本編 第七十六話 人生が二度あれば
お世話になります。
先に本編の続きを投稿しますが、予想以上に長くなってしまいました。
分割する事も考えましたが、あえて一つのまま投稿します。m(__)m
ちなみに表題タイトル・・・わかる人はやはりお仲間ですw
「さて・・・どーすればええかなぁ?この魂達・・・」
そう呟きながら雄二は自ら命を絶った人達のものであろう魂に目を向ける。
その半数以上は霊体であり、いわゆるオーブである。
中には薄い半透明ではあるが、辛うじて人影のように揺らいでいる魂も存在する。
しかし雄二に視線を向けられた彼らは堪ったものではない。
先程の赤エフェクトに対する蹂躙劇を目の当たりに見ているのだ。
皆さん一様に縮こまってビビリまくってらっしゃる。
それに気が付いた雄二は極力優しい口調で、
「心配せんでもええよ?消滅させたりはせんから!」と告げた。
それにすぐ反応して
「・・・・ほ、ほんとうに?」と消え入りそうな小さな声で尋ねてくる者がいた。
恐らくは自殺してまだそんなに日が経ってないのであろう、透けて見える女の子の人影がユラユラ揺れていた。
「アンタらが昇華を望むんなら別やけど、無理やりはせん。約束する。」
そう答える雄二。
その言葉を受けて安心したのか魂達は大人しくなる。
(自らこの世に存在するのを拒んで今の状態でおるのに、消されるのは嫌なんや?)
少々矛盾している身勝手さに「ん?」となるものの、雄二は話を進める為に次の行動に移る。
【サイコメトリー】、【状態改変】そして【コーリング】の複合技をここにいる魂達を対象に行使する。
すると白い小さなオーブだった魂が恐らくは生前の姿だろう人の形になってゆく。
ただ完全な肉体ではなく、あくまでも思念体としてである。したがって薄く透けている。
先程言葉を発した少女の人影もより鮮明に元の面影を現している。
皆びっくりしているようだ。
「これで意思の疎通はできるやろ?ここから先はアンタら次第やし、俺の仕事やない。」
雄二の『権能』を駆使すれば、樹海全域に散らばっているであろう彼らの骨ひとかけらがあれば極端な話、蘇生はできるだろう。しかしあくまでも彼らは自らその生涯を終わらせたのだ。元に戻すのもおかしな話なのだ。
アリーは雄二の隣に寄り添って黙って微笑んでいるだけ。雄二のやろうとしている事はわかっているようだ。
「ほなそろそろ本題に入るで?」と言うと、【異空間収納】から丸テーブルと椅子を二つ、更にティーセットを引っ張り出し、アリーと共に腰かける。ティーカップではあるが、淹れるのは玄米茶(謎)
アリーさんのお気に入りらしい。
お茶を一口含んだ後、徐に自殺者達に向かってある提案をする。
「アンタら、ココとはちゃう別の世界で人生をやり直してみーひんかぁ?」
突然とんでもない事を提案された為、一瞬固まる彼ら。
雄二とアリーを一斉に見つめる数百にも及ぶ視線。
しばらく静寂に包まれていたが、どこからかか細い声で、
「・・・や・・・っ!」
声のする方へ視線を向ける雄二。
「ん?」
「・・・や、やり直すって・・・??」
「せやっ!もし、アンタらがこの世界に何の未練も無く、別の世界でもええからもう一度生き直してみようという気があればやけどな。」
雄二がこう答えると別の場所から、
「・・・それって生まれ変わるって事なんじゃ?・・・」
「普通はそうやね。人間に限らず生き物は全て死んだら魂だけ昇華、つまり冥界わかりやすぅ言うたら『あの世』に送られ、選別され、輪廻転生の枠に組み込まれる。この場合ほとんどは前世の記憶は失うがな。稀に例外もおるらしいが。」
ここで一旦言葉を区切り、お茶を一服。隣で女神様も美味しそうにお茶を啜っておられる。
「でもアンタらは自ら命を絶った為、昇華もされず、輪廻の理からも外れてこの世にそのまま彷徨っている。」
「・・・それのどこが悪いんだよ?別にいいだろ?人の勝手じゃん!」
という声が上がる。
どこにでも必ずこういう奴はいる。人の言う事をまともに聞かない。揚げ足を取る。あー言えばこー言う。
これも一応テンプレ?なのかもしれない。
(いやいやいやいや・・・アンタらもう人とちゃうからっ!)
