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俺ってばぁ、何か知らんけど神超えちゃったみたいなんだけど?えっ?好き勝手しちゃっていいのぉ?  作者: 未だ厨二病な翁(じいじ)
第二章 未来の為に… ~高校時代そしてテイクオフ~
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本編 第007話 高校の入学式

まいどっ!じいじですw

梅雨になったかと思ったらもう明けて…でも頭の中はまだ梅雨ww

脳みそのカビよけってないんすかね?w

少し長くなってしまいましたm(__)m

まさかまさかのサプライズにおったまげた雄二であったが、ようやく落ち着きを取り戻し、更に気になる事を【アカシック・レコード】に尋ねる。

(名前も『大樹』に変わっとったんやけど、今まで「まあくん」って言われとったのはどないなるん?)

〔そのあたりもご心配ありません。既に()()()()()()()()()()()()が全て最初から『大樹様』の事として書き換えられております。無論言うまでも無く、母親である純様も()()()()()()()()()()()()()()()であると認識されております。〕

(な、なんか…俺が言うのもアレやけど、とんでもねぇなぁ!おいっ!!)

〔お褒めに預かりまして・・・(いやっ!褒めてねぇからぁ!!)〕

【アカシック・レコード】に対しても全力でツッコミを入れる雄二。

少々息を荒げながらもう一点、気になる事を確認する。

(ハア…ハア……後、念のために聞くけど。タイムリープ前の世界で所帯を持っとった嫁。アイツもこっちで存在しとるんやろ?)

〔もちろんいらっしゃいます。念の為、再度ご説明させて頂きますが・・・タイムリープ前の1974年時点に既に存在していた物、人物、事象は基本的に全てタイムリープ後の1974年、つまり現在も存在しますし、以降に生まれる物、人物、事象についても概ねはタイムリープ前のそれらがそのままトレースされます。ただ、以前も申し上げたようにマスターがタイムリープしてきた事により若干ズレが生じますが、これも微々たる埃程度のものですので問題ないかと思われます。後は…そうですね マスターのご意向により存在の有無が少しばかり違ってくる可能性もあるかと。。。〕

(ふむ・・・ますますもって俺のご都合なんやねww)

つまりは『前・世界』で所帯を持っていた女性とは()()()()()()では出逢わない事になっているのだ。

やるせない気持ちはあるが、元々結ばれるべき相手がそれぞれ違っていたにもかかわらず、運命の悪戯か?歯車が狂った因果律なのか?わからないが、同じような境遇だった為、傷を舐め合う様に寄り添って生きて来たのだ。

名前は敢えて伏せるが、せめてもの気持ちとして雄二はその女性をその場で【サーチ】で探し出すと健全な身心になるよう【状態改変】【常識改変】を施し、彼女を取り巻く環境を含めて書き換えるのであった。

(これで彼女も前よりはずっと幸せになるやろなぁw)

〔相変わらず女性にはお優しいんですね♪マスターは〕

(いやいや;;;これぐらいは普通やろw)

【アカシック・レコード】と、このようなやり取りを繰り広げているうちにようやく純が答えにたどり着いたようだ。

「えっとぉ、色々驚かされる事が多すぎて正直まだ理解が追いついてない事だらけなんだけど・・・それでもあの子、()()にとって雄さんは必要不可欠なわけだし。。。そ、それにわ、私にとっても…その…あなたはひ、必要不可欠です。。。(/////////テレ」

今年25になるアダルティな純のはずなのだが、まるで初恋をしているような初々しい少女の如き素振りで胸の内を告げるのであった。

「だだだ、だからぁ 一生あなたについていきますっ!よろしくお願いします♡♡♡♡」

(うわぁ…躊躇いなく自然に『大樹』って呼んどるし・・・)

「こちらこそ改めて宜しくお願いします♪」

微笑みながら雄二は純に答えて手を差し出し、握手を交わした。

そして、「今日のところはもう胸いっぱいでどうしようもないので家に戻って落ち着いて整理したい」と言ってきたのでちょうどまあくん改め大樹が起きて来た事もあり、一緒に純の自宅へ送り届ける事にした。

(大樹の様子もしばらくは静観する必要もあるしな。)

