表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恋愛知略戦〜「好きって何?」「振り向いてください」〜  作者: キハ
SIDE彩苗 「振り向いてください」
10/12

なぜか目が離れない


 7


 試合開始直後。


 彩苗は自分の持ち場に着くとジャンパーの結城に目を向けた。


 一瞬で宙に浮いたボールを奪い取るとドリブルを開始。

 そして、眞博にパス。


 そして……結衣にボールが回された。


「シュート決めてもいいですか?」


 結衣が微笑み、チームメイトがいいよと返事をする。


 だけど彩苗は気付いていた。


 結衣のあの目はゴールを狙っていない。

 撹乱させるつもりか、自分の本心をまだ言っていない。

 そう…何をするのか。


「じゃあ、パス♪」


 結衣からボールが離れる。

 それを目で追うと彩苗はキャッチをした。


 結衣の得意な撹乱技。そしてバウンドパス。

 バウンドさせて相手に渡す…結衣が得意なパス方法。


 そして、彩苗も撹乱を開始させる。


 とにかく走って。走って。

 取られないように。そうして。

 自分は足があまり速くない。けど、それでも。

 チームメイトのために撹乱をさせる。


「結衣!」


 叫ぶと結衣目がけてボールを放った。


 結衣はニコリと笑う。

 そして──跳躍した。



 8


 二回戦目は秦弥が交代し、ゲームをはじめた。

 だが、ジャンパーで相手に奪われてしまったのだ。


「……!?」


 だが、秦弥は正確に相手の正面にまわる。


 敵は焦り、仲間にパスをしようとしたが……秦弥に阻まれた。


 それから結城にパスをし、一瞬で結城がシュートを決めた。


 ハッキリ言って無双…最強である。


(すごい)


 なぜか秦弥の活躍から目が話せない彩苗であった。




「今回、お前意外と上手かったな」

 教室に戻るとすぐに秦弥が話しかけてきた。

 褒められた…のだろうか。

 のわりには意外・・がついているから。

 少しムッとする。

「秦弥だって失敗したくせに」

「失敗したけど?それがどうかした」

 サラリと返され再びむくれ顔の彩苗。


「最初は酷かっただろ?コントロールはできてたけど全然飛ばない上に、チーム戦で足を引張るし」

「……──」


 正直そうだけど。

 認めたくはなくて。でも本当のことで。


「うるさい‼秦弥も単語一つすら覚えてなかったのに」

 彩苗にとっての精一杯の返しだった。

 いつも出てくる返しが出てこなくて、そう返したのだが。

「そういえば、成長したね。俺たちって…」

 逆に意味深な言葉で返されてしまったのである。

彩苗は初めてムットさせたのは秦弥だけです(笑)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