心の中で即座にツッコむが口では、
「そうやね!アンタらの勝手やわなっ!でもここはわかっとるやろうけど、魑魅魍魎、物の怪たちの巣窟やで?瘴気や邪気が満ち溢れとるんやで?そんなとこに長ごうおった結果がさっきの赤い奴らや。あの中には以前まで人の魂やったもんがけっこうおったわ!」
雄二がそう返すと、先ほどイキがっていた奴は黙り込む。
「それにさっき言うたやろ?アンタらにその気があれば・・・ってなっ!強制はせんで?ココにこのまま残りたいんならそれでかまへんで?・・・まぁ、もし化け物に成り果ててまったら又浄化させてもらうけどなw」
雄二が更に付け加えると、あちらこちらから、
「化け物やだぁ~~~!!」
「消えたくないよ~~~!!」
などと、再び身勝手な事を叫びだす。
「しばらく考える時間を設けるので、よー考えて決めて欲しい」と告げて、雄二は再びお茶を楽しむ。
すると、先ほどと違う雰囲気を感じる。
ふと、見ると今まで無色だったエフェクトが黒ずんでいる魂がいくつか出てくる。
それらを【アナライズ】で見てみると、
⁅よしっ!違う世界に行ってこの世界でできなかった事、やりたい放題してやるっ!金も女も好きにさせてもらうっ!!⁆
⁅ただ…つまらんかったから死んでみただけだったけど、ラッキーかもな♪ここじゃない世界ってどこだろ?・・・というか、このガキって神様か何かか?隣の女、すげー美人じゃん!一発ヤラせろよぉ!!⁆
⁅別の世界に行って、俺をさんざんコケにしてきた女どもに復讐してやるのも面白いかもなぁ!!⁆
濁りきった欲望に塗れた連中だったようだ。
(ふむ・・・全員を対象に色分けしといて正解やったわ♪さっき反抗的やった奴もしっかり黒いしw)
アリーにだけ聞こえるように、
「こいつらの転生先は『貝』でええなっ!」と漏らす。
アリーは納得したように何度も頷くのであった。
こうしてアリーとお茶を楽しんでいると、『ザオレフィムテョン』から【テレパシー】が入る。
『ザオレフィムテョン』は雄二が創造した『ネオソーラー・システム』を含んだ【ユーベス第8銀河】を管理している者だ。【天の川銀河】でいう『ゼウス』と同じ立場の者。つまりは‟主神‟のようなモノ。
《主様、ご無沙汰しております。【ユーベス第8銀河】のザオレフィムテョンにございます。》
(おお~っ!おひさぁ~♪元気やったかぁ?)
一つの宇宙を統べる‟神‟たる存在に対してもこの口ぶりである。…今更ではあるのだが。。。
このように近況報告を受けた後、主旨に入る。
《主様より要請がございました派遣要員の準備が全て整いましたので、ご連絡させていただきました。》
(ほーっ!そうか♪それはありがたいっ!!無理言ってすまんかったなぁ;;ありがとうっ!)
《っ!め、めっそうもございませんっ!!勿体無きお言葉痛み入ります。。それでですね…つきましてはどこに?いつ?派遣すれば良いかと・・・》
(ネオアースはわかるよな?)
《もちろん、存じております。》
(じゃあ、そのネオアースにある唯一の人工建造物を見つけてそこに送る事ってできるぅ?)
《あっ!それでしたら造作もない事かと。》
(向こうにおる、俺の配下の者には連絡を取ったから、すぐにでも送ってくれるか?)