雄二が二人を送り届けて自宅へ戻ろうとした際、純から、

「今は高校入学の準備とかで忙しいでしょ?だから私達はそれが落ち着いてからでかまわないからねっ♡♡」

と言ってきた。

(そない気ぃ遣わんでええのに;)

とは思いつつも純にも色々準備や都合があるのだろうと考え、その言葉に首肯する。

そんなこんなで高校の入学式までの二週間余りは既存の嫁とデートをしたり、自分の国まで出向いて断続的に増加してきている国民のサポートなどをして過ごすのであった。

無論、それだけで終わるはずも無く、自重せず好き勝手に色々イタしたのは言うまでもない。



そしてついに迎えた1976年4月6日 入学式当日。

こう言った学校行事関係はいつもなら専ら父親である功が出席するのだが、今回は母親が出席する。

しかもふたり(実母と継母)

実は数日前 ()の母親である京子が、

「せっかくの雄二の‘晴れ舞台’やし、実母である多恵ちゃんにも見せてあげよ?」と、功に持ち掛けたらしい。

それに対して功は、

「なら、お前と二人で出席したらええ。」と答えて結果、その日は作業所を臨時休業にしてしまった。

それはいいのだが、当の功は・・・大人しく留守番するはずも無く、ゴルフ仲間を連れてハーフコース回りに行ったらしい。

(けっ!!そんなこったろーと思ったわw)

朝食後、歯磨き&洗顔した後 新調した真新しい制服に袖を通してみた。

『前・世界』での公立高校は当時、男子は軒並み黒色の詰め襟で統一されていた。

なのでそこは雄二がちょちょいと…{良い子はマネしないようにっ!}

(だって黒の詰め襟なんて古臭いし~ダサいし~…襟首が窮屈だし~)

てなわけで制服は濃紺のブレザーと少しだけ濃いめのグレーのチェック柄スラックス、ネクタイは白と青のストライプ柄に変更した。(強引に)

「雄っ!よー似合っとるやないっ♪」

「ホンマやわぁ~!!雄二、かっこええでぇ!!」

「お兄ちゃん♡♡♡♡」

「ユージ様ぁ~♡♡♡♡」

「ユージ様~♡♡♡♡」

「素敵よ♪雄二さん♡♡♡♡」

「雄様♪かっこいいです♡♡♡♡」

多恵子はこの街の親類の家に前泊させてもらって今朝早く尋ねて来たわけだ。それは必然的に今 同居している嫁らとも初遭遇する訳で。

メル、ルネ、アリー、文乃を順を追ってさりげなく嫁として紹介していった。

お嫁さん達はもれなく緊張なさっていらしてた。

京子が上手くフォローしてくれてたのですぐに打ち解けてくれたようだったが、

「多恵ちゃん?驚くのはまだ早いで?雄二のお嫁さんはこれだけとちゃうからw」

などとバラされてしまったもんだから。

「雄二ぃ?・・・後でちょい語り合おうかぁ?(-_-メ)」

(ひぇ~~~~~~;;;Σ( ̄ロ ̄lll))

それはさておき。。。時刻は8時にさしかかっていた。

入学式自体は10時から開催される予定なのだが、その前にクラス分けとSHRがあるようなのででそろそろ出た方が良いだろう。

ちょうど一緒に行くことになっている圭子母娘もやって来た。

圭子も雄二の嫁だと紹介される多恵子はニコニコ。でも雄二を見る時は目が笑っていなかった。

母親同士の挨拶も終わり、予約しておいたタクシーに分乗して高校へ向かう。

明日が小学校の始業式だという秀美とここにいる圭子以外の嫁はお留守番である。

タクシーで15分要し高校の校門に到着。入学式式典会場である体育館前まで歩く。

待ち合わせていた良江親子とも合流する。

良江のところはどうやらご両親揃って出席されるみたいだ。

良江も嫁だと紹介し、更に親同士の挨拶。多恵子の顔が若干引き攣り気味になっている気がする。

(気のせい気のせい・・・・(;・∀・))

