待っている
茉美は奏真の両親の電話番号を教えて貰ってから、頻繁に連絡を取っています。
ただ、奏真の意識は戻らないまま日が過ぎていきました。
「正お兄ちゃん、若かったらコロナ、大丈夫なんでしょう?
それなのに、なんで? なんで……奏真は意識不明になったの?」
「茉美、コロナで基礎疾患が無くても亡くなっている若い人も居るんだ。
ゼロじゃないんだよ。」
「そんな………。」
「非常に稀なケースだけれども、基礎疾患が無い若者、10代でも亡くなっている。
今は危険な状態だけれども、現場の医師も看護師も頑張っているんだ。
必ず、助ける!って、そういう気持ちで頑張っているからね。
全く望みがないんじゃない。助かる可能性はゼロじゃない。
分かる?」
「お兄ちゃん……私、奏真が居ないなんて考えられないの。」
「そうだよな。奏真君も頑張ってるんだよ。だから、茉美は待とう!
奏真君が帰って来るのを待とう! いいね。」
「うん。」
正樹の言う通りに待つしかないと分かっていても辛いのです。
茉美は祈りながら奏真の意識が戻る日を待っています。
「智お兄ちゃん、香澄お姉ちゃん。
お願い! 奏真を守って! お空から奏真を……。
お願い……… 智お兄ちゃん、香澄お姉ちゃん……。」