【マルチタスク】でザオレフィムテョンと会話しながら、ネオアースの宮殿にいるサリエルに連絡を取り、受け入れ準備をするよう指示しておいたのである。
《承知いたしました。すぐ手配を致します。》
その後も【マルチタスク】を駆使してザオレフィムテョンとサリエルの同時会話を続けていた雄二だが、目の前でまだザワザワしている自殺者の魂達を一瞥し、また新たに相談を持ち掛けるのだった。
(そういえば、サリエル?そっちに転生可能な人間の人選ってどーなっとったけ?)
《はいっ!主神『ゼウス』と冥王『ハーデス』とも連絡を取り合って進めております。主様の指示に従いまして、志半ばで不遇の死を遂げた魂などを中心に本人の意思を確認している最中でございます。今のところ転生希望は地球だけでも数千程です。念のため軽く浄化を行ない、本人の希望により、本当の意味での‟転生‟=生まれ変わりとある程度の年齢での転生に振り分けております。準備が整うまでにはまだしばらくかかります。》
(わかった!慌てんでええから無理せんでな?こっちでも住民候補をいくらか見つけとるしな)
《はいっ!ありがとうございます。》
同時にザオレフィムテョンとも、
(ザオレフィムテョン?俺が今おる地球と言う星に自ら命を絶った愚かな魂がいくつかおってな…)
《ははあっ!こちらに送られるわけですね?》
(理解が早ぉて助かるわぁ♪本人にその気があれば…の話やけどな。そっちへ送ったら本人の意思を確認して、生まれ変わり転生か単純にリスタートさせる段取りをしたってちょっ!!)
雄二はそれとなくザオレフィムテョンにこちらの状況をイメージングして送っていた。よってザオレフィムテョン自身も雄二が意図している事を理解できたのである。
《畏まりましたっ!必ずやご期待に応えて見せましょうっ!!》
(かたっ・・・!!ま、まあ頼むわ。あっ!それと黒い色の魂もいくつか同時に送るけど、黒いのは『人間』やのうて『深海の貝』でええからっ!!)
《御意っ!!》
こうして段取りを決め終えた頃、自殺者達の魂も静かになっていた。
そして彼らに向かって声をかける。
「どうするか決めたかいな?」
「本当にもう一度やり直せるのですね?」
「ああ。アンタらが本当にその気があるんやったらなっ!」
「それって生まれ変わるって事ですよね?今の記憶はリセットされての。」
「恐らくそうなると思うわ。そこらへんは現場責任者と話し合ってくれ!俺はアンタらを幽世みたいな所へ一旦送るしかせんから。」
「かくりよ?」
「分かりやすく言うと『あの世』=本来死んだら魂が行き着く場所やな。」
「あ、あのー・・・自分は生き直す気もないし、かと言って化け物になるのも嫌なので昇華してくださってかまいません。」
「ふむ。。。無理強いはせんからアンタがそうしたいんならその希望は叶えるわ」
やはり全員がやり直したいわけではないみたいである。
数体は昇華((この場合は魂の消滅を意味する。))を望んでいるようだ。
「俺達もやり直す方で頼むわ!ww」
黒い連中がいかにもな態度でそんな事を言ってきた。
そこで雄二は連中に向かってさわやかに微笑みながら、
「もちろんっ!おたくらは‟特別優待枠‟でご招待させてもらうわ♪」と答える。
結局、300体近くの魂を『ザオレフィムテョン』の下へ送る事になった。
そのうち10体ほどは黒いので海底で一生を送ってもらう事になると思われるのだが。
今までの成り行きを静かに眺めているだけだったアリーが、
「もぉ~っ!容赦ないわねぇ!?」
「だってあいつら俺のアリーに色目使いやがったから…」
「だ、だからって・・・・(//////」
呆れた顔をしながらも頬を染めてとても嬉しそうなアリーであった。
転生希望の魂を全て一気に送り届けた後、辺りに残っている人の魂は数体のみとなった。
