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麻雀千夜一夜

作者: 山高義浩

フリー雀荘は愉快だ。


フリー雀荘とは

知らない者同士が麻雀を打つ。

皆んなが初対面。

プロフィール情報なし。

私ほど長くフりーで打ってると

本当に色々な面子がおります。


いつも陽気で

打ってて楽しいTさん。

ある日の事、

隣の卓でTさんの怒声が響いた。


「ちゃんとアガリ役を申告せんかい!」


普段温厚なTさんが?


どうした?


すぐさま

店のメンバーが仲裁に。


「どうされたんですか?」


「どないもこないもあるかい!

アガリ役も言わんと牌流しよる!」


これだけだと

何を言ってるか解りませんよね。


私の卓も皆手を止めて

聞き入ったところ


Tさんと同卓してる若い子が


「ロン!2600!」

「ロン!8000!」

「ツモ!1300・700!」


とだけ言って

すぐ手牌を倒し

リセットのボタンを押し

牌を流し込んでしまう。


成る程、

これはいただけませんわな。


ところが若い子も負けじと

「Tさんも一緒じゃないですか!」


これまた

凄い剣幕で

言い返したんですな。


場の雰囲気は最悪、

いつ殴り合っても

不思議ではない。



でも、

チョット待てよ。


Tさんは

私もよく一緒に打つが

アガリ役はちゃんと言ってるぞ。



君みたいに


「2000!」

とか

「8000!」

とか


点数だけ言わないぞ。


麻雀は

アガリ役を

ちゃんと申告しないと!



と思いTさんの援護射撃を

打とうとした矢先・・・


若い子が放った衝撃の一言!


「チョグリンとか

マンシュウとか

ドカチンとか!」


もうそこから先は

サンスクリット語?

みたいなオンパレード・・


成る程、

では皆さんの為に

私が通訳をしましょう。


チョグリン=チー


マンシュウ=満貫


ドカチン=ロン


ポンに至っては


ポンカラキン・

ポン太郎・

ボッチョム・

バグンetc・・

ほとんど暗号ですな。


若い子の反撃で

情勢は一変!

メンバーも我々も大笑い!


「こりゃ~引き分けやな」


店一番の

長老の一言で

ゲーム再開。


暫くしてTさん、

恥ずかしそうな声で


「ポン・・」


思わず私


「Tさん、ポンじゃなしに

ポンカラキンでしょ!」


一同大笑い!


Tさんも、

若い子も大笑い!


これで、いいのだ。


メデタシ、メデタシw


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