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慕情  作者: yukko
飛鳥
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ミッション・インポッシブル

このまま、大津皇子の名声が高まれば……

大津皇子の命を奪わねばならない……その前に気配があれば……何か不穏な動きがあれば……

担ぎ上げようとする者を…する者だけを葬るしかない!

そのためには、私の息が掛かった舎人を全ての皇子傍に置く!…それしかない!


⦅ミッション・インポッシブル敢行だわ。

 トム・クルーズ主演の映画~♡

 ……って、そんな時間無い!

 急いで人選して送り込まなくっちゃ!⦆



長く舎人をしている唐津を呼びました。


「皇后様のお呼びにより馳せ参じました。」

「唐津、人払いを……。」

「はっ! 下がれ!」

「唐津、そなたを呼んだのは大倭(おおやまと)を揺らがす輩を排するため…。」

「はっ!」

「そなたにその人選を頼む。」

「はっ!」

「草壁皇子、川島皇子、忍壁皇子(おさかべのみこ)長皇子(ながのみこ)、舎人親王、新田部皇子(にいたべのみこ)志貴皇子(しきのみこ)

 それらの皇子(みこ)に舎人を送り、何か不穏な動きがあれば知らせさせるように!」

「承知いたしました。………高市皇子(たけちのみこ)様と大津皇子様には如何に…?!」

高市皇子(たけちのみこ)、大津皇子は付けずとも良い。

 高市皇子(たけちのみこ)は動くことは無い。大津皇子には既に付けてある。」

「承知いたしました。」

「直ぐに動くように……。」

「はっ!」


唐津は部屋を出ました。

彼なら任せられます。

まだ、天智天皇の元に居た頃、幼き頃からの舎人だからです。

誰も動かなければ良いのです。

動く者が居たら葬らねばならないのは……嫌だからです。


⦅それにしても………

 壬申の乱を止める術はなかったけれども……

 皇后って、すっごい!

 スパイを送り込めるんだ………。

 …へ?…送り込めるということは…送り込まれているかもしれない?

 …………止めた。 そんなこと考えるの止めよう。

 送り込まれているかもしれないけれど、見つけたら対処することにしよう。

 考えても仕方ないじゃん。⦆


⦅大津の所には雄鹿が居る。

 きっと、ちゃんと見てくれている。大丈夫!!⦆


あまり知らない舎人なのに、無意識に雄鹿と元の令和の香澄の初恋の人に対する信頼と同じ信頼を寄せてしまっていました。

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