身軽で良かったです
シューワルト家
屋敷に戻った私は早速自分の部屋に行き、荷物をまとめ始めました
既に両親はいません
家は親戚が管理しています
私が出ていこうが何をしようが権利は親戚にあります
多分、今回の件は親戚が首謀者でしょうね
本家の娘で、跡取りである私が邪魔でしょうがなかった親戚が仕組んだ事でしょう
どうでも良い話ですけど
イライザ「これで良いですね・・・・」
荷物の整理が終わり、私は屋敷を出ました
多分、帰って来る事は無いでしょう・・・・
イライザ「お父様、お母様、申し訳ありません・・・・。私は今日を限りにこの家を出ていきます。この国にももう戻らないでしょう」
最後の挨拶を済まし振り向いた時
目の前に兵士の集団がいました
まさか、私を捕まえに来た?
騎士団長「イライザ・シューワルト様、国王の命により、貴女を国外に出る迄の警備をしに参りました」
・・・・え?
イライザ「私の警備、ですか?私はもう貴族では無いんですよ?」
騎士団長「国王の手紙を頂いております」
騎士団長から手紙を渡された
その内容は、今回の婚約破棄の謝罪、クラサス様の王位剥奪、慰謝料として当面の資金、婚約破棄に関して怪しい事があり調査を行い関係者は厳正なる処罰を行う、最後に『そなたの父上には大きな借りがある。もし困った事があったらいつでも相談にのる』と書いてあった
騎士団長「国王は相当お怒りです。王妃様もそれ以上にお怒りですが・・・・」
・・・・あぁ、王妃様は国王様よりも武闘派でしたね
怒り狂っている姿が目に浮かびます
しかし、こんなに早く国王様の耳に入るとは思いませんでした
多分、あの場にいた誰かが報告したのでしょう
クラサス様、多分半殺しに成るでしょうね・・・・
同情はしませんけど
私は騎士団の皆さんに囲まれながら王都を出て森を抜けて領地外付近までやって来ました
騎士団長「我々がお供出来るのはここまでです」
イライザ「ありがとうございます。後は私の足で歩いて行きますので」
騎士団長「旅のご無事を願っております」
私は騎士団の皆さんとお別れをして隣国の領地へと入りました
此処には私の友人がいますから、彼女を訪ねてみましょう