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Project STAGE_ZERO

記憶のカケラ

作者: s0-v3.0a (中の人:電式)

マジで俺をまきこむな!!の作中に出てくるお話です。

もし良ければ、本編もどうぞ。

何の用事だったのかは覚えてないけれど、何か大切な用事だったと思う。

とっても大切な用事というほどでは……ううん、とっても大切な用事だったかもしれない。

どれほど大切な用事だったのかは、覚えてないから計りようがないけれど、

とにかく大切な用事だった。はず。


私はステージ0にいる。


私はそこから別のステージに出掛けようとしていた。

つまり、大切な用事は、他のステージでやらなきゃいけないこと、なんだね。

ステージからステージへの移動は一瞬。

転送先の座標を指定して、実行コマンドを送信するだけだから。

転送にかかる時間は本当にわずか。

秒で表そうとすると、0.0000000000000000000……って並べてもまだ足りないぐらい短い。

ほぼゼロ秒、といってもいいと私は思う。


私は出発前に、別のステージにある何かを捜していた。

そして、そこに行って何かをしようとしていた。

大切な用事だから、時間がないから、早く“何か”を見つけだして、そこの元に行かなくちゃ。


――私は検索プログラムを呼び出して、その“何か”の場所を見つけた。

自分を転送するために、転送用のプログラムに、その座標を入力する。

この転送プログラム、私あまり使ったことがないから、ちょっとドキドキする。

でも、そんなことは言ってられない。

どうしてかは覚えてないけれど、時間がないから。

覚えてないことばかりで、私って情けないよね。

管理人として失格かも。違う。“かも”じゃないよね。失格だよね。


座標の入力を終えて、最後に実行コマンドを入力。

私の転送が始まる。


転送はほんのわずかな時間だけれど、

私はその転送路の隅に、

不穏な影みたいなものが隠れているのを見つけて、転送を中止して、転送路に降り立った。

転送路に異常があったら、

早い目に直しておかないと、後々使いたい時に使えなくて、困っちゃうかもしれないからね。


私はその影みたいなものに近づき、

まずこの不穏な影が何なのか、プログラムコードの解析をしてみることに。



……何これ。

解析結果を見て驚いたのは覚えてる。

でも、どうして驚いたのかは、これも覚えてない。思い出せない。

肝心なところが思い出せない。一番大切なところが。

解析結果の断片だけでも思い出すことだできたら……

そう私は思う。でも、私の記憶からは何も反応がない。だから覚えてない。


突然、その影が動いた。


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