そこに生徒会長の詩織も駆けてくる。

無論、詩織も嫁だと多恵子に紹介する。多恵子が雄二の耳元で、

「どんだけおんねんっ!!!どんだけっ!!!」と半ギレしてツッコミを入れてきた。

同時にわき腹をツネツネされた。

そこへ学年主任の浅野先生が来て最終的な段取りを説明される。

詩織が生徒会長として新入生歓迎の挨拶を行なった後、雄二が新入生代表の挨拶をする手筈である。

ここで新入生組は親と別れてクラス分けが張り出されている掲示板へと移動する。

「えっと・・・俺は・・・っと」

ここでもこんな事に『権能』を使うのもどうかと思い、普通に目で探す。

「・・・・とっ!A組かぁ・・・」

「私B組・・・」と圭子。

「私はD組だった。」良江が続く。

「俺はG組だったわw」いつの間にか近くにいたゆきっつぁが更に続く。

「私はF組だったよ」ゆきっつぁがいるという事はその彼女の北川さんもいる訳だ。

「しっかし、見事にバラけたなぁw」

他にも同じ中学出身の新入生は何人かいるが、特に親しい訳でも無いので割愛する。

ちなみに女子の制服に関しては特には弄っていない。つまりは今年の新入生から男子だけ詰め襟から女子の制服をモチーフにしたブレザーへ移行した事にしたのだ。

女子の制服も濃紺のブレザーと男子のスラックスと同じ色彩のスカートそしてネクタイといった出で立ちだ。

人によってはカッターの上からベストを着ている人もいるが。

それぞれのクラスも判明したのでそれぞれ散ってSHRに備える事にした。

おニューの上履き(と言ってもサンダルっぽいが)に履き替え教室に向かう。

「ガラガラッ!!」と引き戸を開けて教室に入る。

既に大部分の生徒が着席していたようで一斉に雄二へ視線が集まる。

一瞬静まった空気が刹那よけいにザワザワしだす。

普段から『第一の権能』のレベルを一般人の数倍~十数倍の能力に上げている状態を維持しているので聴力も半端ない。つまりは、

「あいつって確か…○○○中の・・・」

「新入生代表の挨拶をするとか?」

「・・・つまりは首席で合格って事。」

「本当かどうかはわからんけど…全教科満点だったとか?」

「そんな奴と同じクラスに?」

「でもアイツ…カノジョが何人もいるって・・・」

ヤロウ連中の僅かなささやきも拾うわ拾うわ!!

一方、女子からは、

「キャー!同じクラスぅ?♡」

「でも何人もカノジョがいるとか?」

「さっき見かけたけど何人も女子に囲まれて歩いていたよーな…」

「そのカノジョの一人が現生徒会長だとか?」

「かなりの美人で何人も告白しては尽く玉砕したとか?」

「その生徒会長が堂々と嫁宣言したとか?」

「その相手が?・・・」

(・・・・・俺ってこない有名人やったん?・・・・)

〔フッ・・・何を今更(嘲笑)〕

(うぐっ!・・・・)

最近【アカシック・レコード】の雄二に対する態度がやや尊大になっている件。

ダメージを受けつつも雄二は出席番号順の席に着く。

幾ばくも間を置かず、背広姿の男性と小柄なフォーマルスーツに身を包んだ女性が入って来た。

「よーしっ!皆 揃っているな?・・・私がこのA組を受け持つ担任の牧村だっ!よろしくなっ!」

男性の方がまず簡単に自己紹介する。続いて、

「えっと・・・皆さん、ご入学おめでとうございますっ!私は皆さんの副担任になります江藤と申します。大学を出たばかりなので何もわかりませんが、皆さんと一緒に頑張って勉強していくので宜しくお願いします!」

正担任より副担任の挨拶の方が長かった。

「では今から入学式へと向かう。廊下に出席順で整列っ!」

牧村先生は30代前半で中々精悍な面持ちだ。

対して副担の江藤先生はいかにも新卒の初々しさ満点の女性で小柄さが一層保護欲を誘うような女性だった。

階段、廊下、渡り廊下を経て式典会場である体育館前に到着。

「ああ、稲村は新入生代表やったな?稲村の座る席は江藤先生にお願いしてあるから先生の指示に従う様に!他の皆はこのまま待機して、指示が出たら私について来るようにっ!」

