お調子者はサッカー、クールはバスケ、嫌いなあいつはサッカーからのバスケ
恋に恋する時期、みなさんにはあっただろうか。私はあったと思う。もちろん、その当時「あ、私いま、恋に恋しちゃってる??!」なんて思っていたわけもなく、多少なりとも年をとった今だから、あの時の私は恋に恋してたなぁなんて思えるわけである。
そんな私の乙女時代とはいつか。私は例に漏れず中学一年の後半あたりでオタク道に足を踏み入れたわけだから、恋に恋した乙女時代はさらに昔、小学生の頃だ。
私の小学校は告白だとかカップルだとかはあまりメジャーではなく、誰か好きな人がいても女子内できゃーきゃー言い合う程度だった、と思われる。私はモテそうな男子を好きになる傾向があった。え、というか小学生でモテなそうな男子を好きになる子っているのかな。まぁ、好きというか、気になる人は計三人ほどいた。そのうち一人だけは、卒業式までに告白しなかったことを中学になってしばらく後悔する程度に気になっていた。
ありがちな話ではあるが、実はその男子、仲良くなったきっかけは互いの好きな人を教えるという裏取引からである。それまで私はそいつのことを、人気者としか思っていなかった。私は隣の席のクールな男子が好きで、前の席にいたのちに好きになるお調子者男子に怪しまれて、そんな話になった、はずだ。正直あまり覚えていない。余談ではあるが、お調子者に好きな人を教えてすぐ、本人にバラされた。いらぬお節介を……。で、まあその後も班が同じだったこともあり、何かとよく話すようになって、恋に恋してた私はお調子者が好きになったわけだ。単純だなぁ。あ、そういえば噂によると、お調子者は好きな子に告白してふられたらしい。男勝りな子で、男子のズボンふざけて降ろそうとする女の子のどこがいいのやら。私は嫌いじゃないけど好きでもないタイプな子だったな。
せっかくこんな話をしたのだから、私の恥も綴っておこう。中学が別れてからも未練があった私は、授業でいらないから捨てといてと言われたお調子者のプリントを丁寧にしまいこんでいたり、携帯やらなんやらかんやらのパスワードをそいつの誕生日にしたりしなかったりしたかもしれない。なぜかもしれないかだって? 恥を忍んでるからだよ。あ、当時大流行りのプロフィール帳なら、気になってた男子全員に書いてもらった。もちろん今も残ってる。みんな適当すぎ、でもいい思い出だ。
小学生の頃の話は、意外と尽きないほどある。思い出語りは熱が入ってしまっていけない。そろそろ電車が駅に着くので、今日のところはここで一旦終わりにしよう。また機会があれば、私のくだらない一人語りに付き合ってくれ。
それではまた。
電車内にて。
2017年5月27日土曜日
お題:忘れかけた記憶
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