あーかい部! 〜部室棟 乙女の干物 集まりて 怠惰を極め 綴るは実績 電子の海へ あゝあーかい部〜 68話 電動
ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図女学院。
そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。
あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。
ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図女学院。
そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。
あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。
池図女学院部室棟、あーかい部部室。
「あ"あ"あ"あ"……、」
あさぎは電動マッサージ機で背中をほぐしていた。
「やあやああさぎちゃ…………おっとしつれ
部室のドアを開けて入ってきたきはだが後退りしてドアを閉め
「いやいやいやいや勘違い!?」
あさぎはきはだの肩を掴んで引き留めた。
「投稿しても大丈夫なやつぅ?」
「大丈夫なヤツでしかないわっ!」
「そっかぁ〜安心安心。」
きはだはパイプ椅子に腰を下ろした。
「で?そのヘ音記号みたいなヤツなぁに?」
「ただの電動マッサージ機だよ。持ち手のヤツは背中用。」
「あれぇ?あさぎちゃんってマッサージ上手じゃなかったっけぇ?」
「前に教頭先生に教わったからね。」
「文字に起こすとヤバいねぇ。」
「じゃあ『友だちの親戚のおばさん』で。」
「それはそれでヤバくて草ァ!」
「おお……、きはだの『草ぁ!』久々に聞いた気がする。」
「よせやい///あと草『ァ』!だよぉ。」
「こだわるね……。」
「ねぇねぇ、そのヘ音記号貸してぇ?」
「これ?いいけど、マッサージなら私がしようか?」
「尊厳と引き換えにはしとうない。」
「照れるなあ。」
「褒めてないよぉ……。」
きはだはあさぎからヘ音記号改め電動マッサージ機を受け取った。
「あ"あ"あ"あ"……、」
「さっそく癒されてるじゃん。」
「やはり文明……!時代は電動……!!」
「大袈裟だなあ。」
「そんなことないよぉ。歯ブラシだって開店扉だって電動でしょ〜?」
「絶妙に電動じゃなくても困らなそうなとこついてくるなあ……。」
「そりゃあ、スマホとかパソコンとか引き合いに出すのは……違うじゃんねぇ。」
「そもそも電気がないと使えないものは違うか。」
「と言うわけで今日は電動回だよぉあさぎちゃん。」
「いつにもまして雑な導入……!?」
「ほらほらぁ、電動だとちょっぴり便利そうなもの挙げてみぃ?」
「えぇぇ……。そうだなあ……、『ししおどし』とか?」
「しwしwおwどwしwwwなんでw」
「いやほら、『カコーン』を待ってる時間って煩わしいからいっそのこと一定間隔で『カコンカコン』しちゃえばよくない?」
「趣もへったくれもないねぇ。」
「そう?」
「いやぁ考えてもごらんよ?一定間隔で鳴り散らかす電動風鈴とかさぁ。」
「……風要素どっか行ったなあ。」
「でしょ〜?」
「そう考えると、電動だとちょっぴり便利そうなものって実はあんまりない……?」
「電動手回し発電機。」
「うわあ本末転倒……。」
「最初に一漕ぎすりゃあ永久機関って寸法よ……!」
「回ってるだけだけどね……。」
「まだ電動の素晴らしさがおわかりでない?」
「きはだが絶妙に素晴らしくないものを挙げるおかげでね。」
「ならば電動蛇口でどうだい。」
「それは便利かも……って、それセンサー式でいいヤツ!?」
「ぐぬぬ……時代はセンサー式だと言うのか……!」
「ゆくゆくはオート化するのがテクノロジーでしょ。」
「こうして人々の趣は失われていくのかぁ……。」
「そんな話だったっけ?」
「そういえばマッサージの話だったねぇ。」
「そうだよ……。」
「あさぎちゃんは自分で自分をマッサージしないのぉ?」
「しないけど。」
「コックさんは自分のご飯自分で作るのにぃ?」
「ボクサーは自分の顔面殴らないでしょ。」
「武士は自分のお腹かっ捌くよぉ?」
「参りました。」
「にゃーーっはっはっは!」
あさぎは勝ち誇るきはだからヘ音記号改め電動マッサージ機を受け取るとぼちぼち背中に当てた。
「あ"あ"あ"あ"」
「なんだ?変な声出して。」
ひいろ入室。
「電気で動くあさぎちゃん。」
「あ"あ"あ"あ"」
「動力外付けなのか……。」
「ひいろもやる?」
あさぎはヘ音記号改め電動マッサージ機をひいろに差し出した。
「恩に着るよ。」
ひいろは電動マッサージ機を首に当てた。
「あ"あ"あ"あ"」
「お〜、起動したぁ。」
「……まさかひいろが本来の用途で使うとは。」
「フッ……流石に人前でおっ始めないくらいの理性はあるさ。」
「やるね……!」
「帰りてぇ〜。」
ひいろはマッサージ機を机に置いた。
「っていうかあさぎマッサージできただろ。」
「え?うん。牡丹さんに仕込まれたからね。」
「ここでは『教頭先生』な?」
「イエッサー。」
「じゃあこれはあさぎのじゃないのか。」
「いや私の。」
「そうか……。」
「本来の用途だからね?」
「そういうことにしておこう。」
「そういうことなんだよ……。」
「ところで、2人はもう部活始めてたのか?」
「今日の話題は電動だよぉ。」
「あ〜、それで電動マッサージ機……。」
「歯ブラシとか開店扉とかね。」
「絶妙に電動じゃなくても困らないものだな……。」
「にゃははは!時代は電動……!」
「まあ電動は便利だな、鉛筆削りとか。」
「うわあ、絶妙に困らないやつ……。」
「電動!電動……!」
あーかい部!(4)
きはだ:投稿完了!
白ちゃん:お疲れ様♪
白ちゃん:今日は何話してたの?
あさぎ:電気で動くやつです
白ちゃん:光る!鳴る!ってやつ?
ひいろ:変身でもするのか……?
白ちゃん:違った……?
きはだ:時代は電動だよね〜って
白ちゃん:この板切れも電動だものね
あさぎ:それはちょっと違うかなあ……
きはだ:う〜ん……
ひいろ:……
白ちゃん:なんなのよ揃いも揃って
ひいろ:電動は電動なんだが、
あさぎ:電動じゃなくても絶妙に困らないものの話をしてました
白ちゃん:便座とか?
きはだ:おお……!?
白ちゃん:この反応は……あってたみたいね♪
あさぎ:上がりきるのを待つのが焦ったいやつ
ひいろ:それくらい待てないのか?
あさぎ:待てないっていうか、もっとこう……高速変形!……的な?
きはだ:光って鳴るのぉ?
あさぎ:いいねそれ
ひいろ:人が入るたびに光って鳴るのか……
白ちゃん:何でもかんでも電動にすりゃ良いってもんじゃないのね