雄二を除いたクラスメートは指示に従い、その場で待機。

「稲村君はこちらです。」

江藤先生が手のひらを指し示しながら誘導してくれる。

「じゃあ ここに座っていてください」

示された席に座ると、

[やほーっ!ゆうくん♡♡♡♡]と詩織が【テレパシー】で話しかけてきた。

何気なく横を向くと雄二の席から右4番目のところで周りに気付かれないよう小さく手を振る詩織がいた。

雄二も目立たないように小さく返す。

程なく進行担当である木村教頭がマイクに向かって、

「開式の辞っ!只今より昭和51年度の県立○○高等学校の入学式を執り行ないますっ!」

その言葉で場内の喧騒がトーンダウンする。

「新入生入場っ!」

同時に先程一旦閉じられていた扉が解放され、順次 新入生が担任に先導され入場して来る。

A組が最初だ。

全部で10クラス、つまり新入生全員で400名に及ぶ。

新入生が入場している間、流れてくる音楽は定番中の定番“エルガー”の『威風堂々』である。

最後のJ組が着席し終わると、BGMが鳴り止み、

「国歌斉唱っ!全員ご起立願います。」

厳かな雰囲気の中、恐らくカセットテープなのだろう『君が代』の伴奏が聞こえてくる。

(そーいえばこの時代はまだほとんどの学校で抵抗なく流されとったなぁ。)

21世紀に入る頃には“『君が代』=軍国主義の象徴”などと言って学校行事の際、国歌斉唱を行なわない学校も結構増えて来たのだ。

「校長先生によります入学許可宣言っ!新入生以外はご着席ください。」

雄二もそのまま起立しておく。

徐に鵜飼校長が、

「今この場で立っている諸君っ!君たちはこの伝統ある○○高校への入学資格を見事に勝ち取りました。おめでとう!今後の更なる精進を期待すると共に総勢400名の入学を許可する事をここに宣言しますっ!」

パチパチパチパチパチ・・・・拍手が鳴り響く。

「続きまして…校長先生からの式辞を頂きます。新入生はそのまま起立しておいてください。」

鵜飼校長が引き続き、式辞を述べる。

雄二は欠伸が出そうになるのを何とか堪える。

校長のありがた~~い式辞を賜り、ここでようやく新入生の着席が許される。

このあと、来賓による祝辞、出席されている来賓の紹介、祝電披露と進み、やがて、

「在校生を代表しまして生徒会長によります新入生歓迎の言葉を述べて頂きます。」

(おっ!いよいよしーちゃんの出番やねw)

詩織と雄二は先程から【テレパシー】で会話を続けていたが、ここで一旦辞めた。

詩織は壇上に上がると父兄、来賓、職員そして正面に向けお辞儀をしたのち、

「校庭の桜の木もようやく彩りをつけ始め、春の香りも日に日に強くなって来ました。新入生の皆さんっ!・・・この度は栄えある我が○○高校へのご入学おめでとうございますっ!!」

(お~♪相変わらず可愛らしい声やねぇw♡♡♡♡)

「在校生を代表しまして歓迎の言葉を述べさせていただきます。」

詩織も雄二の加護の影響でもはや人間の域を超越しているので本来は式辞用紙に書いてあるものを読み上げるのだが、何も見ずにスラスラ言葉を続ける。

(さすがっ♪しーちゃん♡♡♡)

ノー天気な事を思っていた雄二だったが、一通り歓迎の言葉を終えた詩織が次の瞬間放った言葉で固まってしまうのであった。

「ここまでは生徒会長としての言葉でした。続きまして私個人の言葉を少しだけ述べさせていただきますねっ♪・・・ゆうくん!入学おめでとう!!やっとまた同じ学校へ通えるよね?小学校以来だよね?本当に、本当に待ち遠しかったよ!今、私が存在出来ているのはゆうくんのお陰。ゆうくんと私は一心同体♡♡♡♡だから何があっても私はゆうくんと共にいるからネッ♪宇宙で一番愛してるよ…ゆうくん♡♡♡♡」

(おいおい・・・・これって・・・)

何とか正気を取り戻した雄二はある事に気が付く。

〔はいっ…詩織様は無意識のうちに『権能』を行使されておいでです。〕

「最後に・・・私に好意を寄せてくれている方々…ごめんなさい!私は既にゆうくん、稲村雄二に身も心も全て捧げています。つまり私はもう稲村雄二のお嫁さんです。これは神様だろうが誰であろうが絶対不可侵の決定事項ですのでくれぐれも私達の邪魔をしないようにお願いします。。。以上っ!!」

