ラノベでChatGPTが活用できるのか?、ひとまずの結論導き出した!!
AIは人間に勝るのか?
こんな思想が登場してから、現在も続く第三次「人工知能(AI)」ブームに至るまで。解は未だ出せていないのが現状です。もちろん、何を持って「勝る」と言えるのか基準が難しいのですが……。
さて、今回軽くChatGPTを触って「これは!」という気づきがあったので、現時点での結論を共有しようと思います。
こういう話って、数年経ってから「俺知ってたわ!」とドヤ顔するのは簡単ですよね?
なので、
言い逃れできない様に書いておきます。
使えそうなものから昇順。不必要な項目は飛ばしてください。
また、【まとめ】は最後に記載しているので、読み飛ばしOKです!
※参考までに、命令文も記載しますね。
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技名:【アイデア出し】
評価:★★★★★
方法:
【1】条件づけ+場所の出力
条件を設定した上で、場所を出力してもらう手法。
ChatGPTは複雑な事柄に関して出力するのは、まだまだ不得意であるように感じました。が、単純な事柄だと人間より数倍速く「なるほど!」と思う解を出してくれます。この解をそのまま使うのではなく、アイデア出しのヒントに使うとイイ感じでした!
正直、どうやって命令文をつくれば良いのか不安な方もいるでしょう。
ですが、以外にも簡単に出力させることが可能です。参考程度に、以下のテンプレを使ってみてください。
例えば、条件に
(1)命を連想する場であること。
(2)心が躍る場であること。
(3)面白いと感じられる場であること。
などなど、条件を入れるとイイ感じになります。
# 命令書:
以下の条件に該当する創造上の場所を考えてください。
# 条件:
(1)
(2)
(3)
# 出力文:
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方法:
【2】例文+技の出力
条件を設定した上で、技名を出力してもらう手法。
命令書に「ライトノベル風の技名の案をいくつか考えてください」という内容だと、
・紫電一閃(しびれいっせん)
・神威震撃(しんいしんげき)
・紅蓮烈火(ぐれんれっか)
のような、中二っぽい技名は作れました。
が、「殺破風(キラーサイクロン)」のような、「漢字(カタカナ読み)」の形での出力はできませんでした。
例文を入れれば、「漢字(カタカナ読み)」の技名出力はできましたので、
ぜひ、以下を参考に命令文を作成してみてください。
※なお、【1】【2】は場所や技名以外にも応用できますので、色々試してみてください!
# 命令書:
あなたはプロの編集者です。
以下の例を参考に、物語のキャラクターが使用する技名を考えてください。
# 例:
・殺破風(キラーサイクロン)
・二重衝撃(ダブルインパクト)
・雷神撃(サンダーアタック)
# 出力文:
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技名:【言い換え】
評価:★★★★☆
方法:
【1】単語単位の言い換え
タイトルや文章の一部の代替案を出してもらう手法。
考える長さが単語単位だと、イイ働きをしてくれます。
膨大な情報の中から案を引っ張ってくるので、これは自分でやるより早そうです。
例えばこんな感じ。
↓↓
# 命令書:
あなたはプロの編集者です。
「暗黒世界」に代わる、より力強く印象的なキーワードを挙げてください。
# 出力文:
この命令文で、以下が表示されました。
・冥界
・彷徨う地
・闇の領域
・絶望の領域
・深淵の領域
・無限の闇
・忘却の領域
・黒の領域
・悪魔の棲む領域
・冷たき闇
どの部分を変える必要があるのかは、人間が判断し、その部分に関してアイデアを考えてもらう、という手法は有用だと考えています。
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技名:【プロット作成】【タイトル作成】【文章出力】
評価:★☆☆☆☆
方法:
プロット、タイトル、文章。それぞれを出力してもらう手法。
第1話~第7話までお読みいただきましたか?
お読みいただいた皆様なら、既にお分かりだと思います。ChatGPT作成の文章は、正直、そのまま使えそうにありませんよね?
ココはまだまだ人間の方が強い部分だと感じました。
具体的には、
(1)プロットがありきたり
(2)プロットにしたがうことはできるが、話を膨らませることができていない
(3)一人称や三人称が度々変化する
(4)セリフからキャラクターの個性が見えてこない
(5)異様に丁寧な口調
他にも、「転生」と「転移」の見分けがついていない。
事前に読み込ませた人物設定/技の設定が文章に反映されない。などなど、問題は多かったです。
第1話~7話まで読んでいて感じませんでしたか?
戦闘シーンや人間同士の関係性など、省略されすぎてないか……、と。
例えば、こんな文章。
↓↓
そしてついに、伝説の武器を手に入れた雄一たちは、決戦の場へと向かった。デスキングとの激しい戦いの末、雄一たちは勝利を手に入れた。
いやいや、どうやって伝説の武器手に入れたのよ?
てか、デスキングさんどうやって倒したのさ???
ツッコミどころ満載ですが、AIサンは今のところ複雑な文章の作成は難しそうです。
著名作『SAVE THE CATの法則』。
ここに、「セリフだけで『誰のセリフか』識別できることが不可欠」
と書かれている通り、セリフから個性が見えることが作品において非常に重要です。
が、AIではその辺がうまくできていない。
この辺も、まだまだ人間の方が強い所ですかね。
とはいえ、
「お兄ちゃん起っきっき~」「目が覚めっちんぐ?お兄ちゃん」
などAIが出力しだしたら、色んな意味で怖すぎますが。。。
(参考:『妹さえいればいい。』第一話)
そんなこんなで、あまり使えそうにありませんが、第6話の命令書をあげておきます。
参考にしたい方はドウゾ。
# 命令書
あなたはプロのライトノベル作家です。
ただし、制約条件にしたがって、作品を書いてください。
# 制約条件:
・中村雄一(主人公)の視点で。
・会話文を入れる。
・アクティブな表現で。
・心理描写/内面描写を入れる。
・短い文と長い文を組み合わせる。
・具体的な動詞や形容詞を使用する。
・プロットにしたがう。
# プロット:
・そんな中、突如、魔王軍が王都を襲撃し、王国が存亡の危機に陥る。
・雄一は最終的に、「奴隷の解放」を条件に王国を守ることを決意し、かつての仲間、そしてルナと共に魔王軍と戦う事を決意する。
・中村雄一とルナは、王国を守りながら共に戦い、最終的に王国を救ったのだった。
# 出力文:
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制約条件やプロットが長すぎると、制約条件にそむいた文章を作成してしまいます。
命令書の長さには、ご注意ください。
【まとめ】
(1)アイデア出しに使えそう。特に条件や例文を入れると思い通りにいきやすい
(2)言い換えが得意。アイデアにも校正にも使える
(3)長い文章を書かせると使えない。条件や命令文の長さに気を付ける必要があるが、気を付けていたとしても、個性的なキャラクターは生まれにくい
(4)一貫性に難あり。命令書の問題もあるかもですが、続きを書いてもらっても既存のキャラクターの個性や文章のリズム、人称など引き継ぐのが苦手っぽい
ザッとまとめるこんな感じでしょうか?
他にも、キャラクターの背景を考えてもらうなど使い方は多様ですが、「アイデア」として使えても「設定」として使うには雑すぎるなぁというのが所感です。
みなさまもアイデア出しに、ぜひChatGPTをお使いください。
以上、まとめでした。