「ホンマに消滅してまうけど…ええんか?」
最後の確認をする。
「ええ…かまいません。。。何の未練もありませんから。」
そこまで言われてはもうどーしようもない。
そう判断した雄二は左手を高く上げて【ホーリー・ライト】を照射する。
「「「・・・ありが・・・う・・・・・」」」
こうしてここ、『富士青木ヶ原樹海』は一時的ではあるが、自殺者の魂は一掃された事になる。
あくまでも一時的にすぎない。何故ならこの時点以降も自殺者が後を絶たないからである。
「ふぅ・・・空しいわぁ。。」
時間を確認すると既に午前11時50分になろうとしていた。
「悪いっ!思いの外時間くったわっ!」
アリーに両手を合わせ、謝罪する。
それを受けてアリーは柔らかく微笑みながらも少し躊躇いがちに、
「ううん…雄二さんは私達、元々神である私達がしなくてはいけない事を代わりにやってくれたんだもの。謝るのは私達だわ。」
「まあ神々がこの世界の管理を半ば放棄したわけやし、そこはしゃーないわなw」
「・・・そうかもしれないけど・・・」
唇を噛みしめて俯き加減になるアリーを強引に引き寄せ抱きしめて、
「アホやなぁwアリーが気をもむこと、これっぽっちもないやん!・・・それより…腹減ったわ♪」
この話を強制終了するべく、話題を変える。
そんな雄二の少々不器用だがさりげない思いやりに触れて、ふとこれまで自分が見て来た雄二を思い浮かべた。
>>>『雄二』という存在を見知ったのは他の神々と共に一時的に雄二に吸収され消滅した後、雄二によってこれまた他の神々と共に復活させられてからである。
自分の父であり、神々を統べる主神である『ゼウス』に自分達を復活させたのは誰か問うた事で初めて『稲村雄二』という人の子の名前を知る。もっとも既にこの段階で雄二は人の子では無くなっていたのだが。
そしてアリー=アルテミスは雄二に興味を抱き、雄二の素行を覗き見るようになっていった。
女にだらしない父親『ゼウス』をさんざん見てきたせいでアリーの美貌に引き寄せられて数多の男神達が言い寄って来ても決して靡く事が無かったアリーだったのだが、不思議と雄二には興味が湧いたのだ。
父親のせいで男嫌いであり、生まれてから男に触れた事も触れられた事も一度も無かったアリーが初めて異性に興味を示したのである。
そしてそれは更にエスカレートしていき、雄二の過去、つまりタイムリープ以前の雄二までも覗いてしまうのであった。
その中でも特に印象的な情景がふたつ。
まず一つ目は雄二が幼少の頃。
脳性麻痺の後遺症を色濃く残し、自分も不自由で身体が弱かったにも関わらず、重い喘息に苦しむ詩織を思いやり、足繁く通い、元気づける雄二の姿。本当に詩織の事を大切に想っていると嫌が上でも理解できてしまうそんな光景。
そしてもう一つは小中高の学生時代。
雄二は病気の後遺症によるその容姿のせいで壮絶なイジメを受けていた。しかし雄二はどんなに執拗にイジメられようが決して心が折れる事はなかった。
しかし、雄二を襲う理不尽は何も学校でのイジメだけではなかった。
実の父親からは憂さ晴らしとでも言うように繰り返される暴力。
更に継母と腹違いの妹から注がれる侮蔑の眼差し。
何も満足にできない、ろくなことをしないと頭から決めつけられてそんな仕打ちをずっと受けて来たのだ。
雄二の心はだんだん荒んで歪になっていくのだが、それでも奥底の心根は変わっていなかった。
辛い学校生活の中でも醜い容姿の雄二に気さくに話しかけてくれていた女生徒はいたのだ。圭子と良江である。彼女らは雄二を色眼鏡で見る事無く憐れみも無く普通に接してくれたのだ。雄二は次第に彼女らに好意を抱くようになる。
