初恋の始まりと終わり
「!えぇ、今行きますわ。」
いけない!時間を忘れていましたわ!
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「おはようございます。お父様、お母様、ハルツお兄様。遅れて申し訳ございません。」
「シャルロッテ、おはよう。さあ、早くご飯を食べてしまいなさい。」
「はい、お父様。」
この人は私の父親で、この国の宰相。学業にはとても厳しい人で、仕事も手を抜かない。ゲームでは、私を溺愛しすぎていたんだっけ。
「どうしたんですの?」
「シャルロッテは今日も可愛いな〜」
それは今も変わらないみたい。
「あなた、シャルロッテが可愛いのは分かりますけれど、もう仕事の時間ではないですこと?」
この人は私の母親。公爵夫人で、社交界での権力が1番ある人なの。お父様もお母様には適わないのよね。
「シャルロッテ、あなたも小等部に行く時間よ。」
「!はい、お母様。それでは行ってまいります。」
ここが小等部。大きな白色の建物に、大きな門。
ゲームで一度見たことがあったけど、実際にみたら高級感すごいわ。
キャー!
ん?!この黄色い歓声は
《リンド様ー!今日もお美しいですこと!》
やっぱり。この男はリンド・リンカル・シリウス。この国の第1皇子。容姿端麗、成績優秀、そして、運動も出来る!絵に書いたような皇子だ。
そして、このゲームの攻略対象でもある。
私は断罪の時、この皇子とヒロインの勘違いと嫉妬とヒロインの我儘な想いで婚約破棄される。
なんと悲しい結末。
私はどうしてもこれからの戦い負けるわけにわ行かないわ!
...リンド様がいるということは、当然。
《3騎士の皆様おそろいよ!》
デスよねー!!!
いらっしゃいますよね!
この3騎士も攻略対象。なんで、幼少期から3騎士なんて呼ばれてんだよ!?
まだ小等部だよ?ねぇ、わかってる?
「リンド・リンカル・シリウス様。お初にお目にかかります。シャルロッテ・アメジスト・シーラにございます。」
華麗なお辞儀をし、許しを貰う。それが、淑女の掟!
「許そう。面をあげよ。」
「ありがたき幸せにございます」
そしてゆっくり顔を上げる。
?なぜ殿下は顔を赤くされているのでしょう?
熱でもあるのかしら。あっ!よく見ると他の方々も顔が赤いわ!
「殿下、皆様、お顔が赤くなっておいでです。ご気分でも害されましたか?」
「っ!いや、なんでもない。シャルロッテと言ったな。」
「はい」
「私の友人になってはくれぬか?
」




