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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

メジャーな噂話

作者: 澤西雄二郎

昨日から夏のホラー作品応募だと思ってて

今日って知って、上げ直しました

でもマスコミや記者より怒りがあるのは、近くのチンピラやYouTuberだ。


あいつらのせいで、近づけないんだ。


もう1週間は会っていない。


彼女たちを早く見たい。


早くこの眼球におさめたい……






さっきの記者と別れて、二時間


駅にしては六駅程なのだが、商店街までは離れすぎている。


だからシャッター商店街になったんだ。


ここに来るまでに、1人で自撮り棒片手に撮影をしているのを見かけた。


正直……


いやダメだ


小一時間歩いてやっと着くのだ、この商店街は


やはりカップルや、YouTube、阿呆が多すぎる。


ここは静かで誰も来ないから気にっているのに、こうでは意味が無い。


半月もあれば、みな忘れ、ここも静かになるだろう、それまでの辛抱と言い聞かせる。


「青山果物」と書かれたシャッター店の右の階段を登る。


そしてドアを二つ抜け、店の右側の階段を降りる。


ここは外からは見られることは無い。


何故か商店街からは壁があって反対側も壁になっている謎の空間


果物屋をやっていたオヤジが浮気相手をここに連れ込んでなにかしていたそうだが、そんなことはどうでもいい。


もうここは『俺』の空間なのだから


銀色のドアノブに鍵を差し込み、扉を開ける。


そして彼女らにこう言う


「ただいま」


生首の彼女らに








「寂しかったかい優里奈?おぉヤキモチはいけないよ朝陽、なんか素っ気ないね〜柚羽」


生首一つ一つ、生きていた頃の名前を呼びながら、愛でていく。


さっき畠山や各雑誌記者には「フィクション」と言ったが、半分フィクションで半分は本当だ。


本当の部分は、この部屋が実際にあること


そしてフィクションの部分は俺が「写真愛好家だってこと」と「偶然見つけた」ってこと


俺は別に写真なんてどうだっていい、興味の欠けらも無い


そして偶然見つけたってのはまぁ嘘だ


偶然じゃなかった。俺にとっては必然だったからな


商店街を歩いていると、なんだか感じたんだ


感じた方は壁だったから、気のせいだと思ったよ。


けど壁を叩いてみれば、コンコンコンって中が空洞だったのさ。


そこからは100%好奇心さ


階段を登ったり、ドアを開けたり色々したね


けどもう青山果物も潰れていたから問題はなかった。


そして見つけたんだ


この部屋を


そこには今みたく女の生首がズラーッて並んで、有り得ねんだが、興奮しちまったよ。


そしてもう一人、今は居ねぇがおじさんが一人


俺に気づいたとき、おじさんは目の色を赤くして、襲いかかってきたね。


「俺死んだ」って思った。


けどおじさんは止めた。


俺のどこを見たのか知らんが


「興奮してるな…」って言ったよ


そこからは毎日時間があればそこに通いつめたさ。


おじさんの女ひとりひとりの話も交えながら


おかげで色んな女と仲良くなれたよ


ここ中で1番最年長なのは花織さんだ、確か昭和10年だったかな、死んだのは


殺した時は27だそうだ


今見ても充分美しい。


だがおじさんは急に別れを告げた。


俺にこの部屋の鍵とハサミを渡して


こうしてこの部屋は俺のもんになった。


おじさんが居なくなってから、三人増えたな


不思議なことに、ハサミで殺して、この部屋に置いとくと、腐敗が進まない上、綺麗なまま


あぁ


おじさん元気かな


「どう思う?花織さん?」














「ねぇ知ってる?大手裏通りと同じような話が別の商店街にもあるんだって」

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