表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
65/132

ギアラ

ハコベの弟の名前を変更しました。

 俺は城塞都市に向かって走っている。


「夢見の町ではひどい目にあった。」

「くふふ、筆おろしされちゃったね。」

「二度と行かない。」


「くふふ、そうだね。」


 いつものように人外の速度で走っていると、前方にオークの集団に襲われている隊商を見つけた。


「おぉ、羨ましい、オーク肉の塊だ。」俺がのんきに言う。

「くふふ、それはムサシだからだよ、助けないの?」


「えぇ? 要るかなぁ?」そう思いながらその隊商に地数いて叫ぶ。

「助け入りますか?」


「すまないが、頼む! もう持ち堪えられない!」護衛らしき男が叫ぶ。


「お肉を半分くれますか?」俺が叫ぶ。

「いくらでもやる、頼むから助けてくれ!」その男が叫ぶ。


「よ~し、言質取ったぞ、ミロク。」

「くふふ、うん。」その瞬間、オークが全滅した。


「な、何が?」護衛の男がたじろぐ。


「くふふ、オークロードがいる、おや? オークキングもいるね。」ミロクが嬉しそうに言う。


「何をしたんだ?」護衛の男が聞いて来る。

「俺の魔法だ。」


「な! いや、聞いた事が有る、あのハコベさんの隊商がオークロードの軍勢に2回襲われて、2回とも無事だったと、やったのは君か?」


「あぁ、俺だ、そして今回もオークロードとオークキングが残っている。」

「何だと?」


「今から俺が狩って来るから、オークの処理をお願いできるか?」

「あぁ、それは構わないが。」


「んじゃ、頼んだ。」俺はそう言ってオークロードとオークキングの居る所に走り出す。

「おい、一人で大丈夫なのか?」護衛の男が声を掛けた時にはムサシは遥か彼方だった。




「ぶもぉぉ(部下達が一瞬でやられた!)」

「ぶぎゃぁぁぁ(人間がこっちに来るぞ!)」

「ぶもぉぉぉ(人間殺す!)」


「死ぬのはお前たちだ!」俺は天叢雲剣を抜きながら言う。


「ぶぎゃぁぁぁ(たかが人間が!)」

「ぶもぉぉぉ(死ね!)」


「遅いんだよ。」俺はオークロードが繰り出すパンチを避けて、オークロードの首を落とす。

「ぶぎゃ(馬鹿な!)」


「ぶもぉぉ(喰らえ!)」オークキングは持っていた棍棒を上から叩きつける。

「だから、遅いって。」俺はその攻撃をかわしてオークキングの首も落とした。


「くふふ、ムサシが本当に人外になってる。」ミロクが嬉しそうに言う。

「何で嬉しそうなんだよ。」俺はオークロードとオークキングを解体しながら言う。


「くふふ、何でもない。」


 俺は解体したオークロードとオークキングの魔石と良いお肉と並肉、そして内臓をミロクに持ってもらうと隊商の所に戻った。


「あぁ、戻ってきたか。」護衛の男が俺に言う。


「あぁ、守備はどうだ?」俺はその男に聞く。

「オークは138匹いたが、全部処理は終わっている。」その男が言う。


「では、50匹分の良いお肉だけ貰う、後はあんたたちが好きにすれば良い。」俺は言う。


「な! 魔石も合わせると結構な金額になるぞ。」

「あぁ、金には困っていないからな。」


「ちょっと良いかね?」いかにも商人風な男が近寄ってきた。


「?」俺はその男を見る。


「失礼、私は商人の『ハコビ』と言う、『ハコベ』の弟だ。」

「あぁ、ハコベさんの、俺は「ムサシさんだろう、兄から聞いているよ。」


「はぁ?」

「兄もオークロードの襲撃から2回救ってくれたと、ムサシさんを絶賛していたよ。」

「そうですか。」


「で、だ、城塞都市迄護衛を頼めないかな?」ハコビが言う。

「護衛ならいるじゃないですか。」俺は周りを見ながら言う。


「オークの集団に囲まれたときは死を覚悟したんだ。」ハコビが言う。

「情けないが、俺達では防ぎきれなかった。」護衛の男が言う。


「あれ?」俺はその護衛の男を見て気が付く。


「ギルマス?」俺は護衛の男に言う。

「ん? 誰だお前?」ギルマスは俺の顔を見て怪訝に思う。


「俺です、ポーターをやってたムサシです。」

「何だと、あのムサシか?」

「はい。」


「何でポータのお前がオークを一瞬で屠れるんだ?」

「あぁ、それなら。」俺は組合のカードを見せる。


「なぁ、『神の身代わり』だと?」

