休憩TIME
~~~ちょっと休憩すぴんおふ~~~
「今から、期末テストの結果を返しますよー。赤ペンと問題用紙出してー」
今から返されるのは数学。もともと勉強が大の苦手な俺も、若菜に教えてもらったおかげか、すらすら解けた。
もしかしたら80点以上かもしれないっていうレベルで解けた。
「修騎くーん」
そして、俺の名前が呼ばれた。テストを取りに行く。なんだろう。テストなんていう紙切れにこんなにうきうきするのは初めてだ。きっと、いつもなら女子達が点数を聞いてきて、『おんなじだぁうんめぇだぁ』とか言ってはしゃくだろうに。でも、今回は高い自信があるから、同じ点数なんてめったに無いだろうな。残念だ(笑)
解答用紙をもらう。まだ見ない。机にもどってからのお楽しみ。
パッと開くと…………
『82点』
「よっしゃぁぁぁ……!」
予想通り期待通りのすばらしい点数。若菜に見せると、『おおっ』と声をあげた。まあ、おおっとか言っといて、あっちは100点だろうけど。まあ、良い思い出だ。普段50点程度しか採れない人間だから。
テストの返却が終わった。若菜はやっぱり100点で、平然としていた。怖い。
とりあえず、こんないい点数を採れたのは若菜の指導のおかげだろうし、お礼を言おう。
「若菜、教えてくれてありがとう。おかげですごくいい点数が採れたよ」
「あぁ……ど、どういたしまして」
なぜか、目を気まずそうにそらした。照れてる?よね?俺の笑顔が凶器になるくらいイケメンなのは知ってる。
「先生!平均点はいくつでしたか?」
ひとりの女子が聞いた。まあ、60点前後だろう。平均より高いっていうのはあまりないからさらに嬉しい。
「あ、言ってなかったね!えーと……」
さぁ、言うんだ!俺の望む点数を!そして俺を喜ばしてくれ!
「学年平均が90点、クラス平均が88点。ちょっと簡単すぎたね~」
「……あ?」
「……い」
「……う」
「……え…w」
「……お…………」
………………じゃなくて!!!
なんで!?みんなそんな高いん!?
ていうか若菜笑ってるし!知ってたんだな!?こんな感じになるの!めっずらしいなぁ!爆笑じゃないか!このやろうっ!
まあ、ただの足し算出てきたときから「はぁ?」って感じだったよ。そりゃそうなるよなぁ。
………………。
──笑ってる若菜やっぱかわいいな……
(現実逃避)