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その6
より詳しく調べてみると、ココ、鬼ヶ島はBW気候に属し、岩や砂だらけかつ雨が降らないせいで作物がろくに育たない。
ただ、長年に及ぶ風化によって石炭紀の地層が露出した箇所が多数あり、石炭が多くとれたため、かつては鬼語を喋れた人間と交易をして作物を手に入れてかきたとのこと。
さて、それでは今どうなっているのでしょう。
実際に現場での経験があるお父さんに聞いてみました。
「今までは向こうが指定してきた場所でコッチの石炭と向こうの野菜果物を交換してきたんだよ。
ところがある日から指定された場所に人がいなくなったんだ。
だから辺りを散策してみたら、人里があってな。話しかけようと思ったんだがコッチを見るなり一目散に逃げ出して……こっちも仕事だから石炭を置いて村に残された数少ない作物をもらっていくようにしているんだよ……。
人間の言葉覚えようにも向こうの話す言葉が『ぎゃー』『きゃー』『おにー』『かいぶつー』『へんたいー』だけじゃあ覚えようもないしなあ」
なるほど。やってることはもはや略奪行為ですね。
ちょっと気になってその時の身なりも聞いてみました。
「そりゃ当然、両手にでっかい石炭持って、鬼の正装『トラ柄のパンツ』一丁に決まってるだろ」
そりゃ当然逃げられますね。