しかし雄二は彼女達が雄二と仲良くする事で新たにイジメのターゲットにされる事を恐れたと同時に、どうせ告白しても自分なんかそういう対象に見られていないだろうと臆病になってしまい、友達どまりで終わり、結局はそのまま関係が無くなってしまう。
そんな不器用ではあるが異性に対し、相手を思いやる心根の優しさ。
これらを垣間見たアリーは一気に心を揺さぶられ始めるのであった。
決して負けない強い心、そして変わる事のない心根に。
その雄二が『ゼウス』の身勝手により、タイムリープさせられた後。
タイムリープ後は雄二に都合の良いように書き換えられた。特に雄二の住んでる地域は。
そんな中、不思議な事に詩織、圭子、良江の3人の雄二に対する感情は雄二の【常識改変】の影響をさほど受けていなかったのであった。
確かに雄二が重い病気を患っていた事もその後遺症で重い障がいを負っていた事も無かった事にはなっていた。
しかしタイムリープする前もタイムリープした後も関係なくこの3人は雄二に対し、少なからず特別な感情を抱き続けていたのだ。
この3人はまた他の周りの人間とは違い、容姿や外見で人を判断しないと言う崇高な心の持ち主であった。
特に詩織はそれが顕著だった。
タイムリープ以前は残念な事に雄二との再会を叶えられず、天に召されてしまうのだが、それでも幼い頃からの雄二への想いは強く揺るぎないものだった。もはや雄二が全てであり、雄二以外考えていなかった。それぐらい雄二に依存していたのだ。
その想いはタイムリープ後の詩織にも変わらず存在していたのだ。
そして詩織と雄二は‟大きな力‟あるいは‟見えざる運命の意思‟の働きによって導かれるように、再びめぐり合うのである。あの日あの場所で。
更にはタイムリープ前には中途半端に途切れてしまった圭子と良江との『縁』さえも成就してしまうのである。
確かに多少は『雄二補正』による影響はあっただろうが、圭子も良江も元々雄二の持つ気さくな人柄と滲み出てくる優しさに好意を抱いていたのだ。
他の周りの男子とは違い、外見で判断せず、相手の事を思いやれる。人の痛みを理解でき、ぶしつけに感情をぶつける事もしない。しかも何なら自分が盾になり、彼女らを守ろうとさえする所はタイムリープ前から変わっていないのだ。圭子も良江もそのイメージをそのまま引き継いでおり、それ故、彼女らにとっても初恋の相手なのだ。
結果、こうしてこの時代において3人ともめでたく結ばれた訳である。
ちなみにだが、詩織、圭子、良江以外の人間はとある人物達を除いてもれなく全員、モロに【常識改変】、【状態改変】の影響を受けている。家族でさえも。だからこそ雄二にとって『都合の良い世界』ではある。
しかも雄二の【スキル】ともいうべき心根はタイムリープ後に更に磨きがかかるのである。
異世界『ズゾロ』における一連の振る舞い。メル、ルーシェ、ルネに対してのみに留まらず、その関連する者達にも気配りするその懐の深さ。結果は言わずもがなである。
そんなこんな全てを見てしまっては何も感じないなんてあり得ない。
確かに自分の父親と同じように複数の女性を一度に愛してしまっている。
普通に考えればアリーが最も忌み嫌うクソヤローである。
しかし『ゼウス』とは違い、見境なしにとっかえひっかえではないし、ちゃんと一人一人を本当に大切に想い、心から慈しみ、愛しているのだ。
いつしかアリーは「自分もその中に入りたい、この人を自分も愛し、この人に愛されたい」と強く想うようになっていったのである。<<<
今、現在…雄二に受け入れられ、こうして優しく抱きしめられているアリー。
これまでの事をしみじみと思い起こしながら、アリーは改めて雄二への永遠の愛を誓うのであった。
とても穏やかに優しく時が流れていた。
唐突にアリーのお腹が「ぎゅるるぅ~~っ!!」と鳴るまでは。。。
つ、次こそはほ、本当にアリーとの・・・滝汗(;・∀・)




