初めての野宿
イライザ「街が見えませんね・・・・」
グランデオを出発した日の夜
私は森の中を歩いていました
真夜中の森ほど不気味な物はありません
イライザ「仕方がありません。野宿にしますか」
道脇のちょっと広い所に荷物を置き、木々を集めて火を起こしました
そう言えば、野宿をするのは初めてですね
荷物を入れた袋の中から『冒険者の手引き』という本を取りだしました
転職する時にもらった物です
確か野宿をする時の注意事項が書いてあったはずです
『必ず火を起こせ』、『貴重品は一つにまとめ地面に隠せ』等・・・・
実用的な事が書いてあります
冒険者というともっとワイルドな感じもしましたが・・・・
そう言えば、転職屋で保険に入る事もおすすめされましたね
それだけ危険がある、という事でしょうけど
一応、防御の為に罠もかけておきますか
イライザ「『魔法詠唱、防御発動』」
地面が少しだけ青白くなりました
私の周り1メートルの範囲内に入ってくるとダメージを受ける様にしました
学院で学んだ魔法を使う時が来るとは思っていませんでした
イライザ「さて、寝ますか」
毛布を出して私は眠りにつきました
翌朝
イライザ「ふわあぁぁぁ・・・・」
夜が明けたみたいで眩しさで目が覚めました
昨夜はどうやら何も無かった・・・・
イライザ「・・・・なんですか、これ」
・・・・いや、あったみたいです
ちょうど1メートルの所に男性数人が倒れていました
どうやら防御魔法が発動したみたいです
盗賊かなんかでしょうか?
念のために、近くの木に縛り付けて置きましょう
縛り付けた後、私は荷物を纏めて出発しました
服が汗でベトベトしますが仕方ありません
早く街に向かい宿を取ってシャワーでも浴びましょう