「はい、故有って。」俺はてへへと笑いながら言う。


「どうやって、いや今は良いか。」ギルマスが仲間に指示を出してオークの素材を集めさせる。

「ミロク。」

「くふふ、任せて。」きっちり50匹分のオークの良いお肉を回収した。


「どうだろう、頼めないかな?」ハコビが聞いて来る。

「はぁ、俺も城塞都市に帰る所ですから別に良いですけど。」俺は答える。

「では、宜しくお願いします。」ハコビが頭を下げる。

「ムサシ、俺からも頼む。」ギルマスも頭を下げる。



 オークの素材を集め終わったギルマス達は先に進むようだ。

 俺は、隊商の馬車の屋根に座って護衛をすることにした。


「ムサシ、俺の名を覚えているか?」ギルマスが聞いて来る。


「知らないですよ、ギルドの底辺は貴方と口を聞けなかったから。」俺が答える。

「そうか、俺はギアラだ、覚えてくれ。」ギアラが言う。


「宜しくっす。」俺は答える。


 その後は襲撃は無かった。




「今日は、ここで野営をする。」ギアラが言う。


「川も近いし、良い場所だな。」俺は思う。


 ギアラの仲間がてきぱきとテントを張り野営の準備を始める。


「晩飯だが。」ギアラが言うので俺が口をはさむ。

「俺が用意をしていいか?」


「あぁ、ムサシ、大丈夫なのか?」ギアラが言う。

「大丈夫とは?」俺が問う。


「いや、人数が多いぞ。」ギアラが言う。


「問題ない。」俺はそう言いながら地魔法でコンロを作っていく。

「な?」ギアラが困惑する、いや、そこにいた全員が困惑した。


「今日は冷えそうだから鍋にするか。」俺はそう言いながらミロクから大きな鍋を貰い、既に準備した食材を鍋に入れていく。


 そして、コンロの一方には米を炊くための鍋を用意して米を炊く。


「ム、ムサシ、その食材はまさかと思うが。」ギアラが聞いて来る。

「あぁ、金鶏だ、美味いぞ。」俺は答える。


「兄から聞いていましたが、本当に高級食材を惜しげもなく使うのですね。」ハコビが言う。

「高級? たかが金鶏じゃないか。」俺は普通に答える。


「1羽10Gの金鶏がたかがですか?」ハコビがわなわなする。

「あれ? 金鶏じゃ不服か? コカトリスやマスターコカトリスが良いかな?」俺が言う。


「そんな対価は払えません!」ハコビが叫ぶ。

「いや、別に良いぞ、ハコベもオークロードのモツ煮を普通に食っていたからな、俺の分まで。」

「ひぃ。」ハコビが委縮する。


「気にするな、俺はいつでも食えるからな。」

「本当に規格外なのですね。」ハコビが言う。



 そして食事が終わり、俺が言う。

「風呂を作るが、入りたい奴はどのくらいいる?」


「はぁ? 風呂ですか?」ハコビが驚愕する。

「あぁ、第3王女様には好評だったぞ。」俺は答える。


「ムサシ、ここに風呂を作る事がどれだけ常識外れか解っているか?」ギアラが聞いて来る。

「俺は出来るからするだけだ。」


「はぁ、私は護衛料が心配です。」ハコビが言う。

「別に普通で良いぞ。」俺が言う。


「はぁ?」

「実際ハコベからもそんなに貰っていないからな。」俺は笑いながら言う。


「ムサシ、頼むから自重してくれ、護衛依頼が減る。」ギアラが言って来る。


「知らない。」俺は答えながら風呂を作り始める。


 周りに地魔法で壁を作り、中はタイル張り、そして湯船と湯壺。


 そして、湯船と湯壺に適温のお湯を張る。


 結局、ギアラの仲間の女性二人が風呂を堪能し、その流れでギアラの男仲間も風呂を堪能した。

 ハコビさん一行も風呂を堪能したので、最期に俺が入り風呂を堪能した後、土に戻した。


「あぁぁ、勿体無い。」ギアラが言う。

「自分で湯を提供できるなら残しますけど。」俺が答える。


「無理だぁ。」


 そして、2日後に城塞都市に着いた。


「ほほほ、ムサシ様、少ないかも知れませんが今回の報酬です。」ハコビが革袋を俺に渡して来る。

「はい、ありがとうございます。」俺は其れを受け取り、中身を確認せずに懐に入れる。


「ほほほ、兄に聞いていた通りのお方ですな。」ハコビが言う。


「もし機会が有ったら今後ともよろしく。」俺はそう言いながら踵を返す。

 ハコビはその場で首を垂れた。


「さぁ、お肉を納品だ。」俺はうきしながら組合に向かった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