アイトハルム国
隣国『アイトハルム』
私の故郷である『ネバヒルト』よりも大きく、この世界では一番の大国となります
かつて、というか一年前に私はアイトハルムにある寮学校で生活していました
その時に知りあった友人の中には、この国の王女である『アンナ・アイトハルム』様がいます
もうじきご婚約され、王妃になられる方です
ご婚約される前に一度挨拶だけはしておこう、と思いやって来ました
で、私は現在、宿屋に泊まっております
いきなり来るのはマナー違反になりますから、手紙を書いてアンナ様にアポを取らないといけません
今回の件と、これからの事を書いてポストに出しました
返事が来るまで、いや暫くはアイトハルムを拠点にして行動する事にしましょう
翌日
意外と早く返事が来ました
広場の噴水の前で待っていて欲しい、と言われ現在、待ち合わせ中です
流石は王都という事もあり、賑やかです
人だけでなくエルフ、獣人、魔族・・・・
様々な人種がいます
数年前まで魔王と戦争状態だったとは思えません
現在のアイトハルム王と魔王が休戦協定を結び人的保証やら具体的な話し合いを行い、現在の友好的な関係になった、と聞いております
その話し合いに私のお父様も参加していました
なのでネバヒルト王ともお付き合いがあるのです
?『イライザ様』
あ、どうやら待ち人が来たみたいです
イライザ『お久しぶりです、アンナ様』
アンナ・アイトハルム様はフードを被り身分がばれない様に変装しております
多分、黙ってやって来たのでしょう
アンナ「お久しぶりです、イライザ様。手紙を読んでビックリしました。でも、相変わらずの行動力ですね」
イライザ「そこだけが取り柄ですから。それにもう貴族ではありませんから、ある意味で行動範囲が拡がりました」
そこは婚約破棄されて良かったかもしれません
アンナ「とりあえず、近くのカフェでお茶をしながら話しませんか?」
イライザ「そうですね」
私とアンナ様は、広場の近くにあるカフェに行く事にしました