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No.3 重要人物

「グイフェイさん、シャンランさんが国外逃亡したって本当ですか!?」


「落ち着け。妾も驚いているのじゃ。あの一件からシャンランも反省していると思っておったのだが今朝支部からいなくなっておった。お主の仲間に居場所を調べろと命じたらロシアにいるなど可笑しいであろう。これは誰かの差し金じゃ」


電話越しながらも彼女の動揺する姿が窺える。

先日、ワットさんから同じ内容の連絡が来て戸惑ったのだが嘘でない事がこれで明白になった。


シャンランさんの人間関係を洗い直せば自ずとわかってくる。

今、ロシアにいるという事は同じBIG7であるヴァニラさんやラトゥーシュカさんと合流している可能性が高い。


なら、こちらもあらゆる手段に講じなければいけない状況にまで陥っていると言う事だ。

その時、ペルケレ先生の顔を思い浮かべ急いで校長室に向かった。



シャトランス・校長室


「成る程、状況は把握しました。なら、BIG7にはBIG7をぶつけましょう。ニホン、アメリカ、イギリスの皆さんなら応援に来てくれると思いますよ。後は、生徒達の避難場所ですか」


「それについてなんですが、姉妹校に協力を仰げませんか?...協力してくれるか分かりませんが移動能力を使える生徒を見たことがあるんです。後は特性の能力を持つ生徒もいますから避難は出来ると思います。父も協力してくれると思います」


「そうですね、良いと思います。ここで一つカンナさんに質問があります。いいですか?」


「質問?なんですか?」


「この戦争において、一番狙われてやすい人物は誰でしょうか?」


「えっ?...私の母ですか?いや、違う。居なくなって困る人...」


「彼女が味方か敵か?無力かどうかで戦況が大きく変わりますからね。まずは彼女の立ち位置をしっかり決めるべきだと思いますよ」


「そうだ...トワコ先生だ。BIG7にも関わらずシャトランスにいる。敵か味方かもわからない存在。重要な回復役なら尚更狙われやすい。そうですよね?」


その言葉にペルケレ先生は穏やかな笑みを浮かべ頷いてくれる。


「正解です。彼女がいれば確実にシャンランさん達3人は潰れます。ですが、他のBIG7を説得して守護霊を帰還させるには骨が折れるでしょうね。彼女自身の守護霊帰還させて無力にしてしまうという事も出来ますがね。....問題は応じてくれるかどうかですが」


戦いを恐れるトワコ先生が仲間を見捨てて自分だけ避難する事は考えにくい。

自分の重要性だって分かっている筈だ。

在校生やBIG7の手当てが出来るのは彼女しかいないからだ。


ここにきて最初の壁にぶち当ってしまったようだ。


「....少し、トワコ先生と話をさせて下さい」


「そんなに時間は無いと思いますがまぁいいでしょう。ゆっくり話をしてきてください」



No.3を読んでいただきありがとうございました。

次はNo.4「決断」をお送りします。

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