恋のキューピット②
紗奈と茉美が企画した「恋のキューピット」の日です。
結衣は「上手くいくはずがない。」と思っています。
家を茉美は智樹と出ました。
歩いているうちに聞いてしまいました。
「ねぇ、智兄ちゃん、どうして紗奈お姉ちゃんと別れたの?
別れてから誰ともつき合ってないでしょう。
紗奈お姉ちゃんのこと好きだから? 誰ともつき合わないの?」
「……はぁ………。茉美、兄ちゃんにもプライベートがあるんだ。
妹に知られたくないんだよ。」
「ええ―――っ! 知りたいよぉ~。紗奈お姉ちゃんのこと……嫌だったの?」
「嫌じゃなかったよ。」
「じゃあ、なんで!」
「茉美は紗奈のこと好きだったな。」
「うん。だから、二人が別れたって聞いてショックだった。……寂しかったよ。」
「紗奈のこと、今も嫌いじゃないよ。」
「そしたら何で別れたの?」
「好きでもなかったんだ。女性として好きじゃなかったんだ。」
「嫌な言葉!」
「うん。そうだね。僕が悪い。それだけだよ。」
「智兄ちゃん、好きな女性、居ないの?」
「……………………好きってなんだろうな………。」
「何? 智兄ちゃん?」
「………………………………………………。」
「智兄ちゃん!ってば!」
「え? 何? どうした?」
「変! 智兄ちゃん、変だよ。」
「変か? 普通だよ。」
その時に結衣が声を掛けました。
「智樹さん、茉美ちゃん!」
「あ………結衣お姉ちゃん!」
茉美は結衣の元へ走って行きました。
「お身体は如何ですか?」
「ありがとう。智樹さん、お陰様で順調です。」
「私、もうすぐ叔母さんになるのね。」
「高校生で叔母さんにしてごめんなさいね。」
「そんなことないよぉ。逆なの。嬉しいの! ほんとよ。」
「そう、嬉しいわ。」
「じゃあ、行きましょうか。」
「待って! 智兄ちゃん、もう一人来るから………。」
「もう一人? 誰?」
「おたのしみ、に~。」
そんな会話をして、暫く待っていると人が近づいてきました。
「お待たせ!」
声をする方を見て智樹は驚きました。




