今年の梅雨の代わりは居ない
変わることが怖かった。
保守的で独善的に行きたかった。
石が水に晒されて
丸くなるように私の心も脆くなっていく。
季節が変わり、撫でる風が変わっても
梅雨の匂いを好いていた。
変わらぬものもあるんだと思うと
涙脆い私はすぐに頭上を見上げる。
このまま、私だけ空に連れてって欲しい。
あなたたちの移り変わりを横目に
今日も変わらず風として流れていたいから、
子供が大人になっても、誰しも通る道を
私は踏みとどまって、だからその気になっても
自分が邪魔をするんだ。
理性が心を阻むんだ。
だけど、誰か一人選ぶとしたら
やっぱり停滞を選んで
微睡みに私は溶けていくんだろうか。
雨の一粒、一粒を愛おしみながら
私は揺れることを悩んでた。