアース』、『ズゾロ』のそれとは違う色だ。
「どエライ高い建物やなぁ。」
周囲を見渡し、下を覗き込みながら雄二が呟く。地上800mはあるだろうか?同じような高層建造物がいくつも聳え立っている。
「そうですねぇ…ここは惑星『ワーボック』のやや北東に位置するフォルセイユ大陸のほぼ中央にある『イーエル第4帝国』という所なんですけど、科学技術が発達した国みたいですねぇ。」
マリアには【アカシック・レコード】本体から既にこの場所の情報が伝わっているようだ。
「ついでに説明しておきますと,,,この惑星に生息する生命体は地球と似通っている種も多く見られますが、中には人為的に巨大化した生物や機械と合体したサイボーグのような生命体も存在します。知的生命体の頂点に君臨する生命体=地球で言う人類にあたる生命体はボッカーと言われています。外見もほぼ地球人と同じです。」
{ここでもやはりご都合主義万歳っ!}
「ただ国によって文化水準も生活様式も大きく異なってきます。この辺りの『イーエル第4帝国』は科学万能至上主義ですので神といった宗教的なものには否定的で信仰心も皆無です。」
「対して周辺国のいくつかは科学とか文明はあまり発達しておらず、代わりに神への信仰心が非常に高く、更に魔法も存在するいわゆるファンタジーな国もあります。」
「えっ?魔法もあるん?」
「はいっ!どうやらそれぞれの国の信仰心の有無によって科学が発達してたり、魔法が存在していたりするようです。」
「何ともまぁ!摩訶不思議な星やねぇww」
「この星の管理者である者があまりにもものぐさだった為、周辺一帯を統べる上位の者に権能を剥奪され、更に消滅させられたせいでここは管理者が長年空席のままみたいですね。」
「ああ、せやからそないちゃらんぽらんな事になっとるんやね?」
補足すると この星には3つの大きな大陸があり、いくつかの先進技術立国とファンタジー国家が混在している。
また対照的であるが故なのか、仲があまりよろしくない。
「じゃあ下に降りてみて色々見てみるかw」
雄二はそう言うと【認識阻害】と【言語理解】を自分とマリアに施す。
念のため【フィジカル・ブースト】【ジニアス・ブレイン】、更にこの星の戦闘レベルを鑑みて【スーパー・センス】といった『権能』レベルも1000に設定する。
「確かに『ボッカー』達は地球の人間と何ら変わらんなぁ。」
周りをキョロキョロ見ながら雄二が呟く。
ただ行き交うボッカーの半数近くは耳が長く尖っている。地球のファンタジー物でお馴染みのエルフに酷似している。
広く整備された道路を走行している乗り物?も地球のそれとは違う。
タイヤの類いは無く地面から数㎝浮いて走行している。その十数m上を別の乗り物が飛行している。
「ふむ,,,科学技術が進歩してるだけあるわなwホンマSFの世界やなぁ!」
「マスターならもっと発達した街づくりが出来るのでは?」
「いやいや…いきなりオーバーテクノロジーなもんはあんま良くないわなww」
{どの口が言ってるんだかっ!まったくヽ(`Д´)ノ}
どうやらこの近辺が『イーエル第4帝国』の首都らしい。
高層ビルの他にも様々な施設が建ち並んでいる。
そんな中を雄二とマリアは仲良くお手々繋いで練り歩く。
「こうして見ると繁華街自体は地球の街並みとそんなに相違ないなぁ・・・」
「そうですねぇ(^^」
雄二と念願のデートを実現できてマリアはとっても嬉しそうに微笑んでいる。
傍から見ればごくありふれたカップルのありふれたデートにしか見えないだろう。
{尤も周囲の者達には認識されていないのだが。}
(認識されたらされたで こないな超絶美少女やから一気に注目されて大変やろうけどなw)
こんな風に雄二とマリアは異世界である『ワーボック』の散策を楽しんだ。
目につくものをその都度【アナライズ】しながら。
存在を見えなくしているため物とか買えないが、そこは雄二が【アナライズ】と【クリエイト&フォーム】を使って全く同じものを創造する。
マリアが興味を示した洋服、アクセサリー、鞄、靴なども。
周りに認識されていないのをいいことに雄二はマリアにオイタをする。
マリアも口ではイヤイヤしているが実際ははにかみながらも嬉しそうだ。
今まで雄二への想いを我慢してきたのだからこれも致し方ないかもしれない。
もしも認識されていたとしたら、間違いなく石をぶつけられていただろう。
それほどお互いを愛しいと想う気持ちが溢れていた。
そして雄二は頃合いとみて【異空間部屋】を展開し、マリアを誘うのだった。
雄二は慕ってくれる人たちは絶対悲しい想いはさせません。
話は変わりますが、また一人小生の好きな人物がこの世を去りました。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
猪木さん…安らかにお休みください。




