ファルトの実状
翌日
カムイは朝早くファルトへ向かいました
私は朝食を頂きファルトへと向かいます
イライザ「アジルは行かないんですか?」
アジル「妙にでしゃばるとややこしい事になるから。こういうのはタイミングだからね」
私はお礼を言ってファルトへと旅立ちました
ファルト
イライザ「やはり賑やかですね・・・・」
神巫女の御披露目、というビッグイベントが間近で街自体がお祭り騒ぎになっています
先ずは、いつも通り滞在の許可を取りにお城に・・・・
メイヤ「おや、貴女は・・・・、確かイライザ様では?」
イライザ「あ、騎士団長様」
たまたま歩いていた騎士団長、メイヤ様と再会しました
メイヤ「あの時は協力してくれてありがとう。王様も喜んでくれていてね、『ぜひ褒美をとらせたい』と言っているんだ」
イライザ「褒美なんてとんでもない。たまたまです」
メイヤ「まぁ、貰う貰わないは別にして一緒に来てくれないか?どっちみち滞在のサインがほしいんだろ?」
イライザ「え?お城で貰うんじゃないんですか?」
メイヤ「此処は特殊なんだよ」
とりあえずメイヤ様に着いていく事にしました
メイヤ様の後を着いていくと裏路地に入って行きました
先程とは全然違い生活感が出ています
所謂『下町』の様な所です
メイヤさんは一軒の屋敷の前に止まりました
メイヤ「失礼します。王はおいでですか?」
?「まぁ、メイヤ様、いらっしゃいませ」
どこか貴賓のある少女が出迎えてくれました
メイヤ「強盗団の件で協力してくれた者を連れてきた」
?「この方がそうですか。私、ファルト王の娘の『ミーシャ・ファルト』と申します」
娘という事は王女様?
イライザ「イライザ・シューワルトと申します」
ミーシャ「イライザ・・・・、ひょっとしてアイトハルムの学校に通っていませんでしたか?」
イライザ「えぇ、通ってましたけど」
ミーシャ「やっぱり!私も通っていてお姿を何度か拝見させて頂いておりました」
イライザ「そうだったんですか?」
ちょっと驚きましたが、まぁこの周辺で大きな学校はアイトハルムにしかありませんし、普通に貴族の皆様や王族も通っていましたからね
ミーシャ「いつもアンナ様と一緒におられていて・・・・、アンナ様は私の憧れなんです!」
アンナ様は人気ありますからね
・・・・本性を知っている私から見れば憧れるのはどうか、と
メイヤ「ミーシャ様、王はご在宅ですか?」
ミーシャ「あっ、すいません!直ぐに呼んできます」
ミーシャ様は奥に向かった
イライザ「此処が王族の家なんですか?」
メイヤ「あぁ、城の方は教団の物になっていてね。王族よりも教団の方が支配している、と言っても過言では無いんだ・・・・」
これがファルトの現実ですか・・・・
ミーシャ「お父上がお会いになられるそうです、どうぞこちらに」
ミーシャ様に案内され私は大広間へ通されました
ファルト王「そなたが強盗団退治に協力してくれた者か。協力に感謝する」
ファルト王は所謂『王様』というイメージとは違う、酒場のおじさん、という感じがするがやはり威厳がある
ミーシャ「お父様は冒険者ギルド兼酒場のオーナーもやっているんです」
あ、実際にやってるんですか
ファルト王「『庶民を知らずに国が成り立たずなかれ』、ファルト教の基本方針に沿って行動をしておるだけじゃ。・・・・まぁ、最近は蔑ろにされておるがのぉ」
ちょっとだけ表情を暗くした王様
イライザ「実は私、アジル嬢にお会いしました」
ファルト王「なんとっ!?神巫女様にっ!?」
ミーシャ「滅多に人前には出ない方なのに・・・・」
私は昨日の晩の事、カムイの事を話しました
ファルト王「そうか、神はお怒りか・・・・、この国も、教団も終わりが来たか」
そこでファルト王は内情を話してくれました
実質上、今仕切っているのは教団で代表を務めている大臣
神巫女と名乗っているのはその娘
とにかく自分達の利益しか考えておらず信仰心につけこみ信者からお布施と称しお金をとって自分達の懐に入れているそうです
そんな事では国政なんて上手くいかず、今は王族の実費でなんとか運営しているそうです
聞いていて腹が立ちました
国を、宗教をなんだ、と思っているんですが
褒美?お気持ちだけ頂きました