最後はこれも無意識であろう会場全体に【威圧】を放ったのち、詩織は舞台から降りるのだった。

普通の状態であれば詩織のこの暴走じみた行為を止める者もいただろう。

しかし、その場の空気は完全に詩織の無意識な『権能』の影響により、それはごく当たり前の行為だと思わされているのだった。

〔恐らく詩織様はマスター、マリアに準ずる強さがおありかと。。。『ゼウス』らが束になっても指一本で弾かれるくらいには。〕

この場で影響を受けていないのは雄二、圭子、良江のみ。

ただ呆気に取られてそのまま見ているしかなかったわけだが。

〔これも推察ですが、先ほどの詩織様の【言霊】の影響はこの星全域に及んでいるかと。。。〕

(何それっ!?・・・ま、まぁ俺が神力注ぎ込んじゃったからなぁ;;;)

〔確かにそれが主な原因でしょうけど。。。やはりそれほどまでに詩織様はマスターを愛してらっしゃるというのが最も大きいかと思われます。〕

(そうやな・・・・嫁はみんな平等にせんとアカンやろうし、もちろんそのつもりやけど。。。やっぱり、しーちゃんは特別やわ!別格やわ!他の嫁には申し訳ないけど。。)

〔マスターはその御心のままで宜しいかと・・・他の奥方様方もご理解されてると思われます。〕

詩織が舞台から降りて自分の席に着くまでの間、雄二は【アカシック・レコード】と詩織の『権能』について論じていた。雄二は今のところ詩織をどうこうするつもりは無い。

一拍置いて、

「では次に新入生代表によります宣誓の言葉を述べて頂きます。新入生代表の方は壇上へ!」

(おっと!俺の出番やなw)

雄二は元気よく返事をして、颯爽と壇上に上がる。

雄二も数回お辞儀を繰り返し、すぅーっと一回深呼吸をしてから用意した式辞用紙は手に持ったまま、それを見る事無く言葉を紡ぎ始める。

息子の晴れ舞台を後ろの席で見つめる母二人。既に涙腺が緩んでいるようだった。

「春の息吹がここかしこに感じられるようになってきました今日(こんにち)、私達総勢400名は○○県立○○高校へと入学する事が出来ました。本日は私達、新入生の為にこのような立派な入学式を行なって頂きます事、大変感謝いたします。」

まずは出だしとして無難な言葉でまとめる。

その後も希望に満ち溢れた高校生活を送る事、伝統ある本校の名に恥じない言動に努める事。などを述べ、

「私達はまだまだひよっこです。そんな私達が道を誤らないよう先生方をはじめ、ご父兄の皆様、そして諸先輩の皆様の温かくも厳しいご指導ご鞭撻を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。・・・以上をもちまして新入生の誓いの言葉とさせていただきます。       新入生代表 一年A組 稲村雄二。」

と〆た。

しかし雄二はそのまま立ち去る様子も無く、一点だけ見つめ、次の言葉をかます。

「先程、生徒会長 佐倉詩織さんから僕に向けられた言葉にはちゃんと答えないと男じゃありません。だから少しお時間を頂戴しますね。」

と言って再び深呼吸をすると、

「ここからは個人的に宣言しますっ!しーちゃんっ!これからどんなことがあっても絶対しーちゃんの傍でしーちゃんをずっと護っていくし、絶対幸せにしてみせるっ!いや…しーちゃんだけやないっ!圭子、良江も絶対幸せにするっ!!無論他の嫁も!!だから俺と嫁の間に割り込む事など例え神でも許さんし不可能やからそのつもりで。。。。以上っ!!」

雄二もここで『権能』を行使して全宇宙に及ぶ【威圧】と【植え付け】を行なう。

雄二のそれは意識を持った強力な『権能』なので“絶対効果絶対効力”なのであった。

とは言っても、これは雄二と嫁達の間を邪魔する言動のみに対する極限定的なものなので、それ以外のあらゆる事象(言動、意思、感情等も含む)には何ら影響しない。

それを聞いていた詩織はハラハラと感激の泪を零していたのは言うまでもない。圭子、良江も言わずもがなである。









な、なんか詩織ちゃんまで暴走しだしました(;・∀・)

次回から高校生活本格始動です♪

怒涛のフラグ立ちになるかも?ww

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