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『馳せ参じる』を使うのをやめろ

作者: テトラ

“そして、ローズマリーは微笑みながら国王陛下の前に進み出て、美しいカーテシーをしながら言いました

「アクヤーク公爵家ローズマリー、馳せ参じました」…”


やめてあげて。


馳せ参じる(はせさんじる)、は武士が使う言葉なのじゃ。

馬を馳せて殿様や上役の所に急いで参上する、という事じゃ。いざ鎌倉!急いで来ました!的な。


仰々しい言葉なので現代社会では使わないぞ。ビジネスメールでも使わないぞ。ギャグ目に使うならありかなとは思うが、基本、ぷぷっ厨二病乙!なのじゃ。

ファンタジー中世物でも使い方に要注意だぞ。騎士やそれに類する忠臣以外が王様の前に馳せ参じちゃダメなのじゃ!!

★特にドレス着たお嬢様が王様にカーテシーしながら、馳せ参じました、とか言っちゃダメなのじゃ!お主はどこの武士じゃ?状態だぞ。違和感バリバリだぞ。あと何か変だなと思って欲しいぞ、書く方も読む方も。


日本の歴史によるものじゃが、武家と公家の間には対立関係があり文化的にも隔たりがあったのじゃ。公家は朝廷貴族、武家は(成り上がりの?)軍事貴族。武士由来の言葉を公家(貴族)や皇族(王族)の姫が話すのはやっぱり違和感があるのじゃ。

『それって日本の貴族の話でしょ?フィクションヨーロッパ風中世物なんだから自由に使って良いじゃん』とかもやめておけ。言葉の成り立ちからくる恐らく想定外のキャラ付けがされてしまうぞ。古風な物言いをするお固く真面目で無骨な武に通じた家のお嬢様をイメージさせてしまうぞ。前後と矛盾して読者にアレ?っと思われるぞ。


辞書の文字面だけ確認して言葉を使っちゃだめなのじゃ。

馳せ参じる、は「大急ぎで駆け付ける、という目上に向けた謙譲語」だけれど、誰が使ってもおかしくないという言葉ではないのだよ。


諸君、ラノベは面白い!でもラノベ以外の正しい日本語の本も読みたまえ。大量に本を読む時期を人生の若い時に持ち給え。ラノベを楽しむ深みが増すから。間違いなく。

馳せ参じました。とお嬢様に言わせないであげて…


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― 新着の感想 ―
[一言] 感想の返信にまたお返事してすみません 「悪役令嬢本格派」はそういう名前のシリーズで、作者は猫弾正様です おそらく前世は鎌倉武士のものごっつ強い令嬢のお話です 大相撲令嬢も、そういうタイト…
[一言] 武闘派令嬢なんですよ、きっと! 大相撲令嬢とか悪役令嬢本格派とか、戦闘力の高い令嬢がドレスの襞に武器を忍ばせて「参上!」という場面なんです 軟弱な令嬢はそんな勇ましい言葉使わないはずですから…
[一言] 夜会は淑女の戦場だから、と考えればワンチャン? (「戦場に馳せ参じた」なら、間違いじゃないはずwww)
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