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慕情  作者: yukko
令和
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今の令和の香澄

正樹の結婚式が終わりました。

二人は両家のご両親と新婚旅行へヨーロッパに行きました。

空港へ見送りには行きませんでした。


香澄は一つの想いが終わったんだなぁ…と思いました。

泣いたのは、正樹からのメッセージを受け取った時、二人に会った時……

真帆は言いました。


「次に行こう! 次に!!」

「簡単に言うよね。」

「次に行こうよ。」

「そんな人居ないわよ。」

「先輩は?」

「………無理よ。」

「そなの?」

「うん。」


あれから、智樹とは全く連絡を取っていません。

取れなくなったという方が正しいのです。

智樹に言われたとおりに、飛鳥での記憶に今の香澄の記憶が引っ張られて、今の気持ちが、想いが本当に今を生きている香澄のものなのかが分からないのです。

今を生きている香澄は、今を生きるのだと思えるようになるまで、まだ少し時間が掛かるのでしょう。

そう思えるようになったと真帆に話しました。

香澄の今の気持ちを聞いた真帆は「香澄がそう思うなら、そうなんだよ。」と言ってくれました。


前の令和の香澄のことを知りたい気持ちが無くなった訳ではありません。

いつか、前の令和の香澄の人生を知りたいと思っています。

いつか、いつの日にか、正樹夫婦に会いたいと思いました。

その頃には胸の痛みは過去のものになっているはずです。

智樹にも………いつか………会いたいです。

「あの日の別れが今生の別れ」にはしたくありません。

もう一度、会えるその日がやってきますように………。

今の香澄は、そう思っています。

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