第六章 姫様、仔猫(クアール)を拾うの件
西の港の林、奇妙な気配に気付き林を調べるリンス。
藪を掻き分けて進む、開けた場所に出た。
「これは❓」 「大きな黒猫?いやこの子はクアール?」
大木の根元辺りに黒豹の様な生き物が血を流して倒れている。
人間並みかそれ以上の高い知能を有する。
巨大な猫型で体色は黒。
耳の先端に巻きひげの様な触角が生えている、
黒豹らしき生き物の背中の肩甲骨辺りから左右対象に肩に生えた
2本の長い触手の先端は吸盤状になっており、人間の手と同様、
細かい作業をする事ができる。
他の生物を襲って殺し、細胞原形質からカリウムを吸収する。
細胞中のカリウムは死後時間が経つと血液中に流出してしまう為、クァールは殺した直後の獲物しか食べないとされる。
「前世の記憶でこんな生き物が出てくる物語が有ったわね。」
黒豹擬きがリンスに威嚇する。
「私は、リンス」
「大丈夫なにも、しないわ、あなたを助けたいだけ。」
黒豹、擬きの側に膝まつき、そーと身体に触れる。
リンスの身体から光が出て、黒豹擬きの黒い身体に吸い込まれる。
黒豹擬きの傷がみるみる治っていく
リンスの頭に声が響く、
「君の魔力は、暖かい、お陰で、傷が癒えた」
「私は魔力を貸しただけ、傷を治したのはあなた。」
黒豹擬きの声
「魔力を分けられた瞬間から自分はリンスの使い魔になった」
「名前を付けて下さい。」
リンスは前世の記憶にあやかり黒豹擬にクロムギと名付けた。
「でも、そんなに大きな君を連れて帰ったらみんな怯えてしまうわね」
クロムギの声、「大丈夫」
クロムギの身体光りが身体だ小さく成っていく
仔猫の姿になる。
「可愛い」
クロムギを抱き上げるリンス
騎士団とマヤのいる場所に帰る
「姫様その仔猫は?」
「拾いました」「クロムギ君ですよ」
抱き抱えたたクロムギの前足を持って、マヤに向かってフリフリと振るリンス
呆れた顔をするマヤ
町外れに馬二頭引きの馬車が走って来てリンスとマヤの前で止まっる
馬車に乗り込むクロムギを抱いたリンスとマヤ
走り出す馬車
クァール(英語: Coeurl)とは、A・E・ヴァン・ヴォークトの古典SF小説『宇宙船ビーグル号の冒険』の1章から6章、および短編として発表された『黒い破壊者(Black Destroyer)』に登場する架空の生物。
特徴
人間並みかそれ以上の高い知能を有する。巨大な猫型で体色は黒。耳の代わりに巻きひげの様な触角が生えており、あらゆる電磁波の送受信が可能である。肩から生えた2本の長い触手の先端は吸盤状になっており、人間の手と同様、細かい作業をする事ができる。他の生物を襲って殺し、細胞原形質からカリウムを吸収する。細胞中のカリウムは死後時間が経つと血液中に流出してしまう為、クァールは殺した直後の獲物しか食べないとされる。全身から様々な放射線を発する事もでき、レントゲン写真による透視を阻害する事も可能。また振動波銃の直撃を受けても全く影響を受けない。
性格は残忍で狡猾。巨体にふさわしい膂力も有しており、「黒い破壊者」の名で呼ばれる事もある
小説、ダーティペア シリーズに登場している