本編 第001話 高校入学前の春休みあれこれ その一 ~3人揃っておめでとう♪ ~
まいどぉ!じいじですw
本話から第二章に入ります。
どうかよろしくお願いします。<(_ _)>
中学の卒業式も無事?終えた雄二はそれから数日間、特に何をするでもなく大人しく?家でまったり過ごした。
そして迎えた3月15日。今日は高校入試の合格発表である。
既に結果はわかっているのだが、わざわざ一緒に見に行ってくれると言う父親を無下にする事も出来ないので連れ立って見に行く。
一緒の高校を受験する為に早くからドイツより帰国している圭子母娘も伴って。
圭子も良江も無事に合格している事も無論、把握済みなのだが、無粋な事はしたくない雄二なのだ。
現地(高校構内)で良江親子と詩織とも落ち合う。
めでたく3人とも合格した事を親達と喜び合っている所にこの高校の教職員らしきおっさんが雄二に近づいてきた。
一緒に喜んでいた詩織と面識があるようで詩織と一言二言話した後、雄二に向かって、
「君が稲村雄二君で間違いないよね?」と尋ねて来た。
「はいっ!僕が稲村雄二ですが?」
「ああ…失敬した。私はこの高校で学年主任をしている浅野と言う者だ。」
いきなりの学年主任の登場に一同びっくりするものの、これからお世話になる訳なのでそれぞれが挨拶を交わす。
「それで…君や親御さん達には申し訳ないんだが少しだけ時間を頂けないだろうか?なるべく短時間で済ます。ああ!そういえば生徒会長の佐倉君は昨年お願いしたんだったね?丁度いい。君ら知り合いみたいだし佐倉君も一緒に来てくれないか?」
雄二は詩織と顔を見合わせながら、【テレパシー】で、
[ほらねっ!やっぱりゆうくんに言ってきたぁ♪私も去年やった事だしぃ~☆彡]
(ふむ…まぁわかっとった事やしwちゅか、しーちゃん 生徒会長なんやね?w)
[そだよぉ♪だから敬いたまへww後輩君♡♡♡♡]
(ははーっ!!)
父親、圭子母娘、良江親子に断りを入れてその場で待っててもらう。
浅野先生の後に続いて雄二は詩織と共に歩き出す。
連れていかれたのは校長室であった。
中に通されると、メガネをかけた初老の男性とその人より少しだけ若いおっさんが待っていた。
校長と教頭だ。ちなみに校長の方は鵜飼先生。教頭は木村先生だ。
それぞれ自己紹介をして本題に入る。
「稲村君は本校始まって以来、初めての5科目オール満点で合格されました。内申も文句のつけようがない完璧なものでした。そこでですね…」
校長が雄二の眼を見据えながら、
「4月6日に執り行われる入学式で新入生代表としての挨拶をお願いしたいと思います。」
雄二としては既にわかっていた事なので特に驚きもせず、
「謹んでお受けいたします。」と言いながら頭を下げた。
すると、あまりにもスムーズに快諾したので校長、教頭、学年主任は拍子抜けしたような顔をして、
「受けてくれるのですか!?・・・そ、そうですか!」
と返す。
「詳しい文例とか様式などは昨年、『新入生代表』をつとめた隣にいる佐倉さんから聞いておいてください。」
これで用件は終わったはずなのだが。
「そうですかそうですか。。。君が佐倉さんの・・・」と言いながら鵜飼校長はニヤニヤ。
詩織を見やれば、やや俯き気味にしながら視線を泳がせ、顔を真っ赤っかにしていた。
どうやら詩織と雄二の関係は既に校長らは知ってる様子だ。
しかも詩織本人が当初から周囲に堂々と雄二の存在を明かし、
「私には既に将来を固く誓い合ったそして、身も心も結ばれた旦那様がいます♪」
とまで宣言してのけているのだった。
「どうりで佐倉君にどんな相手がどれ程告白しようが玉砕する訳だww」
学年主任の浅野先生までそんな事をぶちまけてきた。
(しーちゃん、モテモテなんや?w)
[私はゆうくんさえ居てくれれば、それでいいのぉ♪♡♡♡♡だからぁ他は全く興味無いのぉ~☆彡]
詩織の雄二に対する愛情は例え神だろうが悪魔だろうが絶対敵わない永遠不変のものなのだ!
その想いが溢れだしてしまい、詩織は3人の教師相手にノロケ話をさく裂させてしまう。
それをほぼ強制的に聞かされ続けた3人のおっさんは口から濃縮還元された黒砂糖シロップを吐いていた。
雄二は雄二でまさかの拷問的展開に成すすべもなく、生ける屍になっていた。
そんなこんなでやっと解放(というかノロケを十分話して気が済んだ)された二人がみんなの待ってる場所に戻る事が出来たのは30分以上後だった。
「話ってなんやった?思ったより遅かったやんか。」
父親の功が聞いてくる。
圭子と良江もやや心配そうな面持ちである。それもそのはず…雄二はえらく疲れ切った顔をしていたのだ。
「入学式に新入生代表として挨拶してくれってさw」
「「えええ~~~!!??」」
(二人共期待通りのリアクションおおきにっww)
「今度はちゃんと真面目にせーよ?」
功がすかさず釘をさしてくる。
(┐(´д`)┌まだ卒業式の事、根に持っとるんかいっ!このクソ親父w)
心で毒を吐きながら、
「へいっ!」と返事をする。
その後は制服の予約注文を丁度その場に来ていた業者に頼んだり、必要な教科書等を予約したりした。
時間的にお昼ドキの良い時間になっていたので3人の合格祝いも兼ねて『デ○ーズ』で食事を摂る事にした。
この頃、丁度雄二の住んでる地域にも『デニ○ズ』が進出し始めていた。
8人掛けのシートが空いていたのでそこに着席する。
まずは飲み物で乾杯する。
子供らはもちろんのこと、父親らも車で来ているし、真っ昼間という事もあり やはりウーロン茶やジュースで。
「「「「合格おめでとうっ♪」」」」
「「「ありがとうっ!!」」」
肉好きな雄二はAランチ(カットステーキセット)
功はBランチ(ミックスフライセット)
詩織はグラタン&サラダ
圭子はエビドリア
圭子母はナポリタン
良江はオムライス
良江父はハンバーグセット
和食が一人もいないのはなぜだろう?
さておき。これで雄二、圭子、良江は晴れて詩織の後輩になったわけだ。
詩織もとても嬉しそうにしている。
あれやこれやと会話が弾む中、良江父から
「稲村さん?これから娘がご厄介になる訳ですが、本当に下宿代とかよろしいのでしょうか?」
そうなのだっ!昨年、クリスマスパーティーを開催した時、詩織のご両親、圭子の母親、そして良江のご両親が一堂に会したのだが、その時、彼女らの親御さんから、
「もう嫁にやったのも同然なんでこの際、娘も一緒に住まわせてもらえませんか?ぜひともお願いします。」
と雄二の両親に頼み込んできたのだ。
最初は功も、
「そ、そんな・・・大切なお嬢さんをうちのバカ息子が・・・本当にすみません;;;」
如何にも雄二を悪者にして平謝りを繰り返すだけだったのだが、
「稲村さん?その息子さん…雄二君のお陰で娘は今、幸せに笑っていられるのですよ?もう少し息子さんの事、誇ってあげてもいいんじゃないですか?それに…娘も雄二君の傍が一番幸せなんです。」
とまで言われては受け入れるしかない。。。と腹をくくったわけだ。
「その代わり…と言っちゃなんですが、本当に嫁として つまり、今後はうちの娘としてお嬢さんを預からせて頂きますけどよろしいですか?」
「ええ、もちろん。その方がありがたいです。」
とんとん拍子に話が進んでしまい、この4月から圭子、良江、詩織が正式に雄二の家に同居(正確に言えば同棲)する事が決定してしまったのだ。
既に夏休み期間中、彼女達は雄二の家で寝食を共にしている訳なので今更ではあるが。
同時にその場で功が、
「という事でうちの娘になる訳ですから下宿代とか食費などは不要ですので。」
と宣言してしまったのだ。
それがクリスマスパーティーでの事。
その時の事に対してこの場で良江父が申し訳なさそうに確認してきたのだ。
圭子母も同調するように、
「本当にお世話になってばかりで・・・申し訳ないんですが。。」
これに対し 功は、
「いえいえwホントなら学費もこっちでかまわないんですけどね。。。」
「いやいや・・・せめて学費だけはこちらで賄わさせてください。。。」
どうしても学費だけは負担させてほしいと何度も言われ、しぶしぶ了承したのだが。
ぶっちゃけ雄二が母親の京子に渡した預金口座には一家が一生遊んで暮らせるだけの残高が残っているのだ。
雄二が『ヴィリュ』対策として【召喚】した異世界魔王『ベオロム』。
その世話役を『マモン』にお願いしてその見返りとして金、銀、パラジウムといった貴金属のインゴットを大量に渡しておいたのだが、
「主様には常日頃から色々とお世話になりっぱなしでございます。。。とてもとても只で頂くわけには。。。」
と言って取引の都度、口座に手数料等を差し引いた相当額のお金が振り込まれていたのだ。
なので、嫁らの生活費はもちろんの事、残っていた家のローン、新たに建てた作業所やその敷地の購入、自宅の増改築、それに伴う家財道具等の一掃買い替え、更には功の車なども新規購入したにもかかわらず、それらの総額を差し引いた預金残高が数十億。
京子も、
「あんだけ使ったはずやのに・・・何やもっと増えとるんやけど?Σ( ̄ロ ̄lll)」
てな具合に呆れかえっていた。
しかし両親の良い所はどんなに金銭的な余裕が出来ても今、従事している仕事を辞めない事だ。
人間と言うものは急に裕福になると得てして堕落して怠け者になるものだが、功も京子も根っからの貧乏性なのか、働くのをやめないのだ。
そんな両親を雄二はとても尊敬しているのだ。だからこそ自分の口座を京子に預けているのだ。
今後も同居人が増える事で親の負担が増えるのは忍びないという側面もあるのだが。
こうして雄二宅にいつ頃引っ越すのか?の段取りが話し合われた。
既に彼女達の個室も用意されているし、必要な物も全て揃っている。
彼女達の親も雄二のあまりにも非常識極まりない“超常的な能力”については十分理解しているし、雄二の傍が「最も安全だ」とさえ思っている。雄二に全幅の信頼を置いているのだ。
そんな親達にも気を遣って雄二はこれから生活するであろう雄二宅の彼女らの個室には既に『実家への扉』を設置して、いつでも彼女達が実家にある自分の部屋と行き来できるようにしている。
そんな説明を雄二から受けた圭子母は安心しきった表情で、
「これで私も安心してドイツへ戻れます♪」
と告げた。
時計を確認すると既に14時近くになっていたのでそろそろ解散する事にした。
雄二親子は圭子母娘と詩織を送っていく為、車に同乗させる。
良江父娘は自分達の車で戻って行った。
車内で雄二が圭子母に、
「ドイツへ帰る時は僕が送っていきます。お義父さんにもちゃんと挨拶とかしたいですし。」
「えっ・・・でも…本当にお世話になりっぱなしで申し訳ないんですが。。。」
「大丈夫ですよ^^尾崎さん。こいつもそちらの旦那さんに会ってちゃんと筋を通したいんですよ。我が儘を訊いてやってください♪」
功がナイスなフォローしてくれた。
(この親父・・・どうやら新しいゴルフクラブをご所望らしい。。。ったく!!(ーーメ))
全然ナイスではなかったようだ(呆)
眼を細めて雄二が功を見やるとすっとぼけた顔でハンドルを握ってらっしゃった。
まずは詩織を自宅まで送り届け、親子共々 詩織母に挨拶をする。詩織父は仕事で不在なので後日改めて挨拶に来ると伝える。
圭子母娘の住むアパートは雄二の自宅近くなので後はお気楽気分で帰路に就く。
母娘を送り届けた雄二は家に着くなり、
「ユージ様ぁぁぁ♪♡♡♡♡おめでとうございまぁ~す☆彡」
「雄二さんっ♪♡♡♡♡合格おめでとう☆彡」
「ユージ様っ♪♡♡♡♡おめでとうございます!今日はごちそう作っちゃいますね☆彡」
「雄様ぁっ♪♡♡♡♡合格おめでとうございまぁす☆彡」
既に同居している嫁達にもみくちゃにされながら高校合格の祝福を受けていた。
どうやら『嫁ネットワーク』で雄二の合格を把握していたらしい。
妹はまだ学校から帰って来てないようだ。
一緒に帰宅した功はそんな雄二達を見るや、
「けっ!父親の前でイチャついてんじゃねぇ!!このハーレム野郎がぁっ!!!」
とても父親が吐くセリフと思えないのだが。。。
ちょうどチョットした用事で作業所から戻ってきてそこに居合わせた京子に雄二が、
「お母ちゃん?お父ちゃんがまたゴルフクラブ買い替えたいらしいで?ww」
「ちょ・・・おまっ;;;;「なんやてぇ?お父ちゃん?ヽ(`Д´)ノ怒メ」」
「ひぇぇぇぇぇ~~~!!!(怯)」
その後、功は京子に耳を掴まれたまま作業所に連行されて行った。
(あとは(´・ω・`)知らんがなww)
雄二がそのままリビングで嫁らと寛いでいると秀美が学校から帰ってきた。
「お兄ちゃぁぁ~~ん♡♡♡♡合格おめでとぉ~~☆彡」
帰ってくるなり、そう叫びながら抱き着いてきた。。。ランドセルを背負ったまま。
(・・・だった!コイツも『嫁ネット』メンバーだった(-_-;))
ひと通り『お兄ちゃん成分』が充填できて満足した秀美が雄二の顔を見ながら、
「そーいえば今日、三枝先生にお兄ちゃんの事 聞かれたよ?」
「へっ?」
即座に雄二は念の為、【センサー】と【アナライズ】でまあくんの様子をチェックする。
まあくんには何かあった時、雄二にすぐ知らせが入るように『お守り機能付き塩ビ人形』をプレゼントしてあるのだ。
よって何も知らせが無いという事は問題も起こってない訳で。だから特には用心してなかったのだ。
(ふむ・・・特にまあくんには何も問題は無さそうやな。。。)
「ほら…今まではお兄ちゃんの高校受験があったからまあくんにも我慢をさせてたみたいなんだけど、まあくんもお兄ちゃんに会いたがっているんだって!」
「あーっ!そゆことかw」
三枝先生も雄二に気を遣ってここ何カ月かは連絡を取ってこなかったのだ。
失念していたわけではないし、気には懸けていたのだが偶々会いに行く機会が無かったのだ。
「そうやなぁ…なら秀美?悪いけど三枝先生の都合の良い日、聞いてきてくれへん?その日にまあくんに会いにお邪魔しようかと思うんやけど。」
「わかったーっ!明日、学校で聞いてみるぅ♪」
「ああ、頼むわw」
(この春休みもいつにも増してイベントてんこ盛りになりそうやなww)
無意識に秀美をナデナデしながらそんな思いを馳せる雄二なのであった。{シスk…自粛}
その日の晩──
ルネの言葉通り、雄二の合格祝いという事で夕食は雄二の大好物である焼肉になった。
お寿司でも良かったのだが、雄二がこの世界で一番好きな食べ物それが ‟ヤキニク”なのだっ!
この頃はまだそんなに出回っていない九州産黒毛和牛。
そんな代物のタン、リブロース、ランプ、三角バラ(カルビ)、ザブトン、ハラミ、ホルモン。それが大皿に所狭しと並べられていた。
無論 これらの出どころは雄二なのだが。
ホットプレートでは火力が弱いと考えた雄二はその場でガスを使った焼肉グリルを創ってしまう。
しかも人数(総勢8名)が多いので2基。
京子とアリーはジョッキーに生ビールを、下戸の功は小さなコップにごく少量のビール。
未成年組とお酒が苦手な文乃はサイダーをそれぞれ手に持ち、
「合格おめでとぉ~!!かんぱーいっ!!!」
案の定、功はほんの少量のビールを口にしただけで顔が真っ赤である。
(こういうところは『前・世界』と変わらんのなぁww)
一家団欒。みんなで一緒にワイワイしながら焼肉を堪能していると、
「雄・・・せっかくやから多恵ちゃんとこ行って報告してやりぃ?喜ぶ思うで?」
突然、京子がそんな言葉を放つ。
話を振られた雄二は京子と功の顔を見る。
二人とも穏やかな表情で首肯する。
(やっぱそうなるか。。。)
多恵ちゃん・・・多恵子=功の前妻で雄二の生みの親。今は京都の福知山に住んでいる。
雄二が2歳の時、功と離婚した。
離婚当初は雄二を連れて実家である福知山へと戻っていたのだが、功が「女手一つで子供を育てるのは大変だろう」と言いながら半ば強引に雄二を連れて帰ったのだ。
その頃には既に現在の妻である京子と所帯を持っていた。
ここもタイムリープ前と一致している。
大きな相違点は今 存在している雄二が障がいとは無縁の健常児である事、そしてタイムリープ後のこの世界が様々な面で雄二にとって都合の良い世界であるという事。
「そやな…ええ機会やし、久しぶりに会ってくるわ♪」
こうしてもう一つ、雄二の二度目の15歳の春休みにイベントが追加されていった。
という事で新たな章へ突入ですw
今まで以上に暴走するかもしれません。しないかもしれませんww
お気づきかと思いますが、最近は定期的に毎週日曜日の午後9時に次話投稿しております。




