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恋愛知略戦〜「好きって何?」「振り向いてください」〜  作者: キハ
SIDE彩苗 「振り向いてください」
7/12

席替えで選んでみた

人によっては、主人公の性格が嫌だと感じるかもしれません。

ついに、最後に女子の秘密が明かされます。


 1


「では、席替えします‼好きな席選んでいいよ〜」


 また始まる。

 席争奪戦…否、女子絶対権力を示す瞬間が。


 確か、いつの頃だっけ。

 女子が…権力を持つようになったのは。

 そう、6月ぐらいか?

 今は12月だし…。


 女子が席をどんどん決めていく。

 男子の陰口を気にせず。


彩苗(さなえ)は?」

 ハッと彩苗は我に返る。

(あや)と近くで」

「分かった。じゃあ、ここにしよう?」

 友達の綾に手を引かれ、一番うしろの席を指された。

「綾は斜め前ね。男子は誰にするのよ?」

「そこまで決めちゃうの〜?」

「綾だって、ちゃっかり好きな人の─」

「って!言わないでよっ!」

 綾に遮られ、彩苗はため息をついた。

「私は好きな人まだいないから。誰にしようか迷う」

 彩苗は立っている男子を見渡す。

 結衣ゆいに懇願されてる結城ゆうき

 となると、結城は除外か。

 残るのは…。


「眞博くん……もどうかな?」


「!?」

 結衣がまさかの眞博を誘導していた。

「やるね、美少女JK」

 綾が、ニヤリとその場を見つめている。

「美少女…」

 彩苗は結衣を見つめた。

 結衣は人気者。眞博まひろなんてイチコロだろう。

「……──」

 しかし、眞博は動じなかった。

「それはいい席だけど…」

 結衣に懇願されても、不満があるのか断る。

「ふ、このままたてつく系?それとも従順系?」

 綾がニコニコしながら見ているが、彩苗は、秦弥しんやに目を向けた。

 結衣は、秦弥ではなく眞博にしたのだ。

 そこに深い意味はあるのだろうか…。

「そ、そんなに…わたしのことが嫌いなのかな?」

 涙目の結衣。

 眞博は唖然とした。


「来た〜!美少女特典のイチコロ攻撃‼」

 隣の綾が面白そうに見つめる。

 結衣にしかできない”泣き技”。

 それがわざとなのか、本心なのかは分からないが。

 効果はあったようで、眞博は、結衣の後ろに座った。


 残るは秦弥と他の男子。

 彩苗は、観察的に見渡す。

 自分の前。さあ、誰が…。

「誰にするの?」

「……そうだね」

 彩苗は、野次を飛ばされている秦弥を見やる。

 いつもは輝いているのに。

 女子の前だと為すすべもなく悔しさに顔を歪めて。


「……ふ」


 彩苗は、秦弥に話しかけてみた。

「じゃあ、ここでいいよ」

 秦弥の注意が向く。

「私の前、余ってるんだけど。座りたければ座ったら?」

 秦弥の瞳が若干揺れた。

 迷ってる。でも、他に選べる席なんてあるのか。

「誰でもいいけど」

 なら……?

 と彩苗は、無表情ながらも思う。

 女子は絶対的。秦弥は従う以外ないだろう。

 けれど、下手に行うと陰口が絶えそうもない。

 だから、逃げる余地を与える。


「……分かった」

 決心したのか、秦弥は席に座った。

 迷っただろう。けれど。

 結局秦弥は負けたのだ。

 そして、自分は勝った。



 2


 確か……。


 そう……。


 なぜ……。


 この……。


 学級……。


 壊滅……。


 して……。


 いる……?


 





 確かそうなぜこの学級壊滅している?


 壊滅にしか見えない。

 女子が権力を握る。

 はたから見れば、かっこいい‼なんて思うかもしれない。

 けれど、真逆の世界。

 女子差別もよくないが、本来は男子が強いはず。

 男女差別を無くすとしたら平等にすればいいだけ。

 なのに、女子を強くさせた理由。

 それは、先生しかわからない。


 いつだって、先生は女子の味方だった。


 この中学に入学してきて担任の挨拶をしたときの宣言が。


「女子に酷いことを言った男子は罰せます!」


 最初は彩苗だって馬鹿かと思った。

 女子が絶対に正しいわけではない。

 異常ゆえに言っているのだと思っていた。


…6月。


 男子と女子が意見の互い違いで喧嘩をした。

「……こっちの方がいいだろ」

「いや、わたしたちの方が正しいよ。そっちの意見なんてただのゴミクズと同じ」

「いや、こっちからするとお前らゴミだから」

 喧嘩が言い合い。

 醜く、酷い言い合いに。

「じゃあ、多数決〜!」

 結衣が、笑顔でみんなをまとめる。

「いい方に手を挙げてね〜!」

 手を挙げるのももちろん、二つに分けられる。

「同じぐらいだったから、二つの意見を採用しようよ」

「……できるのか?」

「難しいね」

 そんなとき、無言だった彩苗が手を挙げる。

「できるかもしれない。やらせて、その企画」

 そう、何か企画をたてているときだった。

 そして、彩苗の妙案で決定となった。

 女子と男子はギスギスしながらも企画を決めていく。

 そして、それが採用されることになった。


 採用されることになったのだ。




 そのはず(・・・・)だった。


 途端にガタンと扉が蹴破られた。

 話し合っていた生徒たちは恐縮する。


「ねえ、今の企画取り下げ!女子の優先!」

 元を言えばあれが伏線だったのかもしれない。


 先生は狂っていたのかもしれない。


 女子も先生の加護で甘えていたのかもしれない。


 男子も女子に言いすぎていたのかもしれない。


 女子が男子に喧嘩を売ってしまったのかもしれない。


 それは、まだ分からない。

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― 新着の感想 ―
[一言] 先生が怖い。 何を企んでるんだろうか……!
[良い点] 黒幕は先生だったか! なんか面白い展開になってきた(*^-^*)